【韓国留学】穴吹学園と祥明大学が教育連携 3・4年次編入と短期留学、どう選ぶ?

「海外の大学に行かせてあげたいけれど、4年間まるごと留学させるのは正直むずかしい」――そんなふうに感じているご家庭は、決して少なくないのではないでしょうか。費用のこと、語学力のこと、そして何より「本当にうちの子がやっていけるのかしら」という不安。海外進学の話になると、どうしても最初の一歩が重く感じられますよね。

そんな中、2026年8月に少し気になる発表がありました。香川県高松市の学校法人穴吹学園が、韓国の祥明(サンミョン)大学と教育連携協定を結んだというニュースです。注目したいのは、この協定が「3週間程度の短期留学」と「大学3年次・4年次への編入学」という、期間も重さもまったく違う2つの選択肢をセットで用意している点なんです。

この記事では、発表された内容を整理したうえで、「短期で経験させる」のと「編入して学位を取る」のはどう違うのか、ご家庭が比較するときにどこを見ればいいのかを、保護者目線でかみくだいて解説します。香川県のご家庭はもちろん、韓国留学や海外大学進学を検討しているすべてのご家庭に、考え方のヒントとして読んでいただければうれしいです。

ニュースの概要

発表したのは、香川県高松市錦町に本部を置く学校法人穴吹学園です。同学園の公式サイトで2026年8月20日に「学校法人穴吹学園が韓国の祥明(サンミョン)大学と教育連携協定を締結」として公表され、翌8月21日には、教育情報サイト「リセマム」と同系列の教育業界ニュース「ReseEd(リシード)」でも報じられました(一次データ上の媒体表記はリセマムで、記事はReseEdに掲載されています)。

穴吹学園は高松市内で7校の専門学校と、せとうち観光専門職短期大学を運営しています。今回の協定は、短期語学文化研修・編入学・交換留学制度の3つを対象としたものです。

項目 内容
発表主体 学校法人穴吹学園(所在地:高松市錦町)
公式発表日 2026年8月20日(協定締結は2026年8月)
連携相手 祥明(サンミョン)大学/韓国の私立大学
対象となる制度 短期語学文化研修、編入学、交換留学
短期プログラム 韓国語学習を中心に、K-POPダンス体験や語学文化研修を含む3週間程度の滞在型
編入学 専門課程(2年制)卒業後は3年次、せとうち観光専門職短期大学(3年制)卒業後は4年次に出願可能
受けられる支援 大学寮のサポート、無料の韓国語講座、韓国語能力試験(TOPIK)のレベルに応じた奨学金

編入学については、穴吹学園が推薦した学生を対象に、日本で専攻してきた分野と関連性または類似性のある専攻へ進めるという枠組みだと説明されています。つまり「まったく別分野に一からやり直す」のではなく、これまでの学びを持ち込んで続きから積み上げるイメージなんですね。

ポイント:この協定でいちばん大きいのは「学位(学士号)の取得が視野に入る」ことです。日本の専門学校や専門職短期大学を出てから韓国の大学に進む場合、通常は入学試験を受けて1年次から入り直すケースが多いと公式発表では説明されています。3年次・4年次から入れるなら、標準修業年限どおりに必要単位を修得できる場合で、韓国で学ぶ期間はおおむね1年から2年が目安という計算になります。ただし実際の在学期間は、単位認定の結果や卒業要件によって変わります。

背景と解説

韓国は「3番目に多い留学先」になっている

「韓国留学って、そんなに一般的なの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。実は数字を見ると、その広がりははっきりしています。

日本学生支援機構(JASSO)が日本国内の大学・短期大学・高等専門学校・専修学校を対象に把握した「日本人学生留学状況調査」によると、韓国に留学した日本人学生は2022年度の4,679人から2023年度は8,384人へと約1.8倍に増え、アメリカ、オーストラリアに次ぐ3位となりました。さらに2026年5月に公表された2024年度の調査結果でも韓国は8,360人で、アメリカ(12,627人)、オーストラリア(9,329人)に続く3位を維持しています。一時的なブームで終わらず、水準として定着してきている、と読み取れる数字です。

背景には、距離の近さと費用の見通しの立てやすさがあるのでしょう。今回の発表でも、高松空港とソウル・仁川空港を結ぶ路線を韓国のLCC2社がそれぞれ1日1往復運航していることが触れられていました。地方都市からでも乗り継ぎなしで行き来できる、というのは保護者として安心できる材料ですよね。

祥明大学とはどんな大学なのか

祥明大学(韓国語表記:상명대학교)は、1937年に設立された学園を起源とし、1965年に大学として開校した私立大学です。ソウル市鍾路区のソウルキャンパスと、忠清南道天安市の天安キャンパスという2キャンパス体制をとっています。

穴吹学園の発表によると、天安キャンパスは写真、漫画・アニメーション、デザイン、舞台芸術、映画といった分野に、ソウルキャンパスは教育学系・理工系・経営系の分野に力を入れているとのこと。日本人留学生に人気のある日韓文化コンテンツ専攻や、外国人の入学を受け入れている韓国語教育専攻も設置されていると紹介されています。

デザインや映像、観光といった実務系の分野を日本の専門学校で学んだお子さんが、その延長線上にある専攻へ進みやすい――今回の連携が「関連性・類似性のある専攻へ」と設計されているのは、こうした学部構成があるからだと考えられます。

