「子どもをIBの初等教育プログラム(PYP)に通わせたいけれど、東京にはたくさんのIB校があって、どこを選べばいいのかしら…」そんなふうにお悩みのお母さま・お父さまも多いのではないでしょうか。
IB校選びで意外と見落とされがちなのが、「その学校がどれだけ長くPYPを実践してきたか」という視点です。認可歴が長いということは、それだけ多くの卒業生を送り出し、カリキュラムを磨き上げ、教員の指導力も積み重ねてきた証拠。つまり、お子さまが受ける教育の「厚み」が違うんです。
この記事では、東京都内でIB PYP認定を受けている学校を認可年の古い順にランキング形式でご紹介します。IBO(国際バカロレア機構)公式データに基づいた正確な情報ですので、学校選びの参考にしていただければ幸いです。
- そもそもIB PYP(初等教育プログラム)とは?
- 東京都IB PYP認可歴ランキングTOP10
- 第1位:K. International School Tokyo(KIST)― 2002年1月認可
- 第2位:Tokyo International School(TIS)― 2005年認可
- 第3位:Canadian International School in Tokyo(CIS)― 2009年認可
- 第4位:Shinagawa International School(SIS)― 2015年4月認可
- 第5位:Aoba-Japan International School(A-JIS)― 2016年9月認可
- 第6位:Willowbrook International School ― 2017年12月認可
- 第7位:Summerhill International School ― 2018年5月認可
- 第8位:町田こばと幼稚園 ― 2019年3月認可
- 第9位:Global Indian International School Tokyo(GIIS)― 2019年4月認可
- 第10位:Seisen International School(清泉インターナショナルスクール)― 2020年7月認可
- 東京都PYP認定校の全体像:ランキング外の注目校
- PYP認可歴の長さが教育の質に与える影響
- お子さまに合ったPYP校の選び方
- まとめ:東京のPYP教育はますます充実
そもそもIB PYP(初等教育プログラム)とは?
ランキングに入る前に、PYPについて簡単におさらいしておきましょう。
PYP(Primary Years Programme)は、国際バカロレア(IB)が提供する3歳〜12歳を対象とした教育プログラムです。「教科書を暗記する」従来型の学びではなく、探究型学習(Inquiry-Based Learning)を柱に、子どもたちが自分で問いを立て、調べ、考え、表現する力を育てます。
PYPの大きな特徴は、6つの教科横断的テーマ(「私たちは誰なのか」「この地球を共有するということ」など)を通じて学ぶこと。国語や算数といった教科の枠を超え、実社会とつながる学びを実現しているんです。
世界109カ国以上、1,900校以上で実施されているPYPですが、日本国内でもここ20年ほどで認定校が急増しています。特に東京都内は、現在13校以上がPYP認定を受けており、日本で最もPYP校が集中するエリアとなっています。
東京都IB PYP認可歴ランキングTOP10
それでは、東京都内のIB PYP認定校を認可年が古い順にご紹介していきます。認可歴が長い学校ほど、PYP教育のノウハウと実績が蓄積されているといえますね。
第1位:K. International School Tokyo(KIST)― 2002年1月認可
東京で最も長いPYPの歴史を誇るパイオニア校
東京都内で最初にPYP認定を受けたのが、江東区白河に位置するK. International School Tokyo(KIST)です。2002年1月21日にPYP認定を取得し、実に24年以上にわたってPYP教育を実践し続けています。
KISTはその後、2003年にMYP(中等教育プログラム)、2004年にDP(ディプロマプログラム)の認定も取得。東京で初めて、かつ日本で2番目にIB全3プログラムを提供するフルIBコンティニュアムスクールとなりました。
基本情報
正式名称:K. International School Tokyo(KIST)
IBO School Code:002120
所在地:東京都江東区白河1-5-15
対象年齢:K1(3歳)〜Grade 12(18歳)
IBプログラム:PYP(2002年〜)、MYP(2003年〜)、DP(2004年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
「20年以上のPYP実績」という安心感は、他校にはない大きな魅力ですよね。卒業生のネットワークも充実しており、PYPからDP修了まで一貫したIB教育を受けられる環境が整っています。江東区という立地もアクセスが良く、都内各所からの通学に便利です。
第2位:Tokyo International School(TIS)― 2005年認可
港区の名門インターナショナルスクール
第2位は、港区南麻布に校舎を構えるTokyo International School(TIS)です。2005年にPYP認定を受け、約21年の実績があります。
