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「英語で学べる小学校に入れたら、その先の中学受験は有利になるの?」。年少さん・年中さん・年長さんがいるご家庭なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
国際教育の専門メディアInternational School Times(以下ISTimes)が2026年10月16日、関東で英語で学べる小学校11校をまとめ、渋渋・渋幕・広尾・三田国際・サレジアンへの「ゴールデンルート」になるのかを問いかける記事を公開しました。
この記事では、ISTimesの一覧をご紹介したうえで、名前が挙がった5つの中高一貫校の2027年度入試について「英語で受けられる入試」と「海外在住経験の条件」を各校の募集要項で確かめました。実は、学校によって条件がかなり違うんです。
ニュースの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 媒体・筆者 | International School Times(編集長 村田学氏) |
| 公開日 | 日本語版 2026年10月16日(英語版も掲載) |
| 内容 | 関東の英語で学べる小学校11校の一覧と、国際系の中高一貫校への進学ルートについての考察 |
ISTimesは、日本の小学校としての学びや国内進学の道を残しながら、算数や理科などを英語で学ぶ小学校を、編集部の呼び名で「ほぼインター」と紹介しています。一覧には、すでに英語で学ぶ形を始めている8校と、2027年・2028年に始まる予定の3校が並びます。図1にまとめました。

このうち、学校の公式サイトでも確認できた内容をいくつかご紹介しますね。
- サレジアン国際学園小学校(東京都北区):2026年度に星美学園小学校から校名を変え、インターナショナルクラスを設けました。2027年度はインターナショナルクラス3クラスと星美クラス2クラスで合わせて120名を募集し、英語メインのAG、日本語メインのSG、帰国生の区分があります
- 昭和女子大学附属昭和小学校 国際コース:2024年に開設。国語・道徳・3年生以上の社会を除く教科を英語で学び、授業の6割が英語イマージョンと説明しています
- 玉川学園小学部 BLES:2016年4月に始まった、日本語と英語のバイリンガルプログラムです
- 吉祥寺学園インターナショナルスクール 初等部:2027年に新設予定。授業の7割を英語で行い、学校教育法第1条に定める「一条校」として運営すると学校が説明しています
サレジアン国際学園小学校のインターナショナルクラスは、2026年度入試の出願者が400名で、前年から253名増えたとISTimesは報じています。西武学園文理小学校(2027年にバイリンガル化予定)と昭和学院秀英小学校(2028年4月開校予定)は、英語で学ぶ授業の比率を今後公表するとされています。
背景と解説
「英語を学ぶ」と「英語で学ぶ」の違い
ISTimesの記事でいちばん大切なポイントは、「英語を学ぶ」学校と「英語で学ぶ」学校の違いです。英語で学ぶ学校では、算数や理科の授業そのものを英語で受けます。つまり、英語は勉強する科目ではなく、考えたり友だちと話し合ったりするための言葉になる、ということです。同記事は、週に英語が何時間あるかよりも「どの教科を英語で学ぶのか」「日本語の力をどう育てるのか」を見るよう勧めています。
ポイント:英語で学ぶ小学校は、国際系の中学を目指すときの土台にはなりえますが、合格を約束するものではありません。日本語で深く考える力も一緒に育てることが、どの進路にもつながる準備になります。
「ゴールデンルート」は約束ではありません
ISTimesは、小学校から英語で考えたり発表したりした経験は国際系の中高一貫校を目指す子どもの「大きな土台」になると述べる一方で、英語環境にいれば必ず進めるわけではない、とはっきり書いています。見出しの「ゴールデンルート」は、進学実績を示す言葉ではなく、問いかけなんですね。
そこで、5校の2027年度入試で英語を使う入試を調べると、海外在住経験が必要かどうかが大きく分かれていました(図2)。

- 渋谷教育学園渋谷:帰国生入試(1月27日、男女計12名)の英語型は、英語・国語・算数・英語面接。応募資格は「試験日までに海外在留2年以上、帰国後2年以内」で、資格に近い場合は相談可とされています
- 渋谷教育学園幕張:帰国生入試(1月20日、約20名)は英語の筆記・リスニング・エッセイと、英語・日本語の面接。要項の質問と回答のページでは、海外在留期間や帰国後の年数について、記載の出願資格を満たせば出願できると答えています
- 広尾学園:インターナショナルAGは、12月の帰国生入試(海外在住1年以上・帰国後3年以内)のほか、2月3日の一般入試「国際生AG回」(15名)で募集。国際生AG回は英検2級以上または同等の英語力が条件です
- 三田国際科学学園(2025年4月に三田国際学園から校名変更):2月1日と2月3日の入試で、インターナショナルクラスを「英語・面接」で受けられ、事前登録や出願資格認定は不要です
- サレジアン国際学園:帰国生入試とは別に国際生入試があり、事前登録と英語力確認会への参加が前提です
「国際系」と「IB校」は同じではありません
IBに関心のある方には気になるところですよね。文部科学省のIB教育推進コンソーシアムの一覧(2026年6月30日時点)では、記事が挙げた5校はIB認定校として掲載されていません。一方、一覧の小学校のうち、玉川学園は中学部でMYP(2009年3月認定)、高等部でDP(2010年7月認定)を実施しています。ぐんま国際アカデミーも中等部でMYP、高等部でDPの認定を受けています。同じ学園の中で、英語での学びをIBにつなげる道もある、ということです。
保護者への影響と今できる対応
まず押さえておきたいのが、時間の流れです。2027年4月に小学校へ入学するのは2020年4月2日から2021年4月1日生まれ、つまり今の年長さんです。この子たちが中学入試を受けるのは2033年1月から2月。今回確認した条件は、今の小学6年生(2014年4月2日から2015年4月1日生まれ)が受ける2027年度入試のものです(図3)。

