- はじめに:公立校×国際バカロレアの奇跡
- 学校概要:革新的な公立中等教育学校
- 国際バカロレア認定:日本初の公立校快挙
- 教育理念・目標:科学とグローバルの融合
- カリキュラム:科学教育×IB教育の革新的統合
- SSH指定校としての科学教育
- ICT教育:最先端技術による学習革新
- 国際教育・語学教育:世界と繋がる実践的プログラム
- 進学実績:国内外大学への多様な進路
- 入学試験・学費:公立校ならではの教育機会
- 施設・設備:最新技術と探究学習をサポート
- 部活動・課外活動:多様な才能を伸ばす環境
- 札幌・北海道という地域特性の活用
- 教員・指導体制:質の高い教育を支える人材
- 保護者・地域との連携
- 卒業生の活躍・進路追跡
- 学校の魅力・特色のまとめ
- 入学を検討する皆様へ
- おわりに:北の大地から世界へ
はじめに:公立校×国際バカロレアの奇跡
北海道札幌市東区に佇む市立札幌開成中等教育学校は、日本の教育史に新たな1ページを刻んだ革命的な学校です。2017年に日本初の公立MYP認定校、2018年に日本初の公立DP認定校となったこの学校は、「公立校でありながら国際標準の教育を提供する」という常識を覆す挑戦を続けています。
寒冷な北の大地で育まれる国際的な教育プログラムは、教育格差の解消と地域活性化の両面で、全国の注目を集めています。本記事では、この画期的な学校の全貌を徹底解析し、なぜ札幌開成が日本の教育界における「ゲームチェンジャー」と呼ばれるのかを詳しく解説します。
学校概要:革新的な公立中等教育学校
基本情報
所在地・アクセス
– 住所:〒065-8558 札幌市東区北22条東21丁目1番1号
– 最寄り駅:地下鉄東豊線「環状通東駅」から徒歩10分
– アクセス:札幌市中心部から車で約20分
設立経緯
– 設立年:2015年(平成27年)4月
– 母体:北海道札幌開成高等学校(1963年設立)
– 設置者:札幌市教育委員会
– 学校種別:札幌市立中等教育学校(6年制一貫教育)
学校規模
– 定員:1学年160名(4クラス編成)
– 全校生徒数:約960名(2024年度)
– 教職員数:約80名
– 専門学科:コズモサイエンス科
国際バカロレア認定:日本初の公立校快挙
歴史的認定経緯
MYP認定(2017年3月)
– 日本の公立学校として史上初のMYP認定取得
– 対象:前期課程(1〜3年生、11-16歳)
– 認定プログラム:Middle Years Programme
– 6年一貫教育の基盤として位置づけ
DP認定(2018年9月)
– 日本の公立学校として史上初のDP認定取得
– 対象:後期課程(4〜6年生、16-19歳)
– 認定プログラム:Diploma Programme
– デュアルランゲージディプロマ(DLDP)実施
IBプログラムの特色
6年間連続のIB教育
札幌開成最大の特徴は、MYPからDPまでの6年間連続IB教育プログラムです。この一貫性により、生徒は段階的かつ体系的に国際バカロレアの理念と学習方法を身につけていきます。
デュアルランゲージディプロマ(DLDP)
– 日本語と英語の二言語でディプロマを取得
– 英語による科目受講(最低1科目)
– 国際的視野と言語能力の同時育成
– グローバル人材としての基盤構築
探究型学習の徹底
– 「あなたが学びの主人公」をモットーに掲げた学習者中心の教育
– 課題探究的学習による主体性と批判的思考力の育成
– 100分授業によるじっくりとした探究時間の確保
– ATL(Approaches to Learning:学習の方法)の伸長を重視
教育理念・目標:科学とグローバルの融合
学校の教育理念
基本理念
「科学的・論理的思考を持った世界ではばたく人間を育てる」
この理念は、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校としての科学教育と、国際バカロレアのグローバル教育を統合した札幌開成独自の教育ビジョンを表現しています。
育成する人材像
1. 科学的思考力を持つ人材
– 論理的・批判的思考能力
– 課題発見・解決能力
– 創造的思考力
2. 国際的視野を持つ人材
– 多文化理解と異文化コミュニケーション能力