「短期留学」と「編入学」は、そもそも目的が違う

ここが今回いちばんお伝えしたいところです。同じ「韓国に行く」でも、2つのルートは性質がまったく異なります。

比較の軸 短期語学文化研修 3年次・4年次編入学
タイミング 在学中 卒業後
期間 3週間程度 3年次編入はおおむね2年、4年次編入はおおむね1年が目安(標準修業年限どおりに必要単位を修得できる場合。実際の在学期間は単位認定や卒業要件による)
得られるもの 韓国語と文化の体験、海外への心理的ハードルを下げる 必要単位・卒業要件を満たした場合、祥明大学の学士号取得を目指せる
求められる語学力 韓国語学習が中心のプログラム 現地で専門科目を学ぶため、より高い水準が必要と考えられる
向いているご家庭 まず適性を試したい、進路はまだ決めきれない 海外の学位と韓国語運用力を進路の軸に据えたい

お子さんにとっては、短期研修が「お試し」、編入学が「本番」という位置づけになります。今回の連携では、同じ祥明大学について短期研修と編入学という2つの選択肢が設けられました。ただし公式発表では、この2つはそれぞれ別の制度として説明されています。短期研修から編入学へ進むための接続制度があるのか、両方を利用できる条件は何かといった点は公表されていませんので、「まず短期で試してから編入を決められる」と決めてかからないほうが安心です。

ご注意ください:編入学はあくまで「出願できるようになる」という枠組みで、しかも穴吹学園が推薦した学生が対象です。誰でも自動的に進学できるわけではありません。選考の方法や合格基準、募集人数、短期プログラムの初回実施時期や費用については、今回の発表では明らかにされていません。検討される場合は、必ず学校の最新の募集要項でご確認ください。

3年制の専門職短期大学だから「4年次編入」になる

「専門職短期大学って、普通の短大と何が違うの?」という疑問もあるかもしれませんね。文部科学省の説明によると、専門職大学・専門職短期大学は、幅広い教養や学術に基づく専門教育に加えて、実践的な教育を組み合わせた大学です。修業年限は短期大学の課程で2年または3年、卒業時には「短期大学士(専門職)」の学位が授与されます。

せとうち観光専門職短期大学は3年制の課程なので、日本で3年分積み上げたうえで祥明大学の4年次に入る、という計算が成り立ちます。2年制の専門課程を出た場合は3年次から。日本で学んだ年数の分だけ、韓国での在学期間を短くできる可能性があるという、素直で分かりやすい設計になっているんです。

保護者への影響と今できる対応

この発表が直接関係するご家庭

  • 穴吹学園の専門学校、またはせとうち観光専門職短期大学への進学を検討している中高生のご家庭
  • すでに在学中で、在学中の短期研修や交換留学に関心があるご家庭
  • お子さんが韓国語やK-POP、デザイン・映像・観光などの分野に強い興味を持っているご家庭

直接の対象ではないご家庭にとっても、この動きには目を向ける価値があります。今回の協定は、専門学校や専門職短期大学から海外大学へ接続する一つの事例です。四年制大学に進んでから留学する道だけが海外進学ではない、という選択肢の広がりを示す例のひとつ、と受け止めておくとよいのではないでしょうか。

比較検討するときのチェックリスト

もし短期留学と編入学のどちらを目指すか迷われたら、次の点を書き出してみてください。ご家庭で話し合う材料になるはずです。

  • 目的はどちらか:「体験させたい」のか「学位を取らせたい」のか。ここが曖昧なままだと、費用の判断もぶれてしまいます
  • 語学の到達目標:TOPIKのレベルに応じた奨学金があるということは、韓国語の力が費用面にも直結するということ。いつまでに何級を目指すかを逆算しましょう
  • 卒業後の進路:韓国で就職するのか、日本に戻るのか。戻る場合、韓国の学士号が日本の就職活動でどう評価されるかも学校に確認を
  • 総額の見通し:授業料だけでなく、寮費・生活費・往復の渡航費・保険まで含めた年間の総額を学校に問い合わせる
  • 本人の意思:3週間なら勢いで行けても、年単位の滞在は本人の納得がないと続きません

今できる一歩:進学先を選ぶ段階のご家庭なら、オープンキャンパスや学校説明会で「この連携プログラムの具体的な条件」を直接たずねてみるのがいちばん確実です。協定は締結されたばかりですから、募集要項や実施時期はこれから固まっていく段階だと考えられます。気になる学校には早めに問い合わせておくと、動きがあったときに情報が届きやすくなりますよ。

まとめ

  • 何があったか: 学校法人穴吹学園が2026年8月、韓国の祥明大学と短期語学文化研修・編入学・交換留学に関する教育連携協定を締結したと2026年8月20日に発表しました
  • 2つのルート: 在学中の3週間程度の短期滞在型プログラムと、卒業後の3年次・4年次への編入学という、目的も期間も異なる選択肢が同じ大学で用意されています
  • 編入の仕組み: 専門課程(2年制)卒業で3年次、せとうち観光専門職短期大学(3年制)卒業で4年次に出願でき、学士号取得が視野に入ります。対象は穴吹学園が推薦した学生です
  • 支援の内容: 大学寮のサポート、無料の韓国語講座、TOPIKのレベルに応じた奨学金が用意されると説明されています
  • まだ分からないこと: 選考基準、募集人数、費用、初回の実施時期は公表されていません。検討する際は学校の公式情報を確認してください

海外進学というと身構えてしまいがちですが、こうして「3週間から試せる入口」と「学位までつながる道」の両方が身近な学校から示されると、ぐっと現実味が出てきますよね。お子さんの興味がどこにあるのか、まずはご家庭で話してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

出典・参考リンク

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