仙台育英学園高等学校完全ガイド：甲子園優勝校×東北初IB認定校の奇跡の両立

はじめに：甲子園の歓声とIBの理念が響く学園

宮城県仙台市宮城野区に位置する仙台育英学園高等学校は、日本の教育史において極めて特異で輝かしい地位を占める学校です。2022年8月、東北勢として初めて夏の甲子園で全国制覇を成し遂げたこの学校は、同時に東北地方初のIB（国際バカロレア）認定校でもあります。

「甲子園優勝校がIB認定校でもある」──この事実は、日本の教育界において前例のない快挙として注目を集めています。スポーツと学問、伝統と革新、地域と世界。一見相反するように思える要素を見事に融合させた仙台育英の教育哲学は、まさに「文武両道」の理想的な実現形と言えるでしょう。

本記事では、創立118年の歴史を持つこの名門校が、なぜ現代のグローバル教育の最前線に立ち続けることができるのか、その秘密を徹底的に解明します。

学校概要：東北を代表する教育の総合学園

基本情報

学校名・所在地
– 正式名称：学校法人仙台育英学園 仙台育英学園高等学校
– 英語名：Sendai Ikuei Gakuen Senior High School
– 本校舎（宮城野キャンパス）：宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目4-1
– 多賀城キャンパス：宮城県多賀城市高橋二丁目14-1
– 東和蛍雪校舎：宮城県登米市東和町米谷字吉住151-1

創立・沿革
– 創立年：1905年（明治38年）10月1日
– 創立者：加藤利吉先生（1882-1962）
– 前身：私塾「英育会」（後の育英塾）
– 設置者：学校法人仙台育英学園
– 創立118年の伝統と革新を両立

学校規模
– 学則定員：3,000名
– 実際の生徒数：約3,300名（日本有数のマンモス校）
– 教職員数：約250名
– 学年クラス数：約30クラス
– 卒業生総数：累計約7万名

学園全体の構成

仙台育英学園グループ
1. 秀光中学校（中高一貫の中学部門）
2. 仙台育英学園高等学校（本校）
3. 仙台育英学園沖縄高等学校（沖縄分校）
4. ILC青森（広域通信制課程）

この多元的な教育体制により、多様な生徒のニーズに対応し、それぞれの可能性を最大限に引き出す教育環境を提供しています。

国際バカロレア認定：東北初の快挙

IB認定の歴史的意義

DP（ディプロマプログラム）認定
– 認定年：2015年2月
– 東北地方初のDP認定校
– 対象：16-19歳（高校1-3年生相当）
– 認定コード：005548

MYP（ミドルイヤーズプログラム）
– 東北地方初のMYP認定校
– 対象：11-16歳（中学1年-高校1年相当）
– 秀光中学校と連携した一貫プログラム

東北地方唯一のMYP/DP一貫校
仙台育英は、東北6県で唯一、MYPからDPまでの6年間連続IB教育を提供する学校として、この地域の国際教育をリードしています。

秀光コースの特色

秀光コース概要
– 偏差値：63（宮城県内最高レベル）
– 定員：各学年約40名
– 特色：中高一貫6年間でIB MYP・DPを系統的に学習
– 言語：デュアルランゲージプログラム（日本語・英語）

IBプログラムの実施形態
1. MYP（中学1-3年、高校1年）
– 8つの教科群での統合的学習
– 探究型学習の基礎確立
– 学習の方法（ATL）の習得

2. DP（高校2-3年）
– 6つの教科群から各1科目選択
– 3つのコア要素（TOK、EE、CAS）
– 国内・海外大学受験対応

デュアルランゲージディプロマ
– 日本語と英語の二言語でディプロマ取得
– 英語による科目受講（最低1科目）
– 国内大学入試にも完全対応
– グローバル人材としての基盤構築

IBの学習者像と仙台育英の教育

仙台育英では、IBの10の学習者像を学校教育の根幹に据えています：

1. 探究する人（Inquirers） – 甲子園での戦略分析と学問への探究心
2. 知識のある人（Knowledgeable） – 文武両道による幅広い知識習得
3. 考える人（Thinkers） – スポーツと学習での戦略的思考力
4. コミュニケーションができる人（Communicators） – チームワークと国際交流
5. 信念を持つ人（Principled） – 「至誠」の建学精神
6. 心を開く人（Open-minded） – 多様性を受け入れる姿勢
7. 思いやりのある人（Caring） – 地域貢献と社会奉仕
8. 挑戦する人（Risk-takers） – 甲子園制覇への挑戦精神
9. バランスのとれた人（Balanced） – 文武両道の実践
10. 振り返りができる人（Reflective） – 経験からの学習と成長

