公立IB校の費用はいくら?全22校の一覧と、学校が公表しているIB関連費用の実例【2026年版】

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「IBの教育を受けさせたいけれど、インターナショナルスクールや私立の学費は正直きびしい…」。そんなとき候補に入ってくるのが、公立のIB認定校ですよね。授業料は公立の水準なのに、IBの学びができる。でも、「IBならではの費用が別にかかるんじゃないの?」と気になっているお母さまも多いのではないでしょうか。

この記事では、文部科学省の資料と各校の公式サイトで確認できたことだけをもとに、公立IB校にかかるお金の全体像を整理しますね。金額には、対象の年度(年度の記載がないものは確認した日付)を添えています。確認日はいずれも2026年9月24日です。

はじめに:この記事でわかること

  • 公立のIB認定校はどこにあるのか(全22校の一覧)
  • 公立校で毎年かかるお金の相場(文部科学省の調査)
  • IBならではの費用の内訳と、学校が公表している実例
  • 就学支援金などの支援制度
  • 3年間の費用シミュレーション

全体像:公立のIB認定校は全国に22校

文部科学省の「IB教育推進コンソーシアム」の一覧(令和8年=2026年6月30日時点)で、公立の一条校(日本の学校教育法上の学校)でIB認定を受けているのは22校でした(IB教育推進コンソーシアム:IB認定校・候補校)。

学校名 都道府県 プログラム
市立札幌開成中等教育学校 北海道 MYP・DP(日本語DP)
鹿追町立瓜幕中学校 北海道 MYP
鹿追町立鹿追中学校 北海道 MYP
青森県立青森南高等学校 青森県 DP(日本語DP)
宮城県仙台二華高等学校 宮城県 DP(日本語DP)
さいたま市立大宮国際中等教育学校 埼玉県 MYP・DP(日本語DP)
東京都立国際高等学校 東京都 DP
神奈川県立横浜国際高等学校 神奈川県 DP(日本語DP)
山梨県立甲府西高校 山梨県 DP(日本語DP)
静岡県立ふじのくに国際高等学校 静岡県 DP(日本語DP)
滋賀県立虎姫高等学校 滋賀県 DP(日本語DP)
大阪府立水都国際高等学校 大阪府 DP(日本語DP)
奈良県立国際中学校 奈良県 MYP
奈良県立国際高等学校 奈良県 DP(日本語DP)
広島県立広島叡智学園中学校 広島県 MYP
広島県立広島叡智学園高等学校 広島県 DP(日本語DP)
鳥取県立倉吉東高等学校 鳥取県 DP(日本語DP)
香美市立大宮小学校 高知県 PYP
香美市立香北中学校 高知県 MYP
高知県立高知国際中学校 高知県 MYP
高知県立高知国際高等学校 高知県 DP(日本語DP)
熊本県立八代中学校 熊本県 MYP

出典:IB教育推進コンソーシアム(文部科学省):IB認定校・候補校(令和8年6月30日時点、2026年9月24日確認)。「日本語DP」は一覧で日本語DP実施校の印が付いている学校です。

数えてみると、DP(高校段階)が14校、MYP(中学段階)が9校、PYP(小学校段階)が1校です。つまり、公立でIBを学べるのはほとんどが中学・高校段階ということなんですね。そして、DPのある公立高校の多くは日本語DP。一部の科目を日本語で学び、日本語で試験を受けられる仕組みです(ただし6科目のうち2科目は英語などで学びます。IB教育推進コンソーシアム:DPと日本語DP)。

公立のIB認定校(一条校)22校のプログラム内訳
図1:公立のIB認定校(一条校)22校のプログラム内訳(2026年6月30日時点)

相場:公立校で毎年かかるお金の目安

まずは、IBかどうかに関係なく、公立校に通うとどれくらいかかるのかを見ておきましょう。文部科学省の「子供の学習費調査」の最新の結果は令和5年度(2023年度)の調査です。2026年1月16日に訂正された数値では、1人あたりの1年間の平均は次のとおりでした(文部科学省:子供の学習費調査 結果一覧、訂正のお知らせ)。

学校種 学習費の総額 うち学校教育費
公立小学校 366,599円 74,336円
公立中学校 542,450円 150,761円
公立高校(全日制) 596,954円 351,523円

出典:文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」(2026年1月16日訂正版、2026年9月24日確認)

