宜野湾市の小学校英語特例校、2026年度計画を掲載:1・2年生の英語学習と保護者の確認ポイント

宜野湾市の小学校英語の学年別授業時数と国の標準、市が掲げる目標の比較表 IB最新ニュース

「うちの子の小学校、1年生から英語の時間があるけれど、実際にはどんなことをしているのかしら?」沖縄県宜野湾市で子育てをされているご家庭なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。

宜野湾市の公式サイトにある「宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業」のページが、2026年10月8日に更新されました。このページには、令和8年度(2026年度)の実施計画を含む事業資料が掲載されています。資料が最初に掲載された日は確認できていません。新しい制度が始まるというお話ではなく、2004年度から続いている取り組みについて、今年度の計画を含む資料を市のページで読める、というお話です。

この記事では、市のページと資料に書かれている内容をもとに、学年ごとの英語学習の中身と、保護者として確認しておきたいポイントを順番にお話ししますね。

ニュースの概要

ページを公開しているのは、宜野湾市教育委員会 指導部の指導課です。ページの更新日は2026年10月8日で、「宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業について」というPDF資料が添付されています(宜野湾市:宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業)。

項目 市のページ・資料の記載
公開した部署 宜野湾市教育委員会 指導部 指導課
ページの更新日 2026年10月8日
対象校 宜野湾市立小学校(全9校)
管理機関 宜野湾市教育委員会
特例の内容 小学校1・2年生に「英語科」として外国語活動を配当。音楽・図画工作・体育の時数から計34〜35単位時間を英語学習に充てる
ALT(外国語指導助手) 全小学校に1〜2名を配置

市の学校一覧に載っている市立小学校は、普天間小学校、普天間第二小学校、宜野湾小学校、長田小学校、志真志小学校、嘉数小学校、大謝名小学校、大山小学校、はごろも小学校の9校です。つまり、宜野湾市の市立小学校に通うお子さんは、どの学校でもこの事業の対象になるということです。

ご注意:市のページには、今回の更新で以前の内容から何が変わったのかは示されていません。添付資料がいつから掲載されているのかも、ページからは確認できません。この記事では、2026年10月12日の時点で掲載されているページと資料の内容をご紹介しています。

学年ごとの授業時数と、市が掲げている目標を図1にまとめました。

宜野湾市の小学校英語の学年別授業時数と国の標準、市が掲げる目標の比較表
図1:学年ごとの英語の授業時数と目標。国の標準と違うのは1・2年生(宜野湾市教育委員会「宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業について」(市公式ページ 2026年10月8日更新)、文部科学省資料より作成)

背景と解説

「教育課程特例校」ってどんな制度?

教育課程特例校は、文部科学省の制度です。学校や地域の実態に合わせて、学習指導要領などの基準によらない特別な教育課程を組めるようにするもので、文部科学大臣の指定を受けて行います。つまり、「国が決めた時間割の枠を、地域の特色に合わせて一部組み替えてもよい」と認められた学校ということです(文部科学省:教育課程特例校とは)。

文部科学省の説明によると、この特例は2008年3月まで構造改革特区の事業として行われていて、2008年4月から文部科学大臣の指定で行えるようになりました。指定の基準には、学習指導要領の内容をきちんと扱うことや総授業時数の確保のほか、保護者の経済的負担への配慮、転出入する児童への配慮なども挙げられています(文部科学省:教育課程特例校制度の関係法令)。

国の標準と違うのは1・2年生

ここが一番のポイントなんです。2020年度から全面実施されている今の学習指導要領では、小学校3・4年生に「外国語活動」が年間35単位時間、5・6年生に教科としての「外国語科」が年間70単位時間、標準として設けられています。1・2年生には、外国語の標準の授業時数はありません(文部科学省:新学習指導要領全面実施に向けた小学校外国語に関する取組について)。

宜野湾市の資料でも、3・4年生は外国語活動35単位時間、5・6年生は外国語科70単位時間とされていて、ここは国の標準と同じです。国の標準と違うのは、1・2年生でも「英語科」として英語学習の時間を設けているところです。

資料では、学年ごとの目標を、1・2年生「英語に触れる」、3・4年生「英語に慣れる」、5・6年生「英語に親しむ」と設定しています。全体の目標としては、中学校卒業までに簡単な英会話ができる児童生徒を育てることが掲げられています。

2004年度から続く取り組み

市の説明によると、宜野湾市は2003年(平成15年)8月25日付けで国の構造改革特区「英語教育特区」の認定を受け、2004年度(平成16年度)から小学校に「英語科」を新設しました。資料の年表では、初年度は普天間小学校と志真志小学校の2校で実施し、2005年度に全小学校へ広げたと書かれています。

その後、2009年度(平成21年度)以降は「英語教育課程特例校事業」として継続し、2018年(平成30年)12月26日に文部科学省からあらためて教育課程特例校としての承認を受けたと説明されています。流れは図2のとおりです。

