「IBディプロマを取得させたいけれど、日本にはたくさんのDP認定校があって、どの学校を選べばいいのかしら…」そんなふうにお悩みのお母さま・お父さまも多いのではないでしょうか。
IB校選びで意外と見落とされがちなのが、「その学校がどれだけ長くDPを実践してきたか」という視点です。認可歴が長いということは、それだけ多くのDP修了生を世界中の大学に送り出し、試験対策のノウハウを蓄積し、教員の指導力も磨き上げてきた証拠。つまり、お子さまが受ける教育の「厚み」と「実績」が違うんです。
この記事では、日本全国のIB DP認定校を認可年の古い順にランキング形式でご紹介します。IBO(国際バカロレア機構)公式データに基づいた正確な情報ですので、学校選びの参考にしていただければ幸いです。
- そもそもIB DP(ディプロマプログラム)とは?
- 日本IB DP認可歴ランキングTOP10
- 第1位:セント・メリーズ・インターナショナルスクール ― 1979年9月認可
- 第2位:カネディアン・アカデミィ ― 1980年6月認可
- 第3位:サンモール・インターナショナルスクール ― 1984年7月認可
- 第4位:横浜インターナショナルスクール ― 1984年10月認可
- 第5位:清泉インターナショナルスクール ― 1986年1月認可
- 第6位:関西学院大阪インターナショナルスクール ― 1990年10月認可
- 第7位:加藤学園暁秀中学校・高等学校 ― 2002年3月認可
- 第8位:K. International School Tokyo(KIST)― 2004年6月認可
- 第9位:広島インターナショナルスクール ― 2005年4月認可
- 第10位:福岡インターナショナルスクール ― 2007年4月認可
- 日本DP認定校の全体像:ランキング外の注目校
- DP認可歴の長さが教育の質に与える影響
- 1979〜1990年と2002年以降:日本のDP教育「2つの時代」
- お子さまに合ったDP校の選び方
- まとめ:日本のDP教育は半世紀の歴史と新たな成長を迎える
そもそもIB DP(ディプロマプログラム)とは?
ランキングに入る前に、DPについて簡単におさらいしておきましょう。
DP(Diploma Programme)は、国際バカロレア(IB)が提供する16歳〜19歳を対象とした2年間の教育プログラムです。日本の学校制度でいうと、高校2年生・3年生に相当する年齢層ですね。
DPの大きな特徴は、6つの教科グループから科目を選択し、高次レベル(HL)3科目と標準レベル(SL)3科目をバランスよく学ぶカリキュラム設計です。さらに、DPには3つの「コア」と呼ばれる必修要素があります。
- TOK(Theory of Knowledge / 知の理論):「知識とは何か」「どうすれば確かなことが言えるのか」を探究する哲学的な学び
- EE(Extended Essay / 課題論文):自分で選んだテーマについて4,000語の学術論文を執筆
- CAS(Creativity, Activity, Service):創造性・身体活動・社会奉仕の3分野での実践活動
最終試験で最高45点満点のスコアが付与され、このスコアが世界中の大学入学選考で活用されます。満点の45点は世界でも毎年わずか数百人しか達成できない極めて高い水準で、40点以上あればオックスフォード大学やハーバード大学などの超名門大学にも出願できるレベルです。
世界160カ国以上、3,600校以上で実施されているDPですが、日本国内でもIB教育推進コンソーシアム(文部科学省)によると、2024年末時点でDP認定校は79校に達しています。
日本IB DP認可歴ランキングTOP10
それでは、日本全国のIB DP認定校を認可年が古い順にご紹介していきます。驚くべきことに、TOP6はすべて1979年〜1990年という、日本のIB黎明期に認定を受けた歴史ある学校ばかりなんです。
第1位:セント・メリーズ・インターナショナルスクール ― 1979年9月認可
日本で最初にIBディプロマを導入したパイオニア校
日本のIBディプロマの歴史は、この学校から始まりました。東京都世田谷区瀬田に位置するセント・メリーズ・インターナショナルスクール(St. Mary’s International School)が、1979年9月1日にDP認定を取得。実に46年以上にわたってDP教育を実践し続けている、日本のIB教育の原点ともいえる存在です。
