立川国際中等教育学校附属小の海外帰国・在京外国人児童枠は1.50倍 数字を入試準備にどう生かす?

立川国際中等教育学校附属小の海外帰国・在京外国人児童枠の応募人員(2026年度36人・3.00倍、2027年度18人・1.50倍) IB最新ニュース

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海外で子育てをしていて「帰国したら、どの小学校に通わせよう」と考えているご家庭や、帰国したばかりで学校選びに迷っているご家庭も多いのではないでしょうか。帰国生向けの枠がある公立小学校は多くないので、その倍率は気になりますよね。

東京都教育委員会は2026年10月14日、東京都立立川国際中等教育学校附属小学校の2027年度(令和9年度)入学者決定のうち、「海外帰国・在京外国人児童枠募集」の応募状況を公表しました。募集人員12人に対して応募は18人で、最終応募倍率は1.50倍。前年度の3.00倍から下がりました。教育ニュースサイトのリセマムも10月15日に報じています。

この記事では、東京都教育委員会の公表資料と実施要綱をもとに、今回の数字の読み方と、帰国生の枠を考えるご家庭がこれからの準備に生かせるポイントをお話ししますね。

ニュースの概要

公表されたのは、東京都教育委員会の「令和9年度東京都立小学校入学者決定応募状況(海外帰国・在京外国人児童枠募集)」です。この枠の出願は、2026年10月13日・14日の2日間、願書を窓口に持参する形で受け付けられました。前年度と比べると、次のようになります。

項目 2027年度入学(令和9年度) 2026年度入学(令和8年度)
募集人員 12人(男子6人・女子6人) 12人(男子6人・女子6人)
応募人員 18人(男子7人・女子11人) 36人(男子21人・女子15人)
うち一般枠との併願者 7人(男子4人・女子3人) 15人(男子10人・女子5人)
最終応募倍率 1.50倍 3.00倍
第1次(抽選) 実施なし 実施なし

応募人員は前年度のちょうど半分です。男女別では、男子が21人から7人へ、女子が15人から11人へと減りました。図1にまとめました。

立川国際中等教育学校附属小の海外帰国・在京外国人児童枠の応募人員(2026年度36人・3.00倍、2027年度18人・1.50倍)
図1:海外帰国・在京外国人児童枠の応募人員と最終応募倍率(東京都教育委員会の応募状況(2026年10月14日)より作成)

志願者が一定の人数に満たなかったため、今年も第1次(抽選)は行われず、志願者全員が第2次(適性検査)に進みます。今後の日程は次のとおりです(いずれも2026年)。

  • 第2次(適性検査):11月1日(日)
  • 第2次通過者の発表:11月4日(水)午前9時
  • 第3次(抽選)と合格者の発表:11月4日(水)午前11時から
  • 入学手続:11月4日(水)の抽選結果発表後から午後5時まで、11月5日(木)午前9時から午後3時まで

一方、一般枠(募集人員58人)は10月20日まで出願を受け付けていて、10月15日の時点では応募人数はまだ公表されていません。

背景と解説

立川国際中等教育学校附属小学校とは

附属小学校は東京都立川市にある都立の小学校で、2022年4月に開校しました。母体の立川国際中等教育学校は2008年4月に開校した都立の中等教育学校で、学校は自らを「公立では初となる小・中・高すべての校種が揃う学校」と紹介しています。つまり、小学校から高校段階までを、ひとつの学校の流れの中で学べるということです。

2027年度の募集は2学級70人で、内訳は一般枠58人(男女各29人)と、海外帰国・在京外国人児童枠12人(男女各6人)です。東京都教育委員会は2026年10月8日の発表で、2028年度(令和10年度)に附属小学校の児童が立川国際中等教育学校へ内部進学する予定であること、その年度の中等教育学校の募集人員は内部進学者の分を差し引いた人数にする予定であることを示しました。差し引いた後の人数は、まだ公表されていません。

なお、当ブログはIB(国際バカロレア)を中心に扱っていますが、IBOの認定校検索や国内の認定校一覧では、この学校の掲載は確認できませんでした(2026年10月15日時点)。IBのプログラムを受けられる学校を探している場合は、別の選択肢として分けて考えておくとよさそうです。

「1.50倍」は合格率ではありません

ここで気をつけたいのが、倍率の読み方です。附属小学校の入学者決定は、第1次(抽選)、第2次(適性検査)、第3次(抽選)の3段階で行われます(図2)。第3次の抽選は、適性検査を通過した人を対象に行われ、そこで合格者が決まります。

2027年度入学者決定の流れ。海外帰国・在京外国人児童枠と一般枠の日程
図2:抽選・適性検査・抽選の3段階と、それぞれの日程(東京都教育委員会の実施要綱(2026年5月28日)と応募状況(2026年10月14日)より作成)

東京都教育委員会の資料にある「最終応募倍率」は、応募人員を募集人員で割った数字です。適性検査を何人が通過するかは公表されていないので、1.50倍だから「3人に2人が合格する」とは言い切れません。倍率が下がったのは確かですが、適性検査と抽選の両方がある仕組みだということは押さえておきたいですね。