建学精神・教育理念：118年の伝統が育む人間教育

建学の精神

三つの柱
1. 至誠（しせい）
– 真心をもって事にあたる誠実さ
– 甲子園での全力プレーにも表れる精神
– IB教育における探究への真摯な姿勢

2. 質実剛健（しつじつごうけん）
– 飾り気がなく、強く逞しい心身
– スポーツで培われる精神力と体力
– 学問における粘り強さと持続力

3. 自治進取（じちしんしゅ）
– 自主性と積極性を持った行動力
– 生徒主体の学校運営参画
– 国際社会でのリーダーシップ発揮

教育理念

人格教育の追求
「平和的な国家及び社会の形成者として、国際化社会・情報化社会に対応できる人格の確立を目指し、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する健康的な人間の育成」

この理念は、創立者である加藤利吉先生の「青少年教育への強い志」を現代に継承したものです。118年間にわたって受け継がれてきたこの理念が、現代のIB教育と見事に融合し、グローバル人材育成の基盤となっています。

創立者 加藤利吉先生の教育哲学

生涯をかけた教育への献身
– 1882年（明治15年）生まれ
– 1905年に私塾「英育会」設立
– 「教育は人格の陶冶である」との信念
– 1962年まで約60年間教育に従事

加藤先生の教育哲学は、単なる知識の伝達ではなく、人間性の向上と社会貢献できる人材の育成にありました。この精神は現在のIB教育における「全人教育」の理念と深く共鳴しています。

カリキュラム：7コース制による多様な教育ニーズへの対応

コース構成（2024年度）

1. 秀光コース（偏差値63）
– 定員：約40名/学年
– 特色：IB MYP/DP一貫教育
– 進路：国内外最難関大学
– 言語：デュアルランゲージ対応

2. 特別進学コース（偏差値59）
– 定員：約120名/学年
– 特色：国公立大学・難関私立大学進学重視
– 進路：東北大学、国公立大学医学部等
– 特徴：少人数制による個別指導充実

3. 外国語コース（偏差値51）
– 定員：約80名/学年
– 特色：語学力向上と国際理解教育
– 進路：語学系大学、国際系学部
– 特徴：海外姉妹校との交流活発

4. 英進進学コース（偏差値45）
– 定員：約400名/学年
– 特色：四年制大学進学を主目標
– 進路：私立大学中心
– 特徴：進路実現に向けた実践的指導

5. 情報科学コース（偏差値45）
– 定員：約120名/学年
– 特色：ICT技術と情報処理能力育成
– 進路：理工系大学、IT関連企業
– 特徴：最新設備による実践的学習

6. フレックスコース（偏差値40）
– 定員：約400名/学年
– 特色：柔軟性のある学習システム
– 進路：多様な進路選択に対応
– 特徴：個人のペースに合わせた指導

7. 技能開発コース（偏差値40）
– 定員：約200名/学年
– 特色：実技・技能重視の専門教育
– 進路：専門学校、就職、各種技能向上
– 特徴：実践的技能習得に重点

年間入学制度（SIRA：Shuko IB Rolling Admission）

革新的な入学システム
仙台育英では、秀光コースにおいて画期的な「年間入学制度（SIRA）」を実施しています：

制度の特徴
– 年間を通じた入学機会の提供
– 海外からの転入生・帰国生への柔軟な対応
– IB教育の継続性を重視した編入システム
– 個別面談とオンライン対応可能

対象者
– 海外在住の日本人生徒
– 帰国子女・海外経験者
– IB教育継続希望者
– 年度途中での転校希望者

この制度により、グローバルな教育環境での学習継続と、国際的な人材育成を実現しています。

スポーツ教育：甲子園制覇への道のりと文武両道

野球部の輝かしい歴史

2022年夏甲子園初優勝
2022年8月22日、仙台育英は下関国際高校を8-1で破り、東北勢として初の夏の甲子園制覇を達成しました。この歴史的快挙は、東北6県約300万人の悲願成就として、全国に感動を与えました。

甲子園出場実績
– 春の甲子園（選抜）：15回出場
– 夏の甲子園（選手権）：30回出場
– 合計：45回出場（全国屈指の出場回数）
– 決勝進出：4回（1989年夏、2001年春、2015年夏、2022年夏優勝）