セント・メリーズは1954年にカトリックのマリア会(Society of Mary)によって設立された男子校のインターナショナルスクールです。1979年は、まさに日本政府がIBディプロマを大学入学資格として公式に認めた年でもあります。以来、世界各国のトップ大学に数多くの卒業生を送り出してきた実績は、他校の追随を許さないものがあります。
基本情報
正式名称:St. Mary’s International School(セント・メリーズ・インターナショナルスクール)
IBO School Code:000134
所在地:東京都世田谷区瀬田1-6-19
対象学年:K〜Grade 12(男子校)
IBプログラム:DP(1979年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
「46年以上のDP実績」という事実は、息子さんの教育を真剣に考えるお母さまにとって何よりの安心材料ですよね。半世紀近くにわたって蓄積されたDP指導のノウハウと、世界中に広がる卒業生ネットワークは圧倒的です。男子校ならではの「伸び伸びと自分らしく挑戦できる環境」も魅力。世田谷区瀬田という閑静な住宅街に位置し、二子玉川駅からのアクセスも良好ですよ。
第2位:カネディアン・アカデミィ ― 1980年6月認可
神戸で45年以上IBディプロマを教え続ける名門
第2位は、兵庫県神戸市東灘区の六甲アイランドに位置するカネディアン・アカデミィ(Canadian Academy)です。1980年6月1日にDP認定を受け、約46年の実績があります。
カネディアン・アカデミィは1913年に創立された110年以上の歴史を持つ日本有数の名門インターナショナルスクールです。1980年にDPの認定を受けた後、2011年にはPYPとMYPの認定も取得し、PYP・MYP・DPのフルIBコンティニュアムスクールとなりました。寮も完備しており、関西圏以外からの入学も可能です。
基本情報
正式名称:Canadian Academy(カネディアン・アカデミィ)
IBO School Code:000155
所在地:兵庫県神戸市東灘区向洋町中4-1(六甲アイランド)
対象学年:PreK〜Grade 12
IBプログラム:DP(1980年〜)、MYP(2011年〜)、PYP(2011年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
110年以上の歴史と46年のDP実績。この2つの数字だけで、カネディアン・アカデミィの教育の深さが伝わりますよね。六甲アイランドの海を望む美しいキャンパスは、お子さまの感性を豊かに育ててくれる環境です。寮を完備しているので、関東や九州など遠方からの入学も可能。DP修了生の大学進学データも膨大で、進路指導の質は日本トップクラスですよ。
第3位:サンモール・インターナショナルスクール ― 1984年7月認可
日本最古のインターナショナルスクールが誇る40年のDP実績
第3位は、神奈川県横浜市中区山手町に位置するサンモール・インターナショナルスクール(Saint Maur International School)です。1984年7月1日にDP認定を受け、約42年の実績があります。
サンモールは1872年に創立された日本最古のインターナショナルスクールです。150年以上の歴史を持つこの学校は、横浜の山手地区という異国情緒あふれる丘の上に佇み、幼児期から高校卒業まで一貫した国際教育を提供しています。低学年ではモンテッソーリ教育やIPC(International Primary Curriculum)を採用し、高校ではIB DPへとつなぐ独自のカリキュラム体系が特徴です。
基本情報
正式名称:Saint Maur International School(サンモール・インターナショナルスクール)
IBO School Code:000331
所在地:神奈川県横浜市中区山手町83
対象学年:PreK〜Grade 12
IBプログラム:DP(1984年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
「日本最古のインターナショナルスクール」という肩書きは伊達ではありません。150年以上にわたって蓄積された国際教育のノウハウは、他の追随を許さない深みがあります。横浜の山手地区という歴史ある街並みに囲まれたキャンパスは、お子さまの国際感覚を自然に育む理想的な環境。比較的少人数制で、一人ひとりの生徒に手厚いサポートが行き届くのも、お母さまとしては安心ですよね。
第4位:横浜インターナショナルスクール ― 1984年10月認可