「学習費の総額」には、塾や習い事などの学校外活動費も含まれています。学校に払うお金に近いのは「学校教育費」のほうですね。これは全国の平均なので、IB校の費用ではありません。あくまで「公立校のふつうの相場」として見てください。

公立校の1年間の学習費(令和5年度 子供の学習費調査)
図2:公立校の1年間の学習費(令和5年度調査・全国平均)

内訳:公立IB校でかかるお金の種類

公立IB校のお金は、大きく分けると次の4つです。

  • 授業料:公立の中学校は無償。公立高校(全日制)は年額118,800円が一般的で、国の就学支援金を充てられます
  • 学校徴収金:教材費や行事の費用など、学校が集めるお金。学校や学年で違います
  • IBならではの費用:IBの教材費や、DPの最終試験の受験料など
  • 寮費など:寮のある学校や、遠くから通う場合

このうち、いちばん気になるのが「IBならではの費用」ですよね。IBO(国際バカロレア機構)は、学校向けの詳しい料金をログインが必要な学校向けのページで案内していて、日本の学校に適用される試験料は公開ページでは確認できませんでした(IBO:Fees and services)。なお、IBOは2019年11月に、生徒ごとの「候補者登録料」を廃止したと発表しています(IBO:候補者登録料の廃止)。下で紹介する学校の資料にある「個人登録料」との関係は確認できませんでした。

そのため、実際にいくらかかるのかは、各学校が公表している金額を見るのがいちばん確実なんです。

学校が公表しているIB関連費用の実例

学校公式サイトで確認できた例を紹介しますね。

  • 東京都立国際高等学校:IB生の学年積立金は、1年235,000円、2年203,000円、3年57,000円。2・3年の金額には「ディプロマプログラムの個人登録料」が含まれると書かれています。このほかにPTA会費・生徒会費(3年間で30,500円)と入学料5,650円が別に載っています(学校公式:授業料など諸経費)。ページに対象年度の記載はなく、2026年9月24日時点の掲載額です。IBの試験料だけの内訳は書かれていません。
  • 宮城県仙台二華高等学校:学校のIBパンフレットでは、IB類型の高校2・3年の2年間で、教材費や最終試験の受験料などに30万〜50万円ほどかかる見込みと説明されています(学校公式:IBパンフレット)。
  • 広島県立広島叡智学園:IB最終試験の受験料として145,000円を、高校3年のときに別に集めると案内されています(学校公式:学費・各種支援制度)。2026年9月24日時点の掲載額です。
  • 大阪府立水都国際中学校・高等学校:公立学校の費用に加えて、IBの教材費と最終試験の費用が実費でかかると案内されています。金額は確認できませんでした(学校公式:国際バカロレア)。
  • 静岡県立ふじのくに国際高等学校:令和8年度春入学生の必要経費のページで、IB課程ではDPの教材費とDP資格試験の受験料が別に必要とされています。金額はそのページでは確認できませんでした(学校公式:必要経費)。
  • 市立札幌開成中等教育学校:学校徴収金の資料は公開されていますが(たとえば2025年度の6年次は41,402円)、DPに関する費用の金額は、確認した公開資料ではわかりませんでした(学校公式:2025年度6年次の学校徴収金)。

見てわかるとおり、学校によって「どこまでを含めた金額か」がばらばらなんです。学校徴収金全体の金額の学校もあれば、試験料だけの学校、見込みの幅で示す学校もあります。ですから、単純に比べて「どこが安い」とは言えない点に気をつけてくださいね。

IBに関する費用を公表している公立校の例
図3:IBに関する費用の公表例(2026年9月24日時点の学校公式の掲載)

寮のある公立IB校

公立でも寮がある学校では、寮費が大きな負担になります。たとえば広島県立広島叡智学園は全寮制で、学校の入学案内には、月額で諸費18,000円と寮費37,000円(食費30,000円程度を含む)が見込額として載っています(2026年9月24日時点の掲載額。学校公式:入学案内)。「公立だから安い」と思っていたら、寮費で思ったよりかかった…ということにならないよう、事前に確認しておきたいですね。

支援制度:授業料には就学支援金を充てられる

2026年4月1日から、国の高等学校等就学支援金は所得制限がなくなりました。公立高校(全日制)では、月9,900円(年額118,800円)を上限に授業料に充てられます(文部科学省:改正法の施行等について)。つまり、公立高校の授業料の分は、実質的に負担がなくなるということなんです。