– グローバルな課題への関心と解決意欲
– 言語運用能力
3. 地域に貢献する人材
– 札幌・北海道の発展への貢献意識
– 地域課題の解決に向けた実践力
– 持続可能な社会づくりへの参画意識
IBの学習者像との融合
札幌開成は、IBの10の学習者像(Learner Profile)を学校教育の基盤として位置づけています:
1. 探究する人(Inquirers)
2. 知識のある人(Knowledgeable)
3. 考える人(Thinkers)
4. コミュニケーションができる人(Communicators)
5. 信念を持つ人(Principled)
6. 心を開く人(Open-minded)
7. 思いやりのある人(Caring)
8. 挑戦する人(Risk-takers)
9. バランスのとれた人(Balanced)
10. 振り返りができる人(Reflective)
カリキュラム:科学教育×IB教育の革新的統合
MYPカリキュラム(前期課程1-3年)
8つの教科群
1. 言語と文学(Language and Literature)
– 日本語での文学的思考力育成
– 批判的読解力と表現力の向上
2. 言語の習得(Language Acquisition)
– 英語による実践的コミュニケーション能力
– 第二言語としての英語習得
3. 個人と社会(Individuals and Societies)
– 地理・歴史・公民分野の統合的学習
– グローバルな視点からの社会理解
4. 理科(Sciences)
– 物理・化学・生物・地学の統合的アプローチ
– SSH指定校としての先進的理科教育
5. 数学(Mathematics)
– 概念理解を重視した数学的思考力育成
– 実生活との関連を重視した応用力強化
6. 芸術(Arts)
– 音楽・美術・書道を通じた創造性育成
– 多様な表現方法の習得
7. 保健体育(Physical and Health Education)
– 身体的・精神的健康の維持増進
– スポーツを通じた協調性とリーダーシップの育成
8. デザイン(Design)
– 技術・家庭科分野での創造的問題解決
– デザイン思考の育成
DPカリキュラム(後期課程4-6年)
6つの教科群から各1科目選択
1. 言語と文学(Group 1)
– 日本語A:文学(HL/SL選択可能)
2. 言語の習得(Group 2)
– 英語B(HL/SL選択可能)
– その他外国語選択も可能
3. 個人と社会(Group 3)
– 地理(HL/SL)
– 歴史(HL/SL)
– 経済(SL)
4. 理科(Group 4)
– 物理(HL/SL)
– 化学(HL/SL)
– 生物(HL/SL)
5. 数学(Group 5)
– 数学:応用と解釈(HL/SL)
– 数学:解析とアプローチ(HL/SL)
6. 芸術(Group 6)
– 音楽(HL/SL)
– 美術(HL/SL)
– または追加の理科・言語選択も可能
DPコア要素
1. TOK(Theory of Knowledge:知識の理論)
– 知識の本質と獲得方法について探究
– 批判的思考力と哲学的思考力の育成
2. EE(Extended Essay:課題論文)
– 4,000語の独立研究論文
– 大学レベルの研究手法習得
3. CAS(Creativity, Activity, Service:創造性・活動・奉仕)
– 創造的活動、身体的活動、奉仕活動の実践
– 全人的な成長と社会貢献意識の育成
SSH指定校としての科学教育
SSH指定の歴史と成果
指定期間
– 第Ⅰ期:2012-2016年度
– 第Ⅱ期:2017-2021年度
– 第Ⅲ期:2022-2026年度(現在)
札幌開成は、SSH指定を3期連続で受けており、科学教育の先進校としての地位を確立しています。
SSH研究開発課題
「科学的リテラシーを身に付け,論理的思考力・判断力・表現力等を育成する探究プログラムの研究開発」
科学教育の特色
データサイエンス教育
札幌開成は、データサイエンス教育を積極的に推進しています:
– ビッグデータ解析手法の習得
– 統計的思考力の育成
– AIやプログラミングの基礎学習
– 社会課題解決へのデータ活用実践
課題研究プログラム
1. コズモサイエンス課題研究
– 3年間にわたる継続的研究活動
– 個人またはグループでの独立研究
– 学会発表や論文投稿への挑戦
2. 科学オリンピック参加支援
– 数学・物理・化学・生物・情報オリンピック
– 国内外の科学コンテスト参加
– 高度な科学的思考力の育成
国際科学交流
– 海外の理数系教育校との交流
– 国際科学フェアへの参加
– 英語による科学研究発表の実践
ICT教育:最先端技術による学習革新
札幌市初のiPad導入校
全生徒iPad配布
札幌開成は、札幌市公立学校として初めて全生徒にiPadを配布した先進校です:
– 1人1台のiPad配布(入学時約45,000円で購入)
– 学習用アプリケーションの充実
– デジタル教材の積極活用
ICTインフラ整備
– 全教室にApple TV設置
– AirPlay対応によるワイヤレス画面共有
– 校内全域無線LAN完備
– 高速インターネット接続環境
デジタル学習環境
Microsoft Office 365 A1
– 無制限OneDriveストレージ提供
– Word、Excel、PowerPoint等の最新版利用
– リアルタイム共同編集機能活用
– クラウドベースの学習管理
MDM(Mobile Device Management)
– 端末の一括管理とセキュリティ確保
– 学習に適したアプリケーション配信
– 使用時間や機能の適切な制限
探究学習支援システム
– デジタルポートフォリオの構築
– 研究データの収集・分析ツール
– プレゼンテーション制作支援
– 論文作成サポート機能
国際教育・語学教育:世界と繋がる実践的プログラム
英語教育の充実
英語による授業
DPプログラムでは、最低1科目を英語で受講することが義務づけられています:
– 理科分野での英語授業実施
– 数学における英語での思考・表現
– 社会科分野での国際的視点獲得
英語コミュニケーション能力育成
– ネイティブスピーカー教員による指導
– 少人数制による実践的会話練習
– プレゼンテーション能力の向上
– ディベート・ディスカッション技術の習得
国際交流プログラム
海外研修・留学制度
1. 「トビタテ!留学JAPAN」活用
– 全国最多の22名合格実績
– 年間77名の生徒が海外留学経験
– 多様な留学先国(アメリカ、イギリス、オーストラリア、台湾等)
2. 姉妹校交流プログラム
– 海外IBワールドスクールとの交流
– 相互訪問による文化理解促進
– 国際的なプロジェクト共同実施
3. 国際会議・フォーラム参加
– 高校生国際会議への参加
– 模擬国連大会での活動
– グローバルイシューについての議論実践
多文化理解教育
IBの国際的視野育成
– 多様な文化的背景を持つ教材活用
– 世界各国の社会問題についての学習
– 持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み
– 地球市民としての意識醸成
進学実績:国内外大学への多様な進路
海外大学進学実績
IB DP活用による海外進学
2020-21年度卒業生約300名中、DP履修生8名が海外大学に進学:
主な進学先
– オーストラリア:メルボルン大学
– アメリカ:リベラルアーツカレッジ
– イギリス:総合大学
– 台湾:国立台湾大学
海外大学進学の特徴
– IBディプロマの国際的認知度活用
– 英語による授業経験の強み
– 探究型学習による研究基盤
– 多文化理解力を活かした適応能力
国内大学進学実績
難関大学合格状況
札幌開成は、道内トップレベルの進学実績を誇ります:
国公立大学
– 北海道大学:年間約50-60名
– 札幌市立大学:年間約10-15名
– 小樽商科大学:年間約5-10名
– 北海道教育大学:年間約10-15名
– 東京大学・京都大学:年間1-2名
私立大学
– 早慶上理:年間約10-15名
– MARCH:年間約20-30名
– 関関同立:年間約15-25名
– 北海道内私立大学:年間約100名
医学部進学
– 医学部医学科:年間約5-10名
– 歯学部・薬学部:年間約10-15名
– 看護・医療系学部:年間約20-30名
進路指導の特色
6年一貫の進路指導
1. 前期課程(1-3年)
– 自己理解と将来設計の基礎
– 職業調べと社会理解
– 学習習慣の確立
2. 中期課程(4-5年)
– 大学・学部研究の深化
– IBプログラム選択指導
– 進路実現に向けた学力向上
3. 後期課程(6年)
– 受験対策の徹底
– 個別面談による きめ細かな指導
– 海外大学受験サポート
IBを活用した進学指導
– IBディプロマによる海外大学受験支援
– 国内大学のIB入試対応指導
– 探究活動と志望理由の連携
– 英語力を活かした受験戦略
入学試験・学費:公立校ならではの教育機会
入学試験制度
中学入学選考
札幌開成は中等教育学校のため、中学1年からの入学のみを実施しています。
選考方法
1. 適性検査Ⅰ
– 読解力・思考力・表現力を総合的に評価
– 教科横断的な問題設定
– 記述式回答による論理的思考力測定
2. 適性検査Ⅱ
– 数学的思考力・科学的思考力の評価
– 課題解決能力の測定
– 複合的問題による応用力判定
3. 面接
– 個人面接による人物評価
– 学習意欲・探究心の確認
– 国際的視野への関心度測定
選考実績(2024年度)
– 募集定員:160名
– 志願者数:490名
– 合格倍率:約3.1倍
– 偏差値:約57(札幌圏基準)
学費・諸費用
公立校の経済的メリット
札幌開成最大の魅力の一つは、公立校として低廉な学費でIB教育を受けられることです:
年間学費
– 授業料:無料(公立校のため)
– 学校諸費:年間約10-15万円
– PTA会費・生徒会費等:年間約2-3万円
初期費用
– iPad購入費:約45,000円(入学時)
– 制服・教材費:約10-15万円
– その他諸費用:約5-10万円
奨学金制度
– 札幌市奨学金制度
– 民間奨学金制度
– 各種支援制度(就学援助等)
私立IB校との比較
私立のIB認定校では年間学費が200-400万円程度必要ですが、札幌開成では年間約15-20万円程度で同等以上の教育を受けることができます。
施設・設備:最新技術と探究学習をサポート
校舎・施設概要
基本施設
– 校舎面積:約12,000㎡
– 教室数:普通教室24室、特別教室16室
– 体育館:2階建て大体育館1棟
– グラウンド:人工芝サッカー場、400mトラック
特色ある施設
1. メディアセンター(図書館)
– 蔵書数:約3万冊
– IBプログラム関連書籍充実
– 電子書籍・データベース完備
– グループ学習スペース設置
2. サイエンスラボ
– 物理・化学・生物実験室各2室
– 最新実験機器完備
– 高度な研究活動対応
– 安全性と機能性を重視した設計
3. ICT環境
– 全教室プロジェクター設置
– 無線LAN完備
– コンピュータ室2室
– タブレット対応充電設備
探究学習支援施設
プレゼンテーションルーム
– 100名収容の発表専用スペース
– 最新AV機器完備
– 研究発表会・講演会対応
– 国際会議システム導入
グループワークスペース
– 少人数での協働学習エリア
– 可動式家具による柔軟な空間構成
– ホワイトボード・プロジェクター完備
– 自主学習・研究活動サポート
研究室・ゼミ室
– 課題研究専用スペース
– 指導教員との個別指導対応
– 資料保管・実験準備機能
– 卒業研究制作環境
部活動・課外活動:多様な才能を伸ばす環境
運動部活動
主要運動部
– 陸上競技部:全道大会出場レベル
– 水泳部:個人競技で全国大会出場実績
– テニス部:道内強豪校との定期戦実施
– バドミントン部:技術向上と人間性育成を重視
– バスケットボール部:男女ともに地区大会上位
– バレーボール部:チームワークを活かした戦術展開
札幌開成の部活動特色
1. 文武両道の実践
– 学習時間確保との両立
– 効率的な練習による技術向上
– 時間管理能力の育成
2. 科学的トレーニング
– データ分析によるパフォーマンス向上
– スポーツ科学の理論応用
– ケガ予防と体調管理の徹底
文化部活動
学術系部活動
– 科学部:SSH指定校として研究活動充実
– 数学研究部:数学オリンピック挑戦
– 地学部:天体観測・地質調査実施
– 英語部:英語スピーチ・ディベート大会参加
芸術系部活動
– 吹奏楽部:定期演奏会・コンクール参加
– 美術部:作品展示・コンテスト応募
– 演劇部:創作活動と発表
– 写真部:技術向上と作品制作
特色ある活動
1. 国際交流部
– 海外校との交流企画
– 多文化理解イベント開催
– 留学生サポート活動
2. ボランティア部
– 地域貢献活動実践
– 社会課題解決への参画
– CAS活動との連携
学校行事・特別活動
年間行事
1. 4月:入学式、新入生オリエンテーション
2. 5月:体育祭、生徒総会
3. 6月:中間考査、進路講演会
4. 7月:期末考査、夏季休業
5. 8月:SSH発表会、海外研修
6. 9月:学校祭(開成祭)
7. 10月:中間考査、芸術鑑賞会
8. 11月:期末考査、修学旅行
9. 12月:冬季休業、スキー授業
10. 1月:学年末考査準備
11. 2月:学年末考査、IBフェア
12. 3月:卒業式、春季休業
特色ある行事
1. 開成祭(学校祭)
– 研究発表・文化発表の場
– 地域住民との交流促進
– 国際色豊かな出展内容
2. SSH発表会
– 課題研究の成果発表
– 大学・研究機関との連携
– 科学的思考力の向上
3. IBフェア
– IB教育の理解促進
– 在校生・保護者・地域への普及
– 国際教育の意義啓発
札幌・北海道という地域特性の活用
地域資源を活かした教育
北海道の自然環境活用
1. フィールドワーク教育
– 石狩平野の地質・地形調査
– 支笏湖・洞爺湖での生態系研究
– 季節変化を活かした長期観察
2. 環境教育プログラム
– 地球温暖化の北海道への影響研究
– 持続可能な農業・酪農業の探究
– 再生可能エネルギーの実地調査
札幌市の都市機能活用
1. 産学連携プログラム
– 北海道大学との連携研究
– 札幌市立大学との共同プロジェクト
– 地元企業でのインターンシップ
2. 国際都市札幌の活用
– 札幌雪まつりでの国際交流
– 外国人観光客との英語実践
– 国際会議・イベントでのボランティア
地域課題解決型学習
北海道特有の課題研究
1. 人口減少・過疎化問題
– 地方創生アイデアの提案
– 移住促進策の研究
– コミュニティ維持方策の探究
2. 第一次産業の課題
– 農業・漁業の生産性向上研究
– 6次産業化の可能性調査
– ブランド化戦略の立案
3. 気候変動対応
– 北海道における温暖化影響調査
– 適応策・緩和策の提案
– 国際的な環境政策との比較研究
地域貢献活動
1. 小中学校との連携
– 理科実験教室の開催
– 学習支援ボランティア
– 国際理解教育のサポート
2. 高齢者施設訪問
– 語学学習成果の披露
– 世代間交流の促進
– 社会課題への直接的貢献
教員・指導体制:質の高い教育を支える人材
教員構成と専門性
教員数・構成
– 総教員数:約80名
– 専任教員:約70名
– 非常勤講師:約10名
– 外国人教員:5名(英語・理科担当)
IB研修修了教員
– MYP研修修了:約40名
– DP研修修了:約25名
– IB継続研修参加:全IB担当教員
高度な専門性を持つ教員陣
1. 博士号取得者:約10名
2. 海外留学経験者:約20名
3. 企業・研究機関経験者:約15名
4. 他国でのIB指導経験者:3名
指導体制の特色
チームティーチング
– 複数教員による協働指導
– 専門性の相互補完
– 多角的な視点提供
– 個別ニーズへの対応
メンター制度
– 新任教員への指導支援
– IB教育理念の浸透
– 継続的な専門性向上
– 授業改善の促進
外部専門家との連携
1. 大学教授による講義
– 最新研究成果の紹介
– 高度な専門知識の提供
– 進路意識の向上
2. 研究機関との共同研究
– 実践的研究手法の学習
– 最先端技術への触れ合い
– 将来の研究者育成
3. 国際機関関係者による講演
– グローバルな視点の獲得
– 国際協力への理解促進
– キャリア意識の形成
保護者・地域との連携
保護者サポート体制
PTA活動
– 学校運営への参画
– 教育活動支援
– 進路指導サポート
– 国際理解促進
保護者向け研修会
1. IB教育理解講座
– プログラム内容の詳細説明
– 家庭でのサポート方法
– 進路実現への道筋
2. 進路講演会
– 大学入試制度の変化
– 海外大学受験について
– 奨学金制度の活用
個別面談・相談体制
– 定期的な三者面談
– 随時相談対応
– 専門カウンセラー配置
– 進路指導の充実
地域連携・社会貢献
札幌市教育委員会との連携
1. IB教育普及活動
– 他校への指導助言
– 教員研修プログラム提供
– カリキュラム開発支援
2. 教育政策提言
– 国際教育推進への提案
– 公立校改革のモデル提示
– 教育格差解消への貢献
地域社会との交流
1. 開放講座の実施
– 一般市民向け教養講座
– 科学実験教室の開催
– 国際理解講座の提供
2. 地域イベントへの参加
– 札幌雪まつりでのボランティア
– 地域清掃活動への参加
– 高齢者施設訪問活動
研究機関・企業との連携
1. 共同研究プロジェクト
– 産学連携による課題研究
– 企業インターンシップ
– 技術開発への参画
2. 講師派遣・施設見学
– 専門家による特別講義
– 研究施設の見学体験
– 最新技術への理解促進
卒業生の活躍・進路追跡
卒業生の進路状況
進学状況(過去5年平均)
– 国公立大学進学率:約70%
– 私立大学進学率:約25%
– 海外大学進学率:約3%
– 就職・その他:約2%
主要進学先大学
1. 国立大学
– 北海道大学:年間50-60名
– 東北大学:年間3-5名
– 東京大学:年間1-2名
– その他帝大:年間2-3名
2. 公立大学
– 札幌市立大学:年間10-15名
– 札幌医科大学:年間2-3名
– 各都道府県立大学:年間10-15名
3. 私立大学
– 早稲田・慶應義塾:年間5-8名
– 上智・東京理科:年間3-5名
– MARCH:年間15-20名
– 関関同立:年間10-15名
卒業生の社会での活躍
国内での活躍
1. 研究・学術分野
– 大学院進学率:約30%
– 博士課程進学者:年間2-3名
– 研究職就職者:年間5-8名
2. 医療・保健分野
– 医学部進学者:年間5-10名
– 看護・医療技術系:年間15-20名
– 薬学部進学者:年間3-5名
3. 公務員・教育分野
– 教員志望者:年間10-15名
– 公務員試験合格者:年間8-12名
– NPO・NGO職員:年間2-3名
海外での活躍
1. 留学継続者
– 学部留学:年間3-5名
– 大学院留学:年間2-3名
– 交換留学:年間10-15名
2. 国際機関・企業
– 国際協力機構(JICA):卒業生2名
– 国連関係機関:卒業生1名
– 多国籍企業:卒業生5名
卒業生ネットワーク
同窓会組織
– 札幌開成同窓会の設立
– 定期的な交流会開催
– 在校生への支援活動
– キャリア講演会の実施
メンタリング制度
– 卒業生による在校生指導
– 進路相談・アドバイス
– インターンシップ機会提供
– 海外留学体験共有
学校の魅力・特色のまとめ
札幌開成が選ばれる理由
1. 日本初の公立IB認定校としての先進性
札幌開成は、日本で初めてMYP・DPの両方を取得した公立校として、教育史に名を刻む革新的な学校です。この先進性は、生徒たちに「パイオニア精神」を植え付け、常に新しい挑戦への意欲を醸成しています。
2. 公立校ならではの教育機会の平等性
私立IB校では年間数百万円の学費が必要ですが、札幌開成では公立校として低廉な費用で世界最高水準の教育を提供しています。これにより、経済的背景に関わらず、意欲ある生徒が国際教育を受けることができます。
3. 科学教育×国際教育の独特な融合
SSH指定校としての理数教育の伝統と、IBプログラムによる国際教育を融合させた独自のカリキュラムは、他校では実現できない魅力です。この組み合わせにより、科学的思考力と国際的視野を併せ持つ人材を育成しています。
4. 最先端ICT環境による学習革新
札幌市初のiPad全校導入校として、デジタル技術を駆使した探究学習環境を整備しています。この環境は、21世紀型スキルの育成と、IBプログラムの探究型学習を効果的に支援しています。
5. 地域性を活かした実践的教育
北海道という豊かな自然環境と札幌市の都市機能を最大限に活用し、フィールドワークや地域課題解決型学習を展開しています。これにより、グローバルな視点を持ちながらも、地域に根ざした実践力を育成しています。
期待される教育効果
学力面での成長
– 6年間一貫のIB教育による深い学習
– 探究型学習による主体的学習態度の確立
– 批判的思考力・創造的思考力の飛躍的向上
– 国際基準での学力到達
人間性・社会性の発達
– 多文化理解と異文化コミュニケーション能力
– リーダーシップとフォロワーシップの両方を備えた協調性
– 社会課題に対する当事者意識と解決意欲
– 持続可能な社会づくりへの参画意識
将来のキャリア形成
– 国内外の難関大学への進学可能性拡大
– 多様な進路選択肢(研究者、国際機関職員、起業家等)
– グローバル社会でのキャリア形成基盤
– 生涯学習の習慣と自己革新能力
入学を検討する皆様へ
札幌開成で学ぶ意義
市立札幌開成中等教育学校は、単なる進学校ではありません。「科学的・論理的思考を持った世界ではばたく人間を育てる」という理念のもと、グローバル社会の課題解決に貢献できる人材を育成する学校です。
ここで学ぶ6年間は、単に大学受験のための準備期間ではなく、一人ひとりが「学習の主人公」として、自分自身の興味・関心を深く探究し、将来の夢と目標を明確にしていく貴重な時間となります。
求められる生徒像
札幌開成が求めるのは、以下のような資質を持つ生徒です:
1. 知的好奇心旺盛な生徒
– 様々な現象や事象に「なぜ?」「どうして?」と疑問を持てる
– 答えを見つけるまで粘り強く探究を続けられる
– 新しい知識や技能の習得に意欲的
2. 国際的視野を持ちたい生徒
– 世界の多様性に興味を持っている
– 異文化理解と交流に積極的
– 将来、国際的な舞台で活躍したい意欲
3. 協働学習を楽しめる生徒
– 他者との対話を通じて学びを深められる
– 多様な価値観を受け入れ、尊重できる
– チームワークを大切にできる
4. 社会貢献への意識を持つ生徒
– 地域や社会の課題に関心を持っている
– 自分にできることから始めようとする意欲
– 持続可能な社会づくりへの参画意識
保護者の皆様へ
札幌開成では、保護者の皆様も教育パートナーとして重要な役割を担っていただきます。IB教育の理念である「全人教育」は、学校だけでなく家庭と地域が連携してこそ実現されるものです。
お子様の6年間の成長を、一緒に見守り、支援していただけることを心から期待しています。また、定期的な面談や各種説明会を通じて、お子様の学習状況や進路について、きめ細かな情報共有を行わせていただきます。
おわりに:北の大地から世界へ
市立札幌開成中等教育学校は、北海道という豊かな自然と札幌市の都市機能を背景に、世界に通用する人材を育成する学校として、着実な歩みを続けています。
日本初の公立IB認定校として切り拓いた道は、決して平坦ではありませんでしたが、教職員・生徒・保護者・地域の皆様の温かいご支援により、確実な成果を上げることができています。
これからも、「科学的・論理的思考を持った世界ではばたく人間を育てる」という理念のもと、一人ひとりの生徒が自分らしく輝ける教育環境を提供し続けます。
札幌開成で過ごす6年間が、お子様にとって人生の基盤となる貴重な時間となることを、心よりお約束いたします。北の大地から世界へ──皆様のご入学を心よりお待ちしております。
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お問い合わせ・学校見学について
市立札幌開成中等教育学校では、学校見学や入学相談を随時受け付けております。IBプログラムの授業見学や施設見学も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
連絡先
– 住所:〒065-8558 札幌市東区北22条東21丁目1番1号
– 電話:011-788-6987
– FAX:011-788-6989
– 公式ウェブサイト:[学校公式サイトURL]
– Eメール:[学校公式メールアドレス]
交通アクセス
– 地下鉄東豊線「環状通東駅」から徒歩10分
– 札幌市中心部から車で約20分
– 公共交通機関でのアクセス良好
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
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