日本初のPYP認定校でもある横浜の名門
第4位は、同じく横浜市中区山手町に位置する横浜インターナショナルスクール(Yokohama International School / YIS)です。1984年10月1日にDP認定を受け、約42年の実績があります。
YISは1924年に創立され、100年の歴史を誇る日本有数のインターナショナルスクールです。DPに加え、PYP・MYPの認定も取得しており、PYP・MYP・DPのフルIBコンティニュアムスクールです。実は日本で最初にPYP認定を受けた学校でもあり、IBの全プログラムにおいて先駆的な役割を果たしてきました。60カ国以上から集まる生徒が共に学ぶ、真にインターナショナルな環境が魅力です。
基本情報
正式名称:Yokohama International School(横浜インターナショナルスクール)
IBO School Code:000339
所在地:神奈川県横浜市中区山手町258
対象学年:ELC(3歳)〜Grade 12
IBプログラム:DP(1984年〜)、PYP、MYP
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
創立100年を超える歴史と、42年のDP実績。さらに日本初のPYP認定校という先駆性。YISはまさに日本のIB教育を語る上で欠かせない存在です。山手地区の緑豊かな環境の中、3歳から高校卒業まで一貫したIB教育を受けられるのは、長期的な教育計画を考えるお母さまにとって大きなメリット。サンモールと同じ山手エリアにあり、横浜の国際的な雰囲気の中でお子さまを育てることができますよ。
第5位:清泉インターナショナルスクール ― 1986年1月認可
アジアの女子校で先駆けとなったDP校
第5位は、東京都世田谷区用賀に位置する清泉インターナショナルスクール(Seisen International School)です。1986年1月3日にDP認定を受け、約40年の実績があります。
清泉インターナショナルスクールは、1962年にカトリックのイエスの聖心会によって設立された女子校のインターナショナルスクールです。1986年のDP認定は、アジアの女子校として先駆的な取り組みでした。その後、2007年頃にPYP、2020年7月にMYPの認定も取得し、PYP・MYP・DPの全プログラムを備えた日本初の全女子IBコンティニュアムスクールとなりました。
基本情報
正式名称:Seisen International School(清泉インターナショナルスクール)
IBO School Code:000399
所在地:東京都世田谷区用賀1-12-15
対象学年:K〜Grade 12(女子校)
IBプログラム:DP(1986年〜)、PYP、MYP(2020年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
「娘にこそ、世界に通用する教育を」とお考えのお母さまにとって、清泉は最高の選択肢の一つです。40年のDP実績は、女子のIB教育において日本最長クラス。カトリックの価値観に基づく全人教育と、女子校ならではの「周りの目を気にせず自分の意見を言える環境」は、思春期の女の子の成長を力強く後押ししてくれます。用賀という閑静な住宅街にある落ち着いたキャンパスも、安心して通わせられるポイントですね。
第6位:関西学院大阪インターナショナルスクール ― 1990年10月認可
関西のIB教育を35年にわたってリードする名門
第6位は、大阪府箕面市に位置する関西学院大阪インターナショナルスクール(Osaka International School of Kwansei Gakuin / OIS)です。1990年10月31日にDP認定を受け、約35年の実績があります。
OISは名門・関西学院大学の系列校として、PYP・MYP・DPの全プログラムを提供するフルIBコンティニュアムスクールです。2010年に関西学院千里国際中等部・高等部と統合し、日本人生徒とインターナショナル生徒が同じキャンパスで学ぶというユニークな教育環境を実現しています。関西圏でDP教育を35年以上実践してきた唯一の学校として、その存在感は圧倒的です。
基本情報
正式名称:Osaka International School of Kwansei Gakuin(関西学院大阪インターナショナルスクール)
IBO School Code:000595
所在地:大阪府箕面市小野原西4-4-16
対象学年:PreK〜Grade 12