近年の主要実績
– 2022年：夏の甲子園優勝
– 2015年：夏の甲子園準優勝
– 2001年：春の甲子園準優勝
– 1989年：夏の甲子園準優勝

プロ野球選手輩出実績

歴代プロ入り選手
累計34名がプロ野球界に進出し、現在9名が現役で活躍しています：

主要な現役・OBプロ野球選手
– 佐藤由規（元ヤクルト・現楽天、2006年卒）
– 平沢大河（ロッテ、2016年卒）
– 入江大樹（ソフトバンク、2017年卒）
– 郡司裕也（楽天、2018年卒）
– 伊藤茉央（ロッテ、2020年卒）
– 笹倉世凪（オリックス、2021年卒）

この輝かしい実績は、単なるスポーツ強豪校を超えた、人材育成機関としての仙台育英の真価を示しています。

野球以外のスポーツ実績

女子バレーボール
– 大友愛：日本代表選手として国際大会で活躍
– 全国大会常連の強豪として知られる

ラグビー
– 畠山健介：日本代表選手として国際試合に出場
– 花園全国大会出場実績

その他競技
– 陸上競技：インターハイ出場選手多数
– 水泳：東北大会上位入賞者継続輩出
– サッカー：全国大会出場経験

文武両道の実現

スポーツと学業の両立システム
1. 時間管理教育
– 効率的な学習方法の指導
– 限られた時間での集中力向上
– プランニング能力の育成

2. 個別サポート体制
– スポーツ特待生への学習支援
– 補習・個別指導の充実
– 進路指導の個別対応

3. メンタルサポート
– スポーツカウンセラー配置
– 学習カウンセラーとの連携
– 心理的サポート体制

4. キャリア教育
– スポーツキャリアと学業キャリアの両面支援
– プロ選手引退後のセカンドキャリア教育
– 体育・スポーツ系大学進学サポート

施設・設備：最新技術と伝統が融合した教育環境

キャンパス構成

1. 宮城野キャンパス（本校舎）
– 所在地：仙台市宮城野区宮城野二丁目4-1
– 特色：メインキャンパスとして全コースの教育拠点
– 施設：普通教室、特別教室、体育館、図書館、食堂等

2. 多賀城キャンパス
– 所在地：多賀城市高橋二丁目14-1
– 特色：スポーツ施設を中心とした副キャンパス
– 施設：グラウンド、体育館、合宿所等

3. 東和蛍雪校舎
– 所在地：登米市東和町米谷字吉住151-1
– 特色：自然環境を活かした研修・合宿施設
– 施設：宿泊施設、研修室、体験学習設備

教育施設・設備

普通教室・特別教室
– 全教室にプロジェクター・大型モニター設置
– ICT機器完備によるデジタル教育対応
– 冷暖房完備の快適な学習環境
– 少人数授業対応の可変式教室設計

理科実験室・情報教室
– 最新の実験機器を備えた理科実験室
– 情報科学コース対応の高性能PC教室
– プログラミング教育対応設備
– STEAM教育推進のためのメイカースペース

図書館・メディアセンター
– 蔵書数：約8万冊
– 電子書籍・データベースアクセス環境
– グループ学習対応スペース
– 静寂学習エリアと協働学習エリアの併設

スポーツ施設

野球場
– 硬式野球専用グラウンド
– 両翼100m、中堅122mの本格仕様
– 内野土・外野芝の甲子園仕様
– ナイター設備完備

体育館
– 大体育館（バスケットボール2面対応）
– 小体育館（多目的利用）
– 武道場（柔道・剣道対応）
– トレーニングルーム

その他スポーツ設備
– 400mトラック陸上競技場
– サッカー・ラグビー専用グラウンド
– テニスコート（8面）
– 屋内練習場（野球・その他競技対応）

寮・宿泊施設

学生寮の特色
仙台育英では、全国から集まる生徒のために充実した寮制度を整備しています：

寮の種類
– 男子学生寮：収容人数約200名
– 女子学生寮：収容人数約100名
– スポーツ特待生専用寮
– 一般生徒対応寮

寮生活の特徴
– 24時間管理体制
– 食事提供（朝・夕2食）
– 学習サポート体制
– 生活指導・メンタルケア

進学実績：文武両道が生み出す多様な進路

2024年度主要進学実績

国公立大学
– 東北大学：10名（地元最高峰大学）
– 山形大学：24名（医学部含む）
– 岩手大学：14名
– 宮城大学：15名（地元公立大学）
– 宮城教育大学：8名
– 福島大学：12名

私立大学（主要校）
– 東北学院大学：150-210名（地元最大規模）
– 東北福祉大学：71-91名
– 東北工業大学：34名
– 東北医科薬科大学：29名

医学部医学科
– 福島県立医科大学：3名
– 東北医科薬科大学：医学部進学者
– 岩手医科大学：9名
– その他私立医科大学：多数

海外大学・IB入試活用実績

IB DP履修生の進路
秀光コースのIB DP履修生は、以下のような多様な進路を実現しています：

海外大学進学
– アメリカ：州立大学、リベラルアーツカレッジ
– イギリス：ラッセルグループ大学
– オーストラリア：グループオブエイト大学
– カナダ：トップランク大学

国内大学IB入試活用
– 早稲田大学：国際教養学部等
– 慶應義塾大学：SFC等
– 上智大学：国際教養学部等
– ICU（国際基督教大学）
– APU（立命館アジア太平洋大学）

指定校推薦・提携校制度

驚異的な推薦枠数
– 国内大学：282大学
– 海外大学：351大学
– 合計：633大学
– 2023年度依頼数：1,843人分

この豊富な推薦枠は、118年の歴史と7万人の卒業生ネットワークが築き上げた仙台育英の信頼の証です。

主要指定校推薦先
– 早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学
– 明治大学、青山学院大学、立教大学
– 中央大学、法政大学
– 関西学院大学、同志社大学、立命館大学

進路指導の特色

3年間一貫の進路指導
1. 1年次：自己理解と職業理解
2. 2年次：大学・学部研究と目標設定
3. 3年次：受験対策と最終進路決定

個別指導体制
– 生徒一人ひとりの面談記録管理
– 保護者との三者面談定期実施
– 進路指導部による専門的サポート
– 外部進学アドバイザーとの連携

多様な受験制度対応
– 一般入試対策
– 総合型選抜（AO入試）対策
– 学校推薦型選抜対策
– IB入試専門指導

国際教育：世界12カ国100校の姉妹校ネットワーク

国際教育の基盤

多言語対応
仙台育英の国際性は、学校公式ウェブサイトが9言語に対応していることからも伺えます：
– 日本語、英語、中国語、韓国語
– スペイン語、フランス語、ドイツ語
– ロシア語、ポルトガル語

この多言語対応は、真の国際教育機関としての姿勢を示しています。

世界規模の姉妹校ネットワーク

姉妹校・提携校（地域別）

アジア地域
– 中国：北京、上海、大連等の重点校
– 韓国：ソウル、釜山の有名校
– 台湾：台北、台中の名門校
– タイ：バンコクの国際校

欧州地域
– イギリス：ロンドン近郊のパブリックスクール
– ドイツ：ハンブルク、ミュンヘンの名門校
– フランス：パリ近郊の国際校
– スペイン：マドリード、バルセロナの有名校

北米地域
– アメリカ：カリフォルニア、ワシントン州の高校
– カナダ：ブリティッシュコロンビア州の名門校

オセアニア地域
– オーストラリア：シドニー、メルボルンの有名校
– ニュージーランド：オークランドの国際校

中南米地域
– ブラジル：サンパウロの日系校
– アルゼンチン：ブエノスアイレスの国際校

国際交流プログラム

短期交換留学制度
– 期間：2週間〜3ヶ月
– 対象：全コース生徒
– 姉妹校でのホームステイ体験
– 語学力向上と文化理解促進

長期留学制度
– 期間：6ヶ月〜1年間
– 対象：主に外国語コース・秀光コース
– 単位認定による留学期間の有効活用
– 帰国後の進路サポート充実

国際協力プログラム
– UNESCO関連活動への参加
– 国際ボランティア活動
– 多文化理解ワークショップ
– グローバルイシュー研究プロジェクト

IB教育による国際市民育成

IBの国際的視野育成
1. 多文化理解教育
– 世界各国の文化・歴史学習
– 異文化コミュニケーション実践
– 宗教・思想の多様性理解

2. グローバルイシュー探究
– 環境問題・気候変動
– 貧困・格差問題
– 平和構築・紛争解決
– 人権・ジェンダー平等

3. 持続可能な開発目標（SDGs）
– 17の目標に対する理解と実践
– 地域課題と地球規模課題の関連性
– 個人の行動と社会変革の繋がり

部活動・課外活動：全国レベルの多彩な活動

運動部の活動

野球部（甲子園優勝校）
– 部員数：約120名（1-3年）
– 主な実績：2022年夏甲子園優勝、春夏通算45回出場
– 活動場所：専用グラウンド、屋内練習場
– 指導体制：監督・コーチ陣による専門指導

女子バレーボール部
– 全国大会常連の強豪
– 日本代表選手輩出実績
– 最新設備での科学的トレーニング

男子バスケットボール部
– インターハイ出場経験
– 県内上位の実力
– スピードとテクニックを重視した戦術

陸上競技部
– インターハイ出場選手多数
– 短距離から長距離まで幅広い種目
– 科学的トレーニング理論の導入

水泳部
– 東北大会上位入賞者継続輩出
– 個人種目での全国大会出場
– 屋内プール完備の充実した環境

文化部の活動

吹奏楽部
– 部員数：約80名
– 全国大会出場経験
– 定期演奏会、地域イベント参加活発

合唱部
– NHK全国学校音楽コンクール上位入賞
– 美しいハーモニーで地域に貢献
– 国際交流での文化大使役割

演劇部
– 創作・既成作品両方に取り組み
– 県大会上位入賞常連
– 表現力と創造力の向上を重視

美術部
– 個人作品制作と共同制作
– 各種コンテストでの受賞実績
– 学校行事での装飾・デザイン担当

英語部（ESS）
– 英語スピーチ・ディベート大会参加
– 国際交流イベントでの通訳・案内
– IB生との連携による実践的英語学習

学術・専門系部活動

科学部
– 各種科学オリンピック参加
– 研究発表会での成果披露
– 地域の小中学生向け科学教室開催

コンピュータ部
– プログラミングコンテスト参加
– ウェブサイト制作・アプリ開発
– ICT技術の実践的習得

国際交流部
– 姉妹校との交流企画立案・実施
– 留学生サポート活動
– 多文化理解イベント開催

ボランティア部
– 地域清掃活動・高齢者施設訪問
– 災害復興支援活動
– 国際協力・途上国支援活動

甲子園優勝を支えた組織力

チーム一体となった学校全体のサポート
2022年の甲子園優勝は、野球部だけでなく学校全体の組織力が生み出した成果です：

全校応援体制
– 生徒会主導による応援団結成
– 吹奏楽部による演奏サポート
– チアリーダー部による応援パフォーマンス
– 全校生徒・教職員・保護者・卒業生の一体感

地域・東北全体への影響
– 東北6県300万人の悲願成就
– 地域経済への貢献（観光・商業活性化）
– 青少年への希望と勇気の提供
– 東北復興の象徴としての意義

地域性・社会貢献：東北復興の象徴としての学校

東北地方における教育的意義

地域教育の牽引役
仙台育英は、東北6県において唯一のIB MYP/DP一貫校として、この地域の国際教育発展に大きな責任を担っています：

教育格差の解消
– 東北地方でのIB教育機会提供
– 首都圏に負けない国際教育水準の実現
– 地方創生への教育面からの貢献

人材育成による地域活性化
– 地域に根ざしたグローバル人材の育成
– 卒業生による地域社会への貢献
– 地元企業・自治体との連携強化

東日本大震災復興への貢献

震災からの復興シンボル
2011年の東日本大震災からの復興過程において、仙台育英は教育機関として重要な役割を果たしてきました：

直接的な復興支援
– 避難所としての学校施設提供
– 被災生徒への特別支援制度
– 復興ボランティア活動の継続実施
– 心理的サポート・カウンセリング体制

希望の象徴としての役割
– スポーツを通じた地域の士気向上
– 甲子園での活躍による全国への復興アピール
– 「復興五輪」などでの象徴的役割
– 国際交流による復興支援の国際化

地域コミュニティとの連携

小中学校との教育連携
– 野球教室・スポーツ指導の提供
– 進学指導・学習支援
– 教員交流・研修協力
– 施設開放による地域貢献

自治体・企業との協力
– 仙台市・宮城県との教育政策連携
– 地元企業でのインターンシップ
– 産学連携による人材育成
– 地域イベントへの積極参加

高齢者・福祉施設との交流
– 定期的な施設訪問・交流活動
– 文化部による慰問演奏・公演
– ボランティア活動の組織的実施
– 世代間交流による相互理解促進

杜の都仙台との共生

仙台市の国際化推進への貢献
– 国際会議・イベントでのボランティア参加
– 外国人観光客への語学サポート
– 姉妹都市交流での文化大使役割
– 仙台国際センター等での活動協力

文化・伝統の継承と革新
– 東北の伝統文化学習・継承活動
– 現代文化との融合による新しい価値創造
– 方言・郷土史の調査・記録活動
– 地域文化の国際発信

入学制度・学費：多様な入学機会と支援制度

入学試験制度

一般入学試験
– 実施時期：1月下旬〜2月上旬
– 試験科目：5教科（国語、数学、英語、理科、社会）
– 配点：各教科100点、合計500点満点
– 面接：全コースで実施（個人面接）

推薦入学試験
– 実施時期：12月下旬
– 対象：中学校長推薦を受けた生徒
– 選考方法：書類審査、面接、基礎学力検査
– 推薦基準：各コースにより異なる

特待生制度
1. 学業特待
– 対象：学業成績優秀者
– 特典：授業料減免（全額〜半額）
– 継続条件：成績基準の維持

2. スポーツ特待
– 対象：スポーツ実績優秀者
– 特典：授業料減免、寮費減免
– 継続条件：競技成績と学業成績の両立

3. 文化活動特待
– 対象：文化活動実績優秀者
– 特典：授業料一部減免
– 継続条件：活動継続と学業成績維持

年間入学制度（SIRA）の詳細

制度概要
SIRA（Shuko IB Rolling Admission）は、秀光コース専用の革新的な入学制度です：

実施時期
– 年間を通じて随時実施
– 4月、7月、10月、1月の年4回が主要時期
– 緊急時・特別な事情での随時対応可能

対象者
– 海外在住の日本人生徒
– 帰国子女・国際経験豊富な生徒
– IB教育継続希望者
– 保護者の転勤等による転校希望者

選考方法
– 書類審査（成績証明書、推薦書等）
– オンライン面接対応
– 英語力測定テスト
– IB教育理解度確認

入学サポート
– 事前オリエンテーション実施
– 学習進度調整プログラム
– 生活適応サポート
– カウンセリング体制

学費・諸費用

年間学費（2024年度）
– 入学金：200,000円
– 授業料：396,000円/年（33,000円/月）
– 施設設備費：120,000円/年
– 教育充実費：60,000円/年
– 合計：776,000円/年

コース別追加費用
– 秀光コース：IB関連費用 50,000円/年
– 外国語コース：語学研修費 100,000円〜200,000円
– スポーツ関連コース：部活動費・遠征費等

寮費（希望者のみ）
– 入寮費：100,000円
– 寮費：月額60,000円（食事代込み）
– 光熱費等：月額10,000円

奨学金・支援制度

学校独自奨学金
1. 学業優秀者奨学金
– 給付額：授業料の50%〜100%
– 対象：各学年成績上位者
– 人数：各学年約20名

2. スポーツ奨学金
– 給付額：授業料・寮費等を減免
– 対象：全国レベルの競技実績者
– 人数：各競技により異なる

3. 経済支援奨学金
– 給付額：授業料の30%〜70%
– 対象：経済的困窮家庭
– 審査：家計状況と成績を総合判定

外部奨学金制度
– 宮城県高等学校等育英奨学金
– 日本学生支援機構給付奨学金
– 各種財団奨学金制度
– 地方自治体奨学金制度

卒業生の活躍：7万人の絆が紡ぐ未来

著名な卒業生

スポーツ界
– 佐藤由規（プロ野球投手・楽天）：2022年甲子園優勝時の先輩格
– 平沢大河（プロ野球内野手・ロッテ）：2016年ドラフト1位
– 入江大樹（プロ野球投手・ソフトバンク）：2022年優勝メンバー
– 大友愛（バレーボール・日本代表）：国際舞台で活躍
– 畠山健介（ラグビー・日本代表）：ワールドカップ出場

学術・研究分野
– 各分野の研究者・大学教授として活躍する卒業生多数
– 医学博士・工学博士等の学位取得者
– 国際機関・シンクタンク研究員

経済・実業界
– 東北地方を中心とした企業経営者
– 金融・商社・メーカー等での管理職
– 起業家・ベンチャー企業創設者

教育界
– 小中高校教員として地域教育に貢献
– 大学教員・研究者
– 教育行政・文部科学省関係者

公務・政治分野
– 地方自治体首長・議員
– 国家公務員・地方公務員
– 外交官・国際機関職員

卒業生ネットワーク

仙台育英同窓会
– 会員数：約7万名（創立118年の蓄積）
– 組織：地域別支部（全国・海外）
– 活動：定期総会、懇親会、母校支援

地域別同窓会組織
– 東北支部：最大規模（約4万名）
– 関東支部：首都圏在住者中心（約1.5万名）
– 関西支部：西日本在住者（約8,000名）
– 海外支部：国際的な卒業生ネットワーク

業界別同窓会
– 医師会：医学部進学者の同窓組織
– 教育関係者会：教員・教育関係者の集まり
– スポーツ関係者会：体育・スポーツ業界従事者
– 経済人会：実業界で活躍する卒業生

在校生支援活動

キャリア教育支援
– 卒業生による職業講話
– インターンシップ受け入れ
– 業界研究セミナー開催
– 進路相談・アドバイス

奨学金・支援制度
– 同窓会奨学金の設立・運営
– 経済困窮学生への支援
– 海外留学支援金
– 部活動・課外活動への助成

学校行事・イベント協力
– 文化祭・体育祭での協力
– 甲子園応援団組織
– 創立記念行事での講演
– 国際交流イベント支援

社会貢献活動

震災復興支援
– 東日本大震災復興支援金拠出
– ボランティア活動組織
– 被災校舎・施設復旧支援
– 被災生徒への奨学金提供

地域社会への貢献
– 青少年育成事業への協力
– 地域スポーツ振興支援
– 文化・芸術活動への助成
– 高齢者福祉事業への参画

国際協力・交流
– 海外姉妹校支援
– 途上国教育支援プロジェクト
– 国際交流事業への資金提供
– グローバル人材育成支援

学校の魅力・特色：唯一無二の教育機関

仙台育英が選ばれる理由

1. 甲子園優勝校×IB認定校の奇跡の両立
世界でも類を見ない「甲子園制覇」と「国際バカロレア認定」の両立は、仙台育英の最大の特色です。この両立により、生徒たちは「努力すれば不可能は可能になる」ことを実体験として学び、どんな困難にも立ち向かう精神力を養います。

2. 東北地方唯一のIB MYP/DP一貫校
6年間の連続したIB教育により、段階的かつ体系的に国際的な思考力と行動力を身につけることができます。この地域でIB教育を受けられる唯一の機会として、多くの家庭から注目されています。

3. 118年の伝統と革新の絶妙なバランス
明治38年創立の長い伝統に培われた人間教育と、最新の国際教育プログラムが見事に融合しています。温故知新の精神で、伝統を大切にしながら常に新しい挑戦を続ける姿勢が、生徒たちにも受け継がれています。

4. 世界12カ国100校の姉妹校ネットワーク
これほど広範囲な国際ネットワークを持つ高校は日本でも稀少です。このネットワークにより、在学中から世界各国の同世代と交流し、真の国際感覚を身につけることができます。

5. 7万人の卒業生による強力なサポート体制
118年間で築き上げた7万人の卒業生ネットワークは、進路指導、就職支援、人生相談まで、あらゆる場面で在校生・卒業生を支援します。この絆の強さは、仙台育英ならではの財産です。

6. 文武両道の真の実現
単なるスローガンではなく、甲子園優勝とIB教育という具体的な成果で文武両道を証明しています。スポーツで培った精神力と体力、学習で身につけた思考力と知識力が相互に高め合う教育環境があります。

期待される教育効果

人間性の飛躍的成長
– 困難に立ち向かう不屈の精神力
– 多様性を受け入れる柔軟性
– チームワークとリーダーシップの両立
– 地域愛と国際感覚の両立

学力・能力の総合的向上
– 探究型学習による深い思考力
– 複数言語によるコミュニケーション能力
– 科学的・論理的思考力
– 創造性と表現力

将来のキャリア形成基盤
– 国内外難関大学への進学可能性
– 多様な職業選択肢（スポーツ、学術、国際機関等）
– グローバル社会でのキャリア形成力
– 起業家精神と社会貢献意識

受験生・保護者の皆様へ

仙台育英で学ぶ意義

仙台育英学園高等学校は、単なる高等学校ではありません。ここは、明治38年の創立以来118年間にわたって「至誠」「質実剛健」「自治進取」の精神を受け継ぎながら、常に時代の最先端を歩み続けてきた「人間教育の総合学園」です。

2022年の甲子園制覇という歴史的快挙と、東北初のIB認定校としての先進性の両立は、この学校の教育哲学を最も象徴的に表しています。ここで過ごす3年間は、皆さんの人生の土台となる貴重な時間となるでしょう。

求められる生徒像

仙台育英が求めるのは、以下のような意欲と資質を持つ生徒です：

1. 挑戦する勇気を持つ生徒
– 困難な目標にも立ち向かう気概
– 失敗を恐れず新しいことに挑戦する意欲
– 甲子園制覇のような大きな夢を抱ける想像力

2. 多様性を尊重できる生徒
– 異なる文化・価値観を受け入れる寛容性
– 国際的な視野を持ちたいという願望
– チームワークを大切にできる協調性

3. 継続的に努力できる生徒
– 目標達成まで粘り強く取り組む持続力
– 日々の積み重ねを大切にする習慣
– 自分を律し、成長し続ける向上心

4. 社会貢献への意識を持つ生徒
– 地域社会への関心と貢献意欲
– 他者への思いやりと奉仕の精神
– 将来の夢と社会への貢献を結びつけて考えられる思考力

保護者の皆様へのメッセージ

仙台育英では、お子様を単なる「生徒」としてではなく、「未来のリーダー」として育成します。118年間で培われた教育ノウハウと、7万人の卒業生ネットワーク、そして最新の国際教育プログラムを組み合わせた教育環境は、日本でも他に類を見ないものです。

保護者との連携重視
– 定期的な三者面談による情報共有
– 学年懇談会・保護者会の充実
– 海外研修・留学時の詳細報告
– 進路指導における家庭との密な連携

安心・安全な教育環境
– 24時間体制の生徒サポート（寮生活含む）
– カウンセラー常駐によるメンタルケア
– 医務室・保健室での健康管理
– 防災・安全対策の徹底

お子様の3年間の成長を、学校と家庭が一体となってサポートしていく体制を整えています。ぜひ安心してお任せください。

進路実現への強力サポート

個別最適化された進路指導
– 一人ひとりの適性・希望に応じた個別指導
– 国内・海外大学受験の両方に対応
– 633大学1,843人分の豊富な推薦枠活用
– IB入試・総合型選抜等の多様な受験制度対応

充実したキャリア教育
– 卒業生による職業講話・進路相談
– インターンシップ・職場体験の機会提供
– 各業界のプロフェッショナルとの交流
– 起業家精神育成プログラム

おわりに：甲子園の空に響いた校歌と未来への扉

2022年8月22日、甲子園球場に響いた仙台育英学園校歌の歌声は、単なる勝利の歌声ではありませんでした。それは、118年間にわたって受け継がれてきた「至誠」「質実剛健」「自治進取」の精神が、ついに日本最高峰の舞台で花開いた瞬間の歌声でした。

同じ年、この学校では英語でTOK（知識の理論）について議論し、Extended Essay（課題論文）に取り組み、CAS（創造性・活動・奉仕）活動で地域貢献を実践するIBディプロマ生たちがいました。甲子園の土とIBの理念が、この学校では決して矛盾することなく、むしろ相互に高め合っているのです。

仙台育英学園高等学校は、日本の教育史において極めて特異で価値ある存在です。ここには、伝統と革新、地域と世界、スポーツと学問、すべてが見事に調和した「本物の教育」があります。

東北の空の下、杜の都仙台で、皆さん一人ひとりの可能性を最大限に開花させる3年間が待っています。甲子園制覇の感動とIB教育の深い学びを通じて、真のグローバルリーダーとして成長していく皆さんの姿を、私たちは心から楽しみにしています。

未来への扉は、ここにあります。

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学校見学・入学相談について

仙台育英学園高等学校では、学校見学や入学相談を随時受け付けております。甲子園優勝校の施設見学、IB授業の見学、寮生活の体験など、多様なプログラムをご用意しています。

お問い合わせ・連絡先

仙台育英学園高等学校
– 住所：〒983-0045 宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目4-1
– 電話：022-256-4141（代表）
– FAX：022-256-4177
– 公式ウェブサイト：https://www.sendaiikuei.ed.jp/
– Eメール：info@sendaiikuei.ed.jp

交通アクセス
– JR仙石線「宮城野原駅」から徒歩8分
– 地下鉄東西線「薬師堂駅」から徒歩15分
– 仙台駅から車で約15分
– 仙台東部道路「仙台東IC」から車で約10分

学校見学・オープンスクール
– 春のオープンスクール：5月開催
– 夏のオープンスクール：7-8月開催
– 秋の学校説明会：10-11月開催
– 個別見学：随時受付（要予約）

皆様のお越しを心よりお待ちしております。甲子園の歓声とIBの理念が響く校舎で、お会いできることを楽しみにしています。