WIPO日本事務所の2026年短期フェローシップ:知財を学ぶ留学生向け、9月13日に締切済み

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「うちの子、大学で知的財産や特許に興味を持ち始めたみたいなんだけど、実務の現場を見られる機会ってないのかしら」――そんなふうに感じていらっしゃる保護者の方はいませんか。理系でも文系でも、知財という分野は将来のキャリアに直結する専門領域。でも、大学の授業だけではなかなか実際の仕事のイメージがつかめませんよね。

そんな中、国連の専門機関である世界知的所有権機関(WIPO)の日本事務所が、日本の大学・大学院に在籍する留学生を対象にした短期フェローシッププログラムの募集を開始しました。日本の特許事務所で実務を体験でき、内容例として特許庁や知財関係の裁判所への訪問も挙げられている、密度の高い5日間のプログラムです。

ただし、この募集には応募資格に大きな条件があります。結論から申し上げると、日本国籍のみのお子さまは対象外です。それでも、知財分野に関心のあるご家庭にとっては知っておく価値のある情報ですし、日本国籍の学生でも使えるWIPOの別ルートもあります。この記事では、募集内容を整理したうえで、それぞれのご家庭が今できることを具体的にお伝えしますね。

ニュースの概要

WIPO日本事務所(WIPO Japan Office)が、2026年の「外国人留学生向け短期フェローシッププログラム」の公募を開始しました。一次情報はWIPO日本事務所の公式サイトに日本語・英語の両方で掲載されており、公式ページの掲載日は2026年8月6日です。その後、国際的な機会を紹介するメディア「Global South Opportunities」が取り上げ、2026年8月10日に掲載しています。

プログラムはFIT/日本産業財産グローバルファンド(FIT/Japan IP Global)の支援によって実施されます。参加費は無料で、応募は2026年9月13日に締め切られました。基本情報を表にまとめました。

項目 内容
プログラム名 2026年 外国人留学生向け短期フェローシッププログラム(Short-Term Fellowship Programme)
実施主体 WIPO日本事務所(FIT/日本産業財産グローバルファンドの支援)
対象 日本の大学・大学院に在学する外国人留学生(専攻は不問)
研修日程 2026年11月24日から11月30日、または11月30日から12月4日のいずれかを選択(研修は5日間)
形式・人数 最大5名のグループ研修
受入先(予定) 青和特許法律事務所(SEIWA PATENT & LAW)/弁理士法人創英(SOEI Intellectual Property Law)
参加費 無料(居住地域に応じて研修開催都市までの交通費・宿泊費の実費補助がある場合あり)
応募締切 2026年9月13日(締切済み)

研修の中身も具体的です。公式ページには「主な内容例」として、知的財産と知財戦略に関する講義、特許事務所での出願手続や調査といった実務体験、日本国特許庁や知財関係の裁判所などへの訪問、参加者自身が出身国の知財制度や成功事例を発表する時間が挙げられています。いずれも例示であり、訪問を含む個々の活動は含まれる場合がある、という書きぶりになっている点にはご注意ください。受入先は参加者の専門分野を考慮して決まるとされています。

重要:この募集は2026年9月13日に締め切られました。締切はWIPO日本事務所の公式ページに記載されています。受入先の特許事務所は公式ページ上「予定」と記載されていました。

背景と解説

そもそもWIPO(世界知的所有権機関)とは何かというと、特許・商標・著作権といった知的財産の国際的なルールづくりを担う国連の専門機関です。本部はスイスのジュネーブにあり、日本の東京にも事務所が置かれています。つまり、日本にいながら国連機関の活動に触れられる数少ない窓口のひとつ、ということです。

今回のプログラムを支えているFIT/日本産業財産グローバルファンドは、日本政府が特許庁(JPO)を通じてWIPOに拠出している任意拠出金による基金です。WIPOの説明によれば、日本政府のこの拠出は1987年から続いており、開発途上国や後発開発途上国の知的財産分野の能力向上を支援することを目的としています。今回のフェローシップの対象国条件は基金の支援対象と整合するように見えますが、WIPOは募集ページでその理由を明示していません。

応募資格を整理すると、次の5つをすべて満たす必要があります。

  • 外国籍を有すること
  • 日本の大学または大学院に在学中であること(専攻は不問)
  • 対象となる開発途上国の出身であること:世界銀行分類のLow income/Lower-middle income、またはUNDPの人間開発指数(HDI)分類のLow/Mediumに該当する国
  • 英語と日本語でコミュニケーションできること
  • 知的財産法・知財関連分野に関心があること

ポイント:専攻が不問である点は見落とされがちです。法学部でなくても、理工系でも経済系でも、知財に関心があれば応募できる設計になっています。知財の仕事は「発明そのものを理解する力」と「制度を運用する力」の両方を必要とするため、多様なバックグラウンドが歓迎されるということです。

