英国クリフトン・カレッジがインドのIB校と提携、改称の中身と赴任家庭の確認点

Clifton College、Lighthouse Learning、PSG Clifton International Schoolの関係図 IBプログラム解説

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「次の赴任先はインドのデリー近郊。子どもの学校、どうやって選べばいいの?」──そんなふうに情報集めを始めているご家庭も多いのではないでしょうか。2026年10月、英国ブリストルの私立校クリフトン・カレッジ(Clifton College)が、インドの教育グループと組み、グルグラム(旧称グルガオン)にある学校の名前に「Clifton」が入ったというニュースが届きました。

英国の教育専門誌Tesは「インドに進出する最新の英国私立校」と報じています。ただ、中身をよく見ると、新しい学校がゼロからできたわけではないんです。2010年からあるIB校「Pathways School Gurgaon」が、「PSG Clifton International School」という名前に変わったというのが今回のニュースの中心です。

この記事では、公式発表やIBO(国際バカロレア機構)の情報で確認できたことをもとに、インドへの赴任を控えたご家庭が確認しておきたい点を整理しますね。

ニュースの概要

Clifton Collegeは2026年10月6日、インドの教育グループLighthouse Learning(ライトハウス・ラーニング)との提携を発表しました。Clifton Collegeにとって、英国の外で初めての国際展開だと説明しています。続く10月9日の発表では、Lighthouse LearningがPathways School Gurgaonの所有権を取得し、学校名をPSG Clifton International Schoolに改めたことを明らかにしました。三者で知識交流や国際的な連携を進めるとしています。

項目 内容
発表主体 Clifton College(英国)とLighthouse Learning(インド)
発表日 2026年10月6日(提携)、2026年10月9日(改称)
新しい校名 PSG Clifton International School(旧 Pathways School Gurgaon)
所在地・設立 インド・ハリヤーナー州グルグラム、2010年設立(学校公式サイト)
所有・運営 Lighthouse Learning
課程 IBのPYP・MYP・DP・CP
形態・対象 共学の通学制(international day school)、幼児期からGrade 12まで

Tesの記事(2026年10月9日)は、Clifton Collegeがインドの国際学校を「引き継ぐ」形だと表現し、学校の運営はLighthouse Learningが担うと報じています。ただし公式発表では、学校の所有権を取得したのはLighthouse Learningで、Clifton Collegeは提携相手です。Clifton College Education GroupのExecutive Head(統括校長)、クリストファー・スティーブンス博士は、Tesに対し、今回を長期的な関わりと説明し、1校にとどまらない構想があると話したと報じられています。三者の関係は図1にまとめました。

Clifton College、Lighthouse Learning、PSG Clifton International Schoolの関係図
図1:Clifton College・Lighthouse Learning・インドの学校の関係(Clifton College公式発表〈2026年10月6日・9日〉と各公式サイトより作成)

ポイント:今回は「英国校の分校が新しく開校した」のではなく、既存のIB校の改称と、Clifton Collegeとの提携です。学校の所有権を取得したのは、Clifton College自身ではなくLighthouse Learningだと公式発表に書かれています。

背景と解説

Clifton Collegeはどんな学校?

Clifton Collegeは、1862年にブリストルで創立された、3〜18歳が学ぶ共学の私立校です。学校公式サイトで案内している本校の課程は、GCSE(英国の中等教育修了資格)と、大学進学前の最終2年間にあたるSixth FormのA LevelとBTECです。本校の課程案内には、IBの課程は見当たりませんでした。

つまり、英国の本校はA Levelが中心で、インドの学校はIBということです。学校名に英国校の名前が入っても、英国式のカリキュラムに切り替わるわけではない点は、押さえておきたいところですよね。10月9日の発表でも、学校がこれまで築いてきたIBの土台を生かしていくと書かれています。

PSG Clifton International SchoolとIB

PSG Clifton International Schoolは、IBの4つのプログラムをすべて提供しています。学校公式サイトでは、Grade 1〜5がPYP(初等教育プログラム)、Grade 6〜10がMYP(中等教育プログラム)と案内され、その上の学年でDP(ディプロマ・プログラム)やCP(キャリア関連プログラム)を学ぶ形です。IBOの資料によると、MYPの認定は2016年1月20日です。