IBプログラム:DP(1990年〜)、PYP、MYP
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
関西学院というブランドに裏打ちされた安定感と、35年のDP実績。関西圏でIBディプロマを目指すなら、まず候補に挙がる学校です。箕面の自然豊かな環境は、勉強に集中できる理想的なロケーション。関西学院大学への推薦制度もありますので、「IBディプロマも取得しつつ、国内の名門大学にも」という欲張りな進路計画も実現可能ですよ。
第7位:加藤学園暁秀中学校・高等学校 ― 2002年3月認可
日本の一条校として初めてDPに挑んだ先駆者
第7位は、静岡県沼津市に位置する加藤学園暁秀中学校・高等学校(Katoh Gakuen Gyoshu)です。2002年3月19日にDP認定を受け、約24年の実績があります。
加藤学園暁秀の歴史的意義は極めて大きく、日本の一条校(学校教育法に基づく正規の学校)として初めてIB DPの認定を受けた学校です。2000年のMYP認定に続き2002年にDPを取得し、「インターナショナルスクールだけでなく、日本の学校でもIB教育は可能だ」ということを証明しました。この成功が、その後の日本全国における一条校でのIB導入の道を開いたのです。
基本情報
正式名称:加藤学園暁秀中学校・高等学校(Katoh Gakuen Gyoshu Junior and Senior High School)
IBO School Code:001374
所在地:静岡県沼津市岡宮中見代1361-1
対象学年:中学1年〜高校3年
IBプログラム:MYP(2000年〜)、DP(2002年〜)
授業言語:英語・日本語(バイリンガル)
学校種別:私立一条校
お母さまへのポイント
「一条校初のDP認定校」という肩書きが示すように、加藤学園暁秀は日本のIB教育史において特別な意味を持つ学校です。一条校ですので日本の高校卒業資格が取得でき、国内大学への進学もスムーズ。MYP-DPの一貫IB教育を、日本の学校制度の中で実現しているのは大きな強みです。「IB教育には興味があるけれど、インターナショナルスクールに通わせるのは不安…」というお母さまにとって、24年の実績を持つ加藤学園暁秀は心強い選択肢ですよ。
第8位:K. International School Tokyo(KIST)― 2004年6月認可
東京初のフルIBコンティニュアムスクール
第8位は、東京都江東区白河に位置するK. International School Tokyo(KIST)です。2004年6月30日にDP認定を受け、約22年の実績があります。
KISTは2002年にPYP、2003年にMYP、2004年にDPの認定を取得し、わずか2年間で東京初のフルIBコンティニュアムスクールとなりました。3歳から18歳まで、PYP・MYP・DPの一貫したIB教育を切れ目なく受けられる環境は、IB教育の理想形ともいえます。DP修了生の大学進学実績も優れており、毎年世界各国のトップ大学への合格者を輩出しています。
基本情報
正式名称:K. International School Tokyo(KIST)
IBO School Code:002120
所在地:東京都江東区白河1-5-15
対象学年:K1(3歳)〜Grade 12
IBプログラム:PYP(2002年〜)、MYP(2003年〜)、DP(2004年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
PYP・MYP・DPの全プログラムを20年以上にわたって運営してきた実績は、東京のインターナショナルスクールの中でも群を抜いています。お子さまが幼い頃から通い始めて、高校卒業まで一貫したIB教育を受けられる安心感は格別ですよね。江東区白河という都心に近い立地で、東京メトロ半蔵門線や都営大江戸線からのアクセスも良好です。
第9位:広島インターナショナルスクール ― 2005年4月認可
中国・四国地方唯一の老舗IBコンティニュアムスクール
第9位は、広島県広島市安佐北区に位置する広島インターナショナルスクール(Hiroshima International School)です。2005年4月28日にDP認定を受け、約21年の実績があります。
広島インターナショナルスクールは1962年に創立され、PYP・MYP・DPの全プログラムを提供するフルIBコンティニュアムスクールです。中国・四国地方で最も長いDP教育の歴史を持ち、「平和都市・広島」という立地を活かした平和教育やグローバルシチズンシップの学びは、IBの理念と深く共鳴しています。