ただし、注意したい点もあります。

  • 申請が必要で、国籍や在留資格などの要件はある
  • 就学支援金が充てられるのは授業料だけ。学校徴収金やIBの教材費・試験料には使えない
  • 中学校は授業料がもともと無償。学用品などには市区町村の就学援助の制度がある場合がある

このほか、学校によっては都道府県の奨学給付金なども案内されています。支援の対象や金額は年度や自治体によって変わるので、進学先の学校と自治体の案内を確認してくださいね。

シミュレーション:東京都立国際高校のIB生の3年間

実際にどれくらいかかるのか、IB生の学年積立金が学年ごとに公表されている東京都立国際高校を例に計算してみますね(積立金などは2026年9月24日時点の掲載額、授業料は公立高校の年額118,800円として計算)。

学年 学年積立金(IB生) 授業料
1年 235,000円 118,800円
2年 203,000円 118,800円
3年 57,000円 118,800円
3年間の合計 495,000円 356,400円

授業料は毎年118,800円で、就学支援金の年額の上限と同じです。3年間とも要件を満たして申請し、支援を受けられれば、授業料の3年分356,400円は実質的に負担がなくなります。都立国際高校のページでも、東京都の授業料無償化により原則として授業料の負担はないと案内されています。

そのうえで学校に払うお金は、学年積立金495,000円、PTA会費・生徒会費30,500円、入学料5,650円で、合計531,150円になる計算です(2026年9月24日時点の掲載額による計算)。ここに、制服や通学費、パソコン、塾などの費用が別にかかります。

東京都立国際高校のIB生の3年間の費用シミュレーション
図4:シミュレーション:東京都立国際高校のIB生(3年間)

宮城県仙台二華高校なら、高校2・3年の2年間で30万〜50万円ほどのIB関連費用が見込まれています。ふだんの学校徴収金とどこまで重なるのかはパンフレットからはわからないので、合計額は学校に確認してください。学校ごとの内訳は違うので、説明会などで「IBの費用は何年生のときに、いくらくらいかかりますか?」と聞いてみるのがおすすめですよ。

お母さまが気になるリアルな疑問

Q. 公立IB校なら、IBの費用はかからないのですか?

いいえ、学校によっては、IBの教材費や最終試験の受験料などが別にかかります。東京都立国際高校、宮城県仙台二華高校、広島県立広島叡智学園のように金額を公表している学校もあれば、「実費」とだけ書かれている学校もあります。

Q. 就学支援金でIBの費用もまかなえますか?

就学支援金は授業料に充てる制度なので、IBの教材費や試験料には使えません。

Q. 近くに公立IB校がありません。どうすればいいですか?

公立のIB認定校は22校(2026年6月30日時点)で、ない都道府県のほうが多いのが現状です。寮のある学校や、ほかの地域の学校も含めて、通学や生活の負担を考えながら検討してみてくださいね。

Q. 小学校から公立でIBを学べますか?

一覧でPYP(小学校段階)の公立校は、高知県の香美市立大宮小学校の1校です(2026年6月30日時点)。多くの公立IB校は中学・高校段階です。

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まとめ:公立IB校の費用は「学校ごとに確認」が基本

公立IB校の費用について、確認できたことを振り返りますね。

  • 公立のIB認定校(一条校)は全国で22校(2026年6月30日時点)。DP14校・MYP9校・PYP1校
  • 公立高校の授業料(年額118,800円)には、所得制限のなくなった就学支援金を充てられる(2026年4月から)
  • IBの教材費や最終試験の受験料は別にかかることが多い。例:広島叡智学園の最終試験の受験料145,000円、仙台二華の2年間30万〜50万円の見込み
  • 学校ごとに公表の仕方が違うので、単純には比べられない
  • 寮のある学校は寮費も含めて考える

公立IB校は、高校の授業料に就学支援金を充てられ、中学校は授業料がかかりません。一方で、IBならではの費用は学校によって違うので、志望校の説明会で具体的に確かめてみてください。

出典・参考リンク

※本記事の内容は2026年9月24日に確認した情報に基づいています。学費・学校徴収金・支援制度などは変更される場合がありますので、最新の情報は必ず各学校と自治体の公式サイトでご確認ください。

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