気をつけたいのは名前です。2026年10月16日時点では、IBOの学校検索にはまだ旧名の「Pathways School Gurgaon」で掲載されています。Pathwaysの名前を持つ学校はほかにもありますが、改称されたのはこのグルグラムの学校です。

英国の私立校とインドの学校

Tesは、インドにあるほかの英国校には、既存校を引き継ぐのではなく自前の学校を開いたところがあると伝えています。各校の公式情報では、Wellington College International Pune(プネー、2023年開校)、Harrow International School Bengaluru(2023年8月に中等部、2025年8月に幼稚園・初等部を開始)、Shrewsbury International School India(ボパール、2025年8月開校)などがあります。Royal Grammar School GuildfordはRyan Groupとの提携で、ベンガルール校を2028年9月に開く予定と発表しています(図2)。

英国の私立校とインドの学校の主な例の年表
図2:英国の私立校とインドの学校の主な例(各校の公式サイト・発表、Tes〈2026年10月9日〉、IBO、ISC Researchより作成)

Tesが引用するISC Researchのデータでは、2025年のインドの国際学校は972校で、中国の1,124校に次ぐ規模です。これはIB校以外も含む数字です。IB校に絞ると、IBOのインドのページでは274校(PYP 182校、MYP 87校、DP 197校、CP 43校)と表示されています(2026年10月16日確認。IBOの学校検索では279校と表示)。1校で複数のプログラムを持つ学校があるため、内訳の合計は274になりません。

なお、学校を所有するLighthouse Learningは、旧称EuroKids Internationalで、投資会社KKRが2019年に過半数の株式を取得したと同社サイトで説明しています。

保護者への影響と今できる対応

外務省の統計では、インドの在留邦人は8,865人(2025年10月1日現在)です。デリー首都圏のグルグラム周辺に赴任するご家庭にとって、PSG Clifton International Schoolは学校選びの候補の一つになりそうです。

とはいえ、名前に英国校のブランドが入っても、子どもの毎日がすぐ大きく変わるとは限りません。学費や教員の体制については、今回の発表では触れられていません。Tesは、提携によってインド各地の学校との模擬国連(オンライン)や交流、社会貢献の訪問などの機会が生まれるとスティーブンス博士が話したと報じていますが、公式発表には具体的な内容や時期は書かれていません。

注意:「英国の学校に入れる」と考えると、思っていたのと違った…となりかねません。課程はIBのままで、英国本校との交流の中身は未公表です。何がいつから変わるのか、説明会で具体的に聞いておくと安心ですよ。

赴任前に確認しておきたい点を、図3とリストにまとめました。

デリー首都圏へ赴任するご家庭の学校確認リスト
図3:赴任前に確認したい5つのポイント(PSG Clifton International School公式サイト、IBO、Clifton College公式発表より作成)
  • 課程:IBのどのプログラムに入るのか。帰国後の進路(編入・帰国生入試・IBを使う大学入試など)につながるか
  • 名前:IBOの検索では旧名のPathways School Gurgaonで探す
  • 通学:共学の通学制で、寄宿の記載は見当たりません。住まいからの通学手段を確認する
  • 学年と受付:幼児期からGrade 12まで。2026–2027年度の入学は通年受付と案内されています。希望学年の空きを問い合わせる
  • 交流の中身:英国本校との交流の内容・時期・費用を説明会で質問する

日本語で学ぶ選択肢としては、デリーのバサント・クンジにあるニューデリー日本人学校(小学部・中学部)もあります。帰国後の進路や、お子さんの英語力に合わせて、国際学校と日本人学校を比べてみてくださいね。

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まとめ

  • 何が起きた?:グルグラムのIB校Pathways School Gurgaonが、2026年10月にPSG Clifton International Schoolへ改称。新しい学校の開校ではありません
  • 誰が運営?:所有・運営はインドのLighthouse Learning。Clifton Collegeは提携相手です
  • 課程は?:インドの学校はIBのPYP・MYP・DP・CPのままで、英国式(A Level)に変わるわけではありません
  • 調べるときは?:IBOの学校検索では、2026年10月16日時点で旧名のまま掲載されています
  • 今できること:交流の具体策や学費の変化は未公表。説明会で確認し、日本人学校とも比べて検討を

出典・参考リンク

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