基本情報
正式名称:Hiroshima International School(広島インターナショナルスクール)
IBO School Code:002349
所在地:広島県広島市安佐北区倉掛3-49-1
対象学年:PreK〜Grade 12
IBプログラム:PYP、MYP、DP(2005年〜)
授業言語:英語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
中国・四国地方でIBディプロマを取得できる学校は限られており、広島インターナショナルスクールの存在は貴重です。21年のDP実績は地方のインターナショナルスクールとしては非常に長く、指導の質に信頼がおけます。「平和の街・広島」で国際教育を受けるという体験は、お子さまの人間性にも深い影響を与えてくれるはず。自然豊かな安佐北区の環境で、のびのびと学べるのも魅力ですね。
第10位:福岡インターナショナルスクール ― 2007年4月認可
九州のIB教育を牽引する老舗インターナショナルスクール
第10位は、福岡県福岡市早良区に位置する福岡インターナショナルスクール(Fukuoka International School / FIS)です。2007年4月10日にDP認定を受け、約19年の実績があります。
FISは九州で最初にDP認定を受けたインターナショナルスクールです。その後、2014年にPYP、2020年にMYPの認定も取得し、PYP・MYP・DPのフルIBコンティニュアムスクールとなりました。福岡市というアジアの玄関口に位置し、韓国・中国・東南アジアからの生徒も多く在籍する、真にアジア的な国際環境が特徴です。
基本情報
正式名称:Fukuoka International School(福岡インターナショナルスクール)
IBO School Code:003304
所在地:福岡県福岡市早良区百道3-18-50
対象学年:PreK〜Grade 12
IBプログラム:DP(2007年〜)、PYP(2014年〜)、MYP(2020年〜)
授業言語:英語・日本語
学校種別:インターナショナルスクール
お母さまへのポイント
九州にお住まいで「子どもにIBディプロマを」とお考えのお母さまにとって、FISは最も実績のある選択肢です。19年のDP実績は九州で最長。百道地区という福岡市有数の文教エリアに位置し、福岡タワーやシーサイドももちに近い洗練された環境が魅力です。アジアへのアクセスの良い福岡ならではの国際交流の機会も豊富で、お子さまのグローバルな視野を広げてくれますよ。
日本DP認定校の全体像:ランキング外の注目校
TOP10に続く注目校もご紹介しておきましょう。2008年以降、日本のDP認定校は加速度的に増加しています。
11位 名古屋インターナショナルスクール
愛知県名古屋市守山区、2008年5月認可。中部地方初のDP認定インターナショナルスクール。
12位 AICJ中学・高等学校
広島県広島市、2009年6月認可。中四国地方の一条校で初のDP認定校。
13位 立命館宇治中学校・高等学校
京都府宇治市、2009年認可。関西の名門私大系列校として、日本語DPを先駆的に導入。
14位 玉川学園中学部・高等部
東京都町田市、2010年7月認可。伝統ある日本の私学がIB教育を全面導入。
2013年に文部科学省が日本語DP(デュアルランゲージDP)を導入して以降、一条校でのDP認定が急速に広がりました。2015年にはUWC ISAK Japan(長野)、東京学芸大学附属国際中等教育学校、東京都立国際高等学校など、多様なタイプの学校が一挙にDP認定を取得。2024年末時点で全国のDP認定校は79校に達し、うち50校が一条校(公立・私立・国立)です。
DP認可歴の長さが教育の質に与える影響
「認可歴が長いからといって、必ずしも良い学校とは限らないのでは?」と思われるかもしれませんね。それはもちろんその通りです。ただ、DP認可歴の長さには、他のIBプログラム以上に重要な意味があります。
1. 試験対策のノウハウ蓄積
DPは最終試験で最高45点のスコアが付与される、極めてシビアなプログラムです。認可歴の長い学校には、どの科目でどんな対策をすれば高得点が狙えるか、何十年分ものデータとノウハウが蓄積されています。これは新設校にはない大きなアドバンテージです。
2. 大学進学実績とネットワーク
DP修了生が世界のトップ大学に合格してきた実績は、後輩たちの出願にもプラスに働きます。大学側も「この学校のDPスコアは信頼できる」という評価を持つようになり、長年にわたる信頼関係が構築されているのです。