TISは1994年に設立された非営利のインターナショナルスクールで、2007年にはMYPの認定も取得。2025年にはDPもスタートし、PYP・MYP・DPの全プログラムを提供するIBコンティニュアムスクールへと進化しています。
基本情報
正式名称:Tokyo International School(TIS)
IBO School Code:002638
所在地:東京都港区南麻布2-13-6
対象年齢:Kindergarten(5歳)〜Grade 11
IBプログラム:PYP(2005年〜)、MYP(2007年〜)、DP(2025年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
南麻布という一等地にありながら、温かくアットホームな雰囲気が魅力のTIS。2026年には高輪ゲートウェイシティへの移転が予定されており、新キャンパスではさらに充実した教育環境が期待されます。長年のPYP実績に裏打ちされた探究学習のクオリティは、保護者からも高く評価されていますよ。
第3位:Canadian International School in Tokyo(CIS)― 2009年認可
カナダ式カリキュラムとPYPの融合
第3位は、品川区北品川に位置するCanadian International School in Tokyo(CIS)です。2009年にPYP認定を受け、約17年の実践歴があります。
CISの大きな特色は、カナダ・プリンスエドワードアイランド州のカリキュラムとIB PYPを融合させた独自の教育プログラム。PYPの探究型学習フレームワークを活用しながら、カナダの教育基準に沿った教科内容を学ぶという、二つの優れた教育体系のいいとこ取りが実現されています。
基本情報
正式名称:Canadian International School in Tokyo(CIS)
IBO School Code:002684
所在地:東京都品川区北品川5-8-20
対象年齢:Pre-K(3歳)〜Grade 12
IBプログラム:PYP(2009年〜)※小学部のみ
授業言語:英語
お母さまへのポイント
「IBだけでなく、カナダの正式な学歴としても認められる」というのは、将来の選択肢を広げたいご家庭にとって大きなメリットですよね。PYPは小学部(K〜Grade 5)で実施され、中高ではカナダ・カリキュラムとAPコースに移行する仕組み。1999年の創立以来、少人数制のきめ細かい教育で定評があります。
第4位:Shinagawa International School(SIS)― 2015年4月認可
品川シーサイドの急成長IBコンティニュアムスクール
第4位は、品川区で複数キャンパスを展開するShinagawa International School(SIS)です。2015年4月22日にPYP認定を受け、約11年の実績があります。
SISは2007年に渋谷で開校した後、品川シーサイドに拠点を移し急成長。2023年にMYP、2024年にDPの認定も取得し、PYP・MYP・DPの全プログラムを揃えたIBコンティニュアムスクールへと発展しました。
基本情報
正式名称:Shinagawa International School(SIS)
IBO School Code:049742
所在地:東京都品川区東品川4-8-8
対象年齢:Pre-K〜Grade 12
IBプログラム:PYP(2015年〜)、MYP(2023年〜)、DP(2024年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
SISの魅力は、比較的新しい学校ならではの柔軟性と革新性。短期間で全IBプログラムの認定を取得したスピード感は、教育への本気度の表れです。品川エリアは再開発が進むビジネス街で、お仕事帰りの保護者面談にも便利な立地ですよ。
第5位:Aoba-Japan International School(A-JIS)― 2016年9月認可
50年の歴史を持つ名門がPYPを導入
第5位は、練馬区光が丘を拠点とするAoba-Japan International School(A-JIS)です。2016年9月8日にPYP認定を受けました。
A-JISは1976年に創立された歴史あるインターナショナルスクール。2015年にDP認定を先に取得した後、2016年にPYP認定を受けています。現在はPYP・MYP・DPの全プログラムを提供するIBコンティニュアムスクールで、30カ国以上から集まる700名以上の生徒が学んでいます。
基本情報
正式名称:Aoba-Japan International School(A-JIS)
IBO School Code:049127
所在地:東京都練馬区光が丘7-5-1(光が丘キャンパス)
対象年齢:Kindergarten〜Grade 12
IBプログラム:PYP(2016年〜)、MYP、DP(2015年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
50年近い歴史を持つ学校がIBプログラムを全面導入したことで、伝統と革新の両方を兼ね備えた教育環境が生まれました。光が丘キャンパスは緑豊かな環境で、のびのびと学べる雰囲気。系列のAoba-Japan Bilingual Preschoolとの連携も充実しており、幼稚園からの進路計画もスムーズです。
第6位:Willowbrook International School ― 2017年12月認可