一方で、対象国の判定については注意が必要です。公式ページには国名の固定リストが掲載されておらず、世界銀行またはUNDPの分類に照らして確認する方式になっています。基準年の記載もないため、ご自身の出身国が該当するかどうか判断に迷う場合は、WIPO日本事務所に直接問い合わせるのが確実です。

保護者への影響と今できる対応

応募できるご家庭

まず対象になるのは、お子さまが外国籍で、日本の大学・大学院に在籍している留学生というケースです。海外にルーツのあるご家庭や、国際結婚で外国籍を選択しているお子さまが日本の大学に通っている場合などが該当します。応募までのステップはシンプルです。

募集時に案内されていた応募手順は次のとおりです。応募は2026年9月13日に締め切られています。

  • 公式サイトから所定の申請フォーム(PDF)をダウンロードして記入する
  • 日本語または英語の履歴書(CV)を用意する
  • 申請フォームと履歴書をWIPO日本事務所のメールアドレス(japan.office@wipo.int)へ送付する
  • 書類選考を通過すると、追加審査または面接に招かれる場合がある

研修日程が2つ用意されていたので、大学の授業や試験の予定と照らし合わせて選ぶ形式でした。大学の学年暦によって異なるため、所属大学の授業・試験日程を確認してください。

日本国籍のお子さまの場合

正直にお伝えすると、日本国籍のみのお子さまはこのフェローシップには応募できません。「外国籍を有すること」が必須条件だからです。日本と対象国の二重国籍の場合の扱いについては募集要項に明記がないため、WIPO日本事務所への個別確認が必要になります。

でも、がっかりしないでください。WIPOには国籍を問わず参加できるプログラムがきちんと用意されているんです。知財分野に関心のあるお子さまなら、こちらを検討する価値は十分にあります。

  • WIPO Academy の遠隔教育コース DL-101:知的財産の総合入門コース。オンラインで受講でき、一般コースは無料です。標準学習量は約55時間とされ、コースカタログ上は特定の学歴・専攻・職業を問わずすべての人に開かれているため、日本国籍の学生も利用できます。知財に興味を持ち始めた段階の学生には最適な入り口です
  • WIPO Summer School:2週間の集中プログラムで、世界各地において大学、および一部の知財庁との連携により開催されます。現在の一般案内では、参加にあたってDL-101の修了が求められます。開催地・日程・参加費は開催機関ごとに異なるため、WIPOのeLearning Centerで個別に確認する必要があります
  • WIPO Internship Programme:公式ページは「多様な地理的背景の応募者を歓迎する」としており、日本国籍を除外する条件は見当たりません。応募時は最新のInternship Rosterで国籍を含む個別要件の確認を。学部3・4年生や学士取得後2年以内などが対象のCategory Iは期間2から6か月・月額1,645スイスフラン、修士等を取得後2年以内などが対象のCategory IIは期間2から12か月・月額2,170スイスフランの手当が支給されます。公式ページは勤務地を「ジュネーブ(スイス)」と案内し、多くは本部勤務です

ポイント:この3つは階段状につながっています。まずDL-101で基礎を固め、Summer Schoolで国際的な学びの場に出て、その先にインターンシップという実務経験がある――そんな進み方が描けます。大学1・2年生のうちからDL-101を受けておくと、その後の選択肢が一気に広がります。

海外駐在中のご家庭が気をつけたいこと

海外に暮らしていらっしゃるご家庭の場合、お子さまが日本の大学に在籍していなければ今回のフェローシップの対象にはなりません。ただ、DL-101はオンラインなので居住地を問わず受講できます。Internship Programmeは幅広い地域から応募できますが、採用後は主にジュネーブ勤務のため、渡航・滞在条件の確認が必要です。海外の大学に進学されるお子さまでも、こうした国際機関の学びのルートは開かれているということです。

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まとめ

  • 発表内容:WIPO日本事務所が2026年の外国人留学生向け短期フェローシッププログラムの公募を開始。FIT/日本産業財産グローバルファンドの支援により実施されます
  • 締切と日程:応募は2026年9月13日に締め切られました。研修は2026年11月24日から11月30日、または11月30日から12月4日のいずれかで、研修日は5日間です
  • 対象:外国籍かつ日本の大学・大学院に在学し、世界銀行またはUNDPの分類で対象となる開発途上国出身であることなどが条件。専攻は問われません
  • 日本国籍の学生は対象外:ただしWIPO Academy の DL-101(無料・オンライン)やWIPO Summer School は活用でき、Internship Programme にも日本国籍を除く条件は見当たりません(応募時に最新要件の確認を)
  • 確認の姿勢を:受入先の特許事務所は公式ページ上「予定」とされ、対象国も固定リストではありません。公式ページで最新情報を確認してください

知財分野に関心のある方にとって、国際的なキャリアも選択肢の一つです。今回のフェローシップに応募できるご家庭も、そうでないご家庭も、国連機関がこうした学びの機会を日本国内で開いているという事実そのものが、お子さまの視野を広げるきっかけになるのではないでしょうか。

出典・参考リンク

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