3. EE(課題論文)とTOK(知の理論)の指導力
DPのコア要素であるEEとTOKは、教員の指導経験が最も問われる領域です。4,000語の学術論文を高校生が書くには、きめ細かなメンタリングが不可欠。認可歴の長い学校ほど、優秀な指導者が在籍し、過去の優秀論文のアーカイブも充実しています。
4. IBOとの信頼関係
DPは5年ごとにIBOの再評価(Evaluation)を受ける必要があります。TOP10の学校は少なくとも3〜9回の再評価を経験しており、IBOから高い評価を得続けてきた実績があります。
1979〜1990年と2002年以降:日本のDP教育「2つの時代」
今回のランキングで興味深いのは、TOP6(1979〜1990年)とTOP7以降(2002年〜)の間に12年もの空白期間があることです。この空白は、日本のIB教育の歴史を理解する上で重要なポイントです。
第1期(1979〜1990年):インターナショナルスクールの時代
日本のDP教育は、在日外国人の子弟が通うインターナショナルスクールから始まりました。TOP6はすべてインターナショナルスクールで、授業は英語のみ。この時代のDPは、日本の教育制度とは別の世界で展開されていたのです。
第2期(2002年〜現在):日本の学校への広がり
2002年の加藤学園暁秀のDP認定は、日本の教育界にとって画期的な出来事でした。一条校でもIB教育が可能であることが証明され、特に2013年の日本語DP導入以降は、公立高校や私立の一条校でのDP認定が急増。現在では79校中50校が一条校と、日本の学校がIB教育の主流を占めるまでになっています。
お子さまに合ったDP校の選び方
認可歴はあくまで学校選びの一つの要素です。最終的には、以下のポイントを総合的に検討されることをおすすめします。
DPスコアの平均点
学校によってDP最終試験の平均点には差があります。世界平均は約30点前後ですが、名門校では35点以上の平均点を出している学校も。学校説明会で、過去数年間の平均点を確認してみましょう。
科目の選択肢
DPでは6つの教科グループから科目を選択しますが、学校によって開講科目が異なります。お子さまが学びたい科目(特にHLで選択する科目)が開講されているかどうかは、必ず確認してください。
授業言語
英語DPか日本語DP(デュアルランゲージDP)かは、大きな分岐点です。一条校の多くは日本語DPを採用しており、一部の科目を日本語で受験できます。英語力に不安がある場合は、日本語DPの学校も検討してみてください。
大学進学先の傾向
海外大学への進学実績が豊富な学校と、国内大学への進学に強い学校があります。お子さまの将来の進路に合わせて、進学実績を確認しましょう。
MYPからの接続
MYP修了後にDPへ進む場合、同じ学校内で接続できるかどうかは重要です。他校からDP校に編入する場合は、入学選考の難易度やカリキュラムの連続性も確認が必要です。
学費と奨学金
DP課程の2年間だけでも、インターナショナルスクールでは400万〜600万円の学費がかかることがあります。一条校は比較的学費が抑えられますが、それでもIBコースは一般コースより割高な場合が多いです。奨学金制度の有無も確認しておきましょう。
まとめ:日本のDP教育は半世紀の歴史と新たな成長を迎える
1979年のセント・メリーズから始まった日本のDP教育は、もうすぐ半世紀を迎えようとしています。当初はインターナショナルスクール6校のみだった認定校は、現在79校にまで成長し、一条校(公立・私立・国立)が全体の6割以上を占めるまでになりました。
特に注目すべきは、日本語DPの広がりです。2013年の導入以来、英語力のハードルを下げてDP教育を受けられる環境が整い、地方の公立高校でもDP認定を取得する学校が増えています。「IBディプロマは英語ができる子だけのもの」という時代は、もう過去のものになりつつあるんです。
今回のランキングが、お子さまの学校選びの参考になれば嬉しいです。どの学校を選ばれるにしても、DPで培われる「学問への深い探究心」「批判的思考力」「世界に通用する学力」は、お子さまの人生を大きく切り拓く力になるはずですよ。
気になる学校があれば、ぜひ学校説明会やオープンキャンパスに足を運んでみてくださいね。DP修了生や在校生の生の声を聞くことが、最良の学校選びにつながるはずです。

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