ポイント:海外帰国・在京外国人児童枠の第2次(適性検査)は、実施要綱で「口頭による質問(一部、道具などを適切に使用する力をみる)及び運動遊び」とされています。一般枠の「筆記、集団活動、インタビュー、運動遊び等」とは内容が違います。なお、質問を日本語と英語のどちらで行うかは、要綱には書かれていません。

一般枠との違いと併願のルール

一般枠は、前年度の2026年度入学で58人の募集に1,275人が応募し、最終応募倍率は21.98倍でした。このときは第1次(抽選)が行われ、応募者のうち男女各200名を通過者とする予定と公表されていました。同じ学校でも、海外帰国・在京外国人児童枠とは規模がまったく違うことがわかります。

実施要綱では、両方の枠に出願することはできますが、海外帰国・在京外国人児童枠で合格した場合は一般枠を受検できないと定められています。今回の応募者18人のうち7人が、一般枠との併願者でした。

出願の手順にも違いがあります。両方に出願する場合は、10月13日・14日の海外帰国・在京外国人児童枠の受付日に、両方の枠の出願書類を窓口に持参して提出し、一般枠のインターネット入力は入力期間中に別途行う決まりです。つまり、図2の一般枠の「出願(ネット+郵送)」は一般枠だけに出願する場合の手順で、併願するご家庭が一般枠の書類を10月20日まで郵送で出せるわけではない、ということです。

保護者への影響と今できる対応

2027年度の海外帰国・在京外国人児童枠の出願は、すでに締め切られています。ここからは、11月1日の適性検査を控えるご家庭と、来年度以降の受検を考えるご家庭に分けて整理しますね。

11月1日に受検するご家庭

  • 学校から届いた受検票や案内で、当日の集合時刻や持ち物を確認する
  • 第2次通過者の発表(11月4日午前9時、学校のホームページに掲載)と、第3次(抽選)・合格者の発表(同日午前11時から)の時刻を家族で共有する
  • 一般枠にも出願している場合は、こちらで合格すると一般枠を受検できないことを踏まえ、入学手続(11月4日・5日)をどうするか、事前に話し合っておく

2028年度以降に考えているご家庭

2028年4月に小学校へ入学するのは、2021年4月2日から2022年4月1日までに生まれたお子さんで、2026年10月の時点では年中さんの学年です。2028年度の実施要綱はまだ公表されていないので、ここでは2027年度の条件を参考としてご紹介します(図3)。

海外帰国・在京外国人児童枠の主な出願資格(2027年度)
図3:2027年度の主な出願資格(東京都教育委員会の実施要綱(2026年5月28日)と学校公式の募集案内より作成)

2027年度の出願資格では、日本国籍の場合、保護者に伴って連続1年以上海外に住んでいて、今も海外にいるか、入学日現在で海外在住の終了から1年以内であることが求められています(2026年3月1日以降に帰国した場合は1年以内とみなされます)。外国籍の場合は、連続1年以上海外に住んでいて、入国後の在日期間が入学日現在で原則1年以内であることが条件です。どちらも、保護者と同居して出願時に通学区域内に住所があることが原則で、区域外から転入する予定の場合などは、応募資格の審査を受けて承認を得る必要があります。

通学区域は、区部では新宿区・世田谷区・渋谷区・中野区・杉並区・練馬区の6区、市町部では多摩地域の26市と瑞穂町・日の出町です。帰国後の住まいをどこにするかが、出願できるかどうかに直接関わってくるんです。

注意:学校公式の募集案内によると、海外帰国・在京外国人児童枠で出願するには、願書が配られる前に学校の資格確認を受ける必要があります。2026年は7月21日から24日に資格確認が行われ、それ以外の日はWebフォームからの申し込みとされていました。出願も窓口への持参で、2026年は10月13日・14日の2日間だけでした。翌年度の日程は改めて発表されるので、学校と東京都教育委員会のページをこまめに確認しておくと安心です。

倍率は年によって大きく動きます。今年は前年度の半分の応募でしたが、来年も同じとは限りません。倍率に一喜一憂するよりも、次の点を早めに確かめておくことが、いちばんの準備になるのではないでしょうか。

  • 帰国(入国)の予定日が「入学日現在で1年以内」などの条件に入るか
  • 帰国後の住まいが通学区域内か、区域外からの転入なら資格審査が必要か
  • 資格確認の案内(2026年は7月に実施)を見落とさないよう、学校のページを確認する習慣があるか
  • 一般枠との併願や、私立小学校・地元の公立小学校とどう組み合わせるか

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まとめ

  • 倍率は1.50倍: 2027年度の海外帰国・在京外国人児童枠は、募集12人に応募18人。前年度の36人・3.00倍から応募が半分になりました
  • 抽選と適性検査の両方がある: 今年は第1次(抽選)がありませんが、適性検査の後に第3次(抽選)があり、倍率がそのまま合格率になるわけではありません
  • 検査の内容: 口頭による質問と運動遊びで、一般枠とは内容が違います
  • 条件の確認が先: 海外在住1年以上、帰国後1年以内、通学区域、事前の資格確認など、出願の前提を早めに確かめておきましょう
  • 2028年度に内部進学が始まる予定: 中等教育学校の募集人員がどう変わるかは、今後の発表を待ちましょう

出典・参考リンク

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