都立第一商業高校が2028年度に普通科へ改編 国際金融とIBの2コースを保護者向けに解説

改編後の第一商業高校の2コース(グローバル・ファイナンスコース1学年135人程度、国際バカロレアコース1学年25人程度) IB最新ニュース

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「都立の商業高校に、国際系のコースができるらしい」というニュースを見て、気になった方も多いのではないでしょうか。とくに中学生のお子さまがいるご家庭では、「いつから?」「どんな勉強をするの?」「入試はどう変わるの?」と、知りたいことがたくさんありますよね。

東京都渋谷区にある東京都立第一商業高等学校は、2028年度(令和10年度)から全日制の普通科に改編され、国際金融を学ぶコースと、国際バカロレア(IB)のディプロマ・プログラムを日本語で学ぶコースを置く計画です。産経ニュースは2026年10月8日、この改編を「大変革」として報じました。

この記事では、東京都教育委員会の基本計画と入学者選抜方法の発表をもとに、学びの中身と進路のサポートについて、いまわかっていることと、まだ決まっていないことを分けてお話ししますね。

ニュースの概要

産経ニュースの記事(2026年10月8日)は、令和10年度から普通科に改編し、都立高校では初めてとなる国際金融を学ぶ「グローバル・ファイナンスコース」を新しく設けると報じています。金融業界の実務家や学識者を講師に招くプログラムも構想されていると伝えています。

改編の大もとは、東京都教育委員会が2026年7月9日に策定・公表した「東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画」です。2026年5月28日に計画案が公表され、6月26日までの意見募集には86件の意見が寄せられました。基本計画の主な内容は次のとおりです。

項目 基本計画の内容(2026年7月9日)
課程・学科 全日制課程・普通科
コース グローバル・ファイナンスコース(仮称)1学年135人程度
国際バカロレアコース(仮称)1学年25人程度
学校規模 各学年4学級160人、計12学級480人を想定
改編予定年度 2028年度(令和10年度)。現在のビジネス科は2028年度から募集停止
学校名 設置場所や教育内容などを踏まえ、今後検討して決定

第一商業高校は、学校の沿革によると1918年(大正7年)10月に設立が認可され、1919年(大正8年)4月に第一期生が入学した学校です。2018年度に商業科をビジネス科に改めていて、今回は学科そのものを普通科に変える大きな改編になります。新しい学校をつくる「開校」ではなく、いまの学校を改編する計画だという点は押さえておきたいですね。

改編後の第一商業高校の2コース(グローバル・ファイナンスコース1学年135人程度、国際バカロレアコース1学年25人程度)
図1:改編後の2コースの枠組み(東京都教育委員会の基本計画〈2026年7月9日〉より作成)

背景と解説

基本計画は、生徒や保護者の進路の希望が、就職から大学進学へと変わってきていると説明しています。そこで、商業教育で培ってきた強みを土台にしながら、普通科の柔軟な教育課程で大学での学びにつなげる、という考え方です。2つのコースの特徴を図1にまとめました。

グローバル・ファイナンスコース(仮称)

経済の基礎知識を身に付け、国際金融の仕組みを学ぶコースです。英語・数学・情報・社会を「国際金融の学びのツール」として強化し、大学の教授や企業の実務家など、学校の外の専門家から直接学ぶ機会を設けるとしています。教育課程の案には、3年生の自由選択として「海外進学英語」や「ビジネス科目等」も並んでいます。つまり、商業の知識を生かしつつ、大学で経済や金融を深く学ぶための土台をつくるコースということです。

国際バカロレアコース(仮称)

こちらは、日本語によるIBディプロマ・プログラム(DP)を行う計画です。DPは、高校段階の2年間で学ぶIBのプログラムで、6つの科目と、課題論文(EE)・知の理論(TOK)・創造性・活動・奉仕(CAS)に取り組みます。基本計画の教育課程案では、6科目のうち2科目を英語で授業し、上級レベル(HL、各240時間)を3〜4科目、標準レベル(SL、各150時間)を2〜3科目履修するとされています。3年間のイメージでは、1年生の3学期からDPに入る流れです。

注意しておきたいこと:DPを行うには、学校が国際バカロレア機構(IBO)の認定を受ける必要があります。基本計画には認定の時期は書かれておらず、今回確認した公開資料では、第一商業高校がIBの認定校や候補校になったという情報は確認できませんでした。認定の見通しは、今後の発表を待ちたいところです。

都立高校では、都立国際高等学校がすでにDPの認定を受けています。今回の計画は、商業高校の改編の中にIBのコースを置くという点が特徴です。なお、意見募集では、校名に「第一商業」や「商業」を残してほしいという意見も寄せられていて、都教育委員会は、学校名は今後検討して決めると回答しています。

保護者への影響と今できる対応

まず確認したいのは、どの学年が対象になるかです。年度は4月から始まるので、通常の進級の場合、2028年4月の最初の入学生は、2026年度にいま中学2年生のお子さまの学年です。いま中学3年生のお子さまが2027年4月に入学する場合は、現行のビジネス科の募集になります。図3にスケジュールをまとめました。

入試の仕組み(2026年7月30日発表)

東京都教育委員会は2026年7月30日、2028年度の入学者選抜方法を公表しました。大きな違いは、推薦入試の有無と英語の面接です。

  • グローバル・ファイナンスコース:推薦に基づく選抜(一般推薦)があり、個人面接と小論文を行います。学力検査に基づく選抜は5教科(共通問題)で、調査書と点数化したスピーキングテストの結果を合わせて選考します
  • 国際バカロレアコース:推薦に基づく選