注意:国内の英語で学ぶ小学校に通っていても、海外在住経験がなければ帰国生入試の応募資格の対象外になる学校があります(2027年度の渋谷教育学園渋谷など)。反対に、海外経験を問わない英語の入試もあります。ただし、6年後も同じ条件とは限りません。
英語を軸に小学校を選ぶなら、ISTimesが説明会で聞きたい質問として挙げた内容も参考に、次の点を確かめておくと安心です。
- 英語で学ぶ教科はどれか、日本語で学ぶ教科や時間はどう設計されているか
- 英語未経験の子や途中入学の子への支援はあるか
- 卒業生がどんな中学校に進んでいるか、英語での学びは中学以降も続けられるか
- 目指したい中学校の入試に、英語のほか国語・算数などの試験があるか(渋谷教育学園渋谷の英語型や広尾学園の国際生AG回にもあります)
- 学費や通学時間を含めて、6年間無理なく続けられるか
「英語ゼロでも大丈夫?」と心配な方もいらっしゃると思います。ISTimesは、英語力の要件は学校によって大きく異なり、英語未経験の子を受け入れて段階的に英語で学ぶ環境に入れる学校もあると説明しています。実際、サレジアン国際学園小学校の募集要項では、SGの入試について英語力の有無は合否に影響しないと書かれています。
なお、インターナショナルスクールの学費や入学の流れは、当ブログの英語記事Seisen International School Guide 2026も参考にしてください。
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まとめ
- 関東で11校: ISTimesが、英語で学べる小学校を開設予定校も含めて11校まとめました(2026年10月16日)
- ゴールデンルートは問いかけ: 英語で学ぶ経験は土台になりえますが、国際系中高一貫校への進学を約束するものではないと記事自身が書いています
- 海外経験の条件は学校ごと: 2027年度入試では、渋谷教育学園渋谷の帰国生入試は海外在留が必要で、広尾学園の国際生AG回や三田国際科学学園の2月の英語入試は不要です
- 今の年長さんの受験は2033年: 入試の条件は変わりうるので、毎年の最新の募集要項で確認しましょう
- 国際系とIB校は別: 5校は文部科学省の一覧(2026年6月30日時点)にIB認定校として載っていません。玉川学園やぐんま国際アカデミーは中高でIBを実施しています
出典・参考リンク
- International School Times: 27年度 英語で学べる小学校(東京・関東)まとめ 「渋渋、渋幕、広尾、三田国際、サレジアンに向かうゴールデンルート」か?(2026年10月16日)
- International School Times: 2027 Kanto Elementary Schools in English(英語版、2026年10月20日掲載)
- 渋谷教育学園渋谷中学高等学校: 帰国生(1月27日)入学試験 2027年度募集要項(2026年10月20日閲覧)
- 渋谷教育学園幕張中学校・高等学校: 2027年度 中学校入試要項(2026年10月20日閲覧)
- 広尾学園中学校・高等学校: 2027年度 中学校募集要項(2026年10月20日閲覧)
- 広尾学園中学校・高等学校: 帰国生入試 募集要項(2026年10月20日閲覧)
- 三田国際科学学園中学校・高等学校: 帰国生入試(2026年10月20日閲覧)
- 三田国際科学学園中学校・高等学校: 校名変更のお知らせ(2026年10月20日閲覧)
- サレジアン国際学園中学校高等学校: 中学校募集要項(2026年10月20日閲覧)
- サレジアン国際学園小学校: 令和9年度(2027年度)児童募集要項(2026年10月20日閲覧)
- 昭和女子大学附属昭和小学校: 国際コース(2026年10月20日閲覧)
- 玉川学園: BLES開始のお知らせ(2026年10月20日閲覧)
- 玉川学園: IB(国際バカロレア)について(2026年10月20日閲覧)
- 吉祥寺学園インターナショナルスクール: 公式サイト(2026年10月20日閲覧)
- 文部科学省 IB教育推進コンソーシアム: 認定校・候補校(2026年6月30日時点の一覧)


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