宜野湾市の小学校英語が2003年の特区認定から2026年10月の公式ページ更新まで続いてきた流れ
図2:特区の認定から特例校事業への歩み(宜野湾市教育委員会「宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業について」(市公式ページ 2026年10月8日更新)より作成)

教材と指導体制

授業は、学級担任とALTによるティーム・ティーチング(2人で一緒に教える形)が基本とされています。教材については、資料の令和6年度(2024年度)以降の欄に、次のように書かれています(宜野湾市教育委員会:宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業について)。

  • 1・2年生:市が作成した小学校1・2年の英語年間指導計画を活用
  • 3・4年生:「Let’s try」1・2を活用
  • 5・6年生:文部科学省検定教科書「Junior Sunshine」5・6を使用

ALTについて、資料は「大規模校(各学年平均4学級以上)に2名、それ以外の学校に1〜2名」という配置の考え方を示しています。学校別の配置も載っていますが、説明の中に「令和7年度は」「令和5年度は」といった過去の年度の記述が混ざっているため、今年度の実際の人数や担当学年は、通っている学校に確認するのが確実です。

保護者への影響と今できる対応

対象になるのは、宜野湾市立小学校に通うお子さん、そしてこれから入学や転入を予定しているご家庭です。資料では市内の全小学校に「英語科」を置くとされていて、特別な申し込みが必要という記載はありません。

音楽・図工・体育の時間が減ってしまうの?

「英語の分だけ、ほかの教科が削られるのでは」と心配になる方もいらっしゃいますよね。資料では、1・2年生の音楽・図画工作・体育から充てる時数について、新設する「英語科」の中でその教科に即した内容を扱って補うと説明されています。例として挙げられているのは、英語の歌を歌う(音楽)、形や色を英語で表現しながら造形遊びをする(図画工作)、英語の曲のリズムに合わせてダンスをする(体育)といった活動です。

つまり、机に向かって単語を覚えるというより、歌や工作、体を動かす活動の中で英語にふれる時間、というイメージに近いでしょう。ただ、3つの教科からそれぞれ何時間を充てるのかという内訳は、資料には書かれていません。気になる場合は、学校の年間指導計画で確認してみてくださいね。

学校に確認したいポイント

資料をもとに、学校に聞いてみたいことを図3に整理しました。

宜野湾市の小学生の保護者が学校の英語学習について確認したい5つのポイント
図3:学校に確認したい5つのポイント(宜野湾市教育委員会「宜野湾市小学校英語教育課程特例校事業について」(市公式ページ 2026年10月8日更新)をもとに本記事で整理)
  • 1・2年生の授業の進め方:音楽・図画工作・体育とどう関連付けているか
  • 教材:学年ごとに使っている教材と、家庭で見られるものがあるか
  • ALT:お子さんの学年を担当するALTがいるか、授業にどう関わっているか
  • 評価:資料の評価計画には「小学校英会話形成的評価」や5・6年生の「児童英検」などが挙げられています。今年度、どの学年でいつ行うのか
  • 公開資料:各学校の「研究計画書」「研究報告書」がホームページのどこに載っているか

ポイント:資料によると、各学校は年度初めに「研究計画書」、年度末に「研究報告書」を市教育委員会に提出し、学校のホームページにも掲載することになっています。お子さんの学校のホームページを一度のぞいてみると、その学校ならではの取り組みが見えてきますよ。

2026年度の計画には、7月に小学校でのALT公開授業・授業研究会、10月に小学校の担当教員の研修会、2月に報告書のまとめといった予定が並んでいます。年度末に公開される報告書は、1年間の成果と課題を知る手がかりになりそうです。

転入・転出を予定しているご家庭へ

ほかの市町村から宜野湾市に転入する場合、1・2年生で英語学習の経験がないお子さんもいると思います。国の制度では、特例校の指定の基準に転出入する児童への配慮が含まれています。不安なときは、転入先の学校に「これまで英語の授業を受けていないのですが」と早めに伝えておくと安心ではないでしょうか。

大切な視点:この記事でご紹介した時数や教材、予定は、市が公開している資料の内容です。実際の時間割や行事の日程は学校ごとに決められますので、学校からのおたよりや懇談会であわせて確認してください。

まとめ

  • 何が掲載されているか:宜野湾市教育委員会 指導課の公式ページ(2026年10月8日更新)には、令和8年度(2026年度)の計画を含む事業資料が掲載されています。資料の初回掲載日は確認できていません
  • 対象:宜野湾市立小学校の全9校で、1年生から英語学習の時間があります
  • 国の標準との違い:3〜6年生の時数は国の標準と同じで、違いは1・2年生に計34〜35単位時間の英語学習がある点です
  • これまでの流れ:2004年度に始まった取り組みで、2009年度以降は教育課程特例校事業として続いています
  • 今できること:学校のホームページで研究計画書・研究報告書を確認し、ALTや評価について学校に聞いてみましょう

出典・参考リンク

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