元麻布の小さなバイリンガル幼児教育校
第6位は、港区元麻布にあるWillowbrook International Schoolです。2017年12月8日にPYP認定を受けました。
Willowbrookは、15ヶ月〜5歳の幼児を対象とした小規模なインターナショナルスクール。日本語と英語のバイリンガル教育をPYPの枠組みで実践しています。少人数制ならではの温かい環境で、小さなお子さまの「はじめてのIB体験」にぴったりの学校です。
基本情報
正式名称:Willowbrook International School
IBO School Code:051817
所在地:東京都港区元麻布
対象年齢:15ヶ月〜5歳
IBプログラム:PYP(2017年〜)
授業言語:英語・日本語(バイリンガル)
お母さまへのポイント
「まだ小さい子にIBなんて早すぎるのでは?」と思われるかもしれませんが、実はPYPの探究型学習は幼児期にこそ効果的なんです。子どもの自然な好奇心を大切にしながら、遊びを通じた学びを提供するWillowbrookのアプローチは、「お勉強」を無理強いしない点で安心。日英バイリンガル環境なので、日本語力を犠牲にしない点も嬉しいですね。
第7位:Summerhill International School ― 2018年5月認可
60年以上の歴史を持つ元麻布の幼児教育校
第7位は、同じく港区元麻布にあるSummerhill International Schoolです。2018年5月14日にPYP認定を受けました。
Summerhillは1962年に創立された老舗インターナショナルスクールで、15ヶ月〜6歳の幼児を対象としています。60年以上の幼児教育の実績にPYPの枠組みを掛け合わせた、質の高いアーリーイヤーズ教育が特徴です。
基本情報
正式名称:Summerhill International School
IBO School Code:052484
所在地:東京都港区元麻布2-13-8
対象年齢:15ヶ月〜6歳
IBプログラム:PYP(2018年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
1962年創立という圧倒的な歴史と実績を持つSummerhill。幼児教育のプロフェッショナルが、PYPの探究的アプローチを取り入れているので、「遊び」と「学び」のバランスが絶妙なんです。元麻布の緑豊かなキャンパスで、お子さまが安心して過ごせる環境が整っています。Aoba-Japan International Schoolのグループ校でもあるため、卒園後のIB教育への接続もスムーズですよ。
第8位:町田こばと幼稚園 ― 2019年3月認可
東京都の一条校で初のPYP認定幼稚園
第8位は、町田市にある町田こばと幼稚園です。2019年3月18日にPYP認定を受けました。
町田こばと幼稚園は、東京都内の一条校(学校教育法に基づく正規の学校)として初めてIB PYP認定を受けた幼稚園です。全国でも3番目の認定で、「インターナショナルスクールでなくても、日本の幼稚園でPYPが実現できる」ことを証明した画期的な存在です。
基本情報
正式名称:町田こばと幼稚園(学校法人神蔵学園)
所在地:東京都町田市
対象年齢:3歳〜6歳(幼稚園)
IBプログラム:PYP(2019年〜)
授業言語:日本語(一条校)
お母さまへのポイント
「IB教育に興味はあるけれど、インターナショナルスクールの学費は厳しい…」というご家庭にとって、町田こばと幼稚園は非常に現実的な選択肢です。一条校ですので幼児教育・保育の無償化の対象にもなり、経済的なハードルがぐっと下がります。日本語でPYPの探究学習を実践しているので、英語に不安があるお子さまでも安心して始められますよ。
第9位:Global Indian International School Tokyo(GIIS)― 2019年4月認可
多文化教育とPYPの融合
第9位は、江戸川区に複数キャンパスを展開するGlobal Indian International School Tokyo(GIIS)です。2019年4月にPYP認定を受けました。
GIISはシンガポールを本部とする世界的な教育ネットワークの一員で、東京キャンパスではIB PYPに加え、CBSE(インド中等教育中央委員会)やケンブリッジ・カリキュラムなど複数の教育課程を選択可能。2021年にはIBDP(ディプロマプログラム)も開始し、IB教育の充実を図っています。
基本情報
正式名称:Global Indian International School Tokyo(GIIS Tokyo)
所在地:東京都江戸川区(東葛西・北葛西・西葛西に複数キャンパス)
対象年齢:Nursery〜Grade 12
IBプログラム:PYP(2019年〜)、IBDP(2021年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
GIISの最大の魅力は、カリキュラムの選択肢の広さ。入学後にIB PYPかCBSEかを選べるので、お子さまの個性や将来の進路に合わせた柔軟な教育プランが立てられます。江戸川区という比較的リーズナブルな地域にあり、学費もインターナショナルスクールとしては良心的。世界21カ国に展開するGIISネットワークを活かした国際交流プログラムも充実していますよ。
第10位:Seisen International School(清泉インターナショナルスクール)― 2020年7月認可
日本初の全女子IBコンティニュアムスクール
第10位は、世田谷区に位置するSeisen International School(清泉インターナショナルスクール)です。2020年7月にPYP認定を受けました。
清泉インターナショナルスクールは、1962年に設立されたカトリック系女子インターナショナルスクール。実は1986年にアジアの女子校で初めてIBディプロマプログラムの認定を受けたという輝かしい歴史を持っています。2020年にPYPの認定を受けたことで、PYP・MYP・DPの全プログラムを備えた日本初の全女子IBコンティニュアムスクールとなりました。
基本情報
正式名称:Seisen International School(清泉インターナショナルスクール)
IBO School Code:000399
所在地:東京都世田谷区
対象年齢:Kindergarten〜Grade 12(女子校)
IBプログラム:PYP(2020年〜)、MYP、DP(1986年〜)
授業言語:英語
お母さまへのポイント
「女の子にこそ、国際的な教育環境を」とお考えのお母さまにとって、清泉は最高の選択肢の一つです。1986年からのDP実績は日本最長クラスで、PYPの歴史こそ2020年からですが、IB教育そのものへの理解と経験は40年近いという圧倒的な蓄積があります。カトリックの価値観に基づく全人教育と、女子校ならではの「自分らしく挑戦できる環境」が魅力ですね。
東京都PYP認定校の全体像:ランキング外の注目校
TOP10に続く東京都内のPYP認定校もご紹介しておきましょう。
11位 Yoyogi International School(代々木インターナショナルスクール)
渋谷区、2021年10月認可。PYPを幼児教育で実践。
12位 東京学芸大学附属大泉小学校
練馬区、2022年8月認可。国立大学附属小学校として全国初のPYP認定。日本語でPYPを実施する一条校。
13位 Sakura International School(さくらインターナショナルスクール)
港区南麻布、2025年7月認可。世界初の日英バイリンガルPYP認定校(関西国際学園グループ)。
また、東京都多摩地域にもTokyo West International School(八王子市、2022年認可)やMalvern College Tokyo(小平市、2023年認可)があり、東京都全体でのPYP認定校数は着実に増加しています。
PYP認可歴の長さが教育の質に与える影響
「認可歴が長いからといって、必ずしも良い学校とは限らないのでは?」と思われるかもしれませんね。それはもちろんその通りです。ただ、認可歴の長さには、以下のようなメリットがあることも事実です。
1. カリキュラムの成熟度
PYPは5年ごとにIBOの再評価を受ける必要があります。認可歴の長い学校は、複数回の評価サイクルを経てカリキュラムを改善してきた実績があります。
2. 教員の経験値
PYPの指導には専門的なトレーニングが必要です。長年PYPを実践している学校には、経験豊富な教員が多く在籍しています。
3. 卒業生ネットワーク
特にPYPからMYP・DPへの接続実績がある学校では、先輩保護者や卒業生からの生きた情報を得られるメリットがあります。
4. IBOとの関係性
長期にわたってIB認定を維持している学校は、IBOとの信頼関係も構築されており、最新の教育リソースへのアクセスもスムーズです。
お子さまに合ったPYP校の選び方
認可歴はあくまで学校選びの一つの要素です。最終的には、以下のポイントを総合的に検討されることをおすすめします。
通学のしやすさ
毎日のことですから、自宅からの通学時間は非常に重要です。特に小さなお子さまの場合、通学時間が長すぎると負担になってしまいます。
授業言語
英語で実施するインターナショナルスクールか、日本語で実施する一条校(町田こばと幼稚園、東京学芸大学附属大泉小学校など)か。ご家庭の言語環境に合った選択が大切です。
対象年齢と進路の接続
PYP修了後にMYP・DPへ進める一貫校なのか、卒園・卒業後に別の学校へ移る必要があるのか。長期的な教育プランを見据えた選択が重要です。
学費と家計への影響
インターナショナルスクールの学費は年間200万〜300万円程度が一般的です。一条校であれば大幅に負担が軽減されますので、ご家庭の状況に合わせてご検討ください。
学校の雰囲気と教育方針
数字やデータだけでなく、実際に学校見学に行ってみることが何より大切です。お子さまが「ここに通いたい!」と感じる学校が、きっとベストな選択になるはずです。
まとめ:東京のPYP教育はますます充実
2002年のKISTから始まった東京都内のPYP教育は、20年以上の歳月を経て、現在15校以上が認定を受けるまでに成長しました。インターナショナルスクールだけでなく、一条校での導入も進み、PYP教育の選択肢はかつてないほど豊富になっています。
今回のランキングが、お子さまの学校選びの参考になれば嬉しいです。どの学校を選ばれるにしても、PYPで培われる「自ら問い、考え、行動する力」は、お子さまの一生の財産になるはずですよ。
気になる学校があれば、ぜひ学校説明会やオープンキャンパスに足を運んでみてくださいね。実際に学校の空気を感じることが、最高の学校選びの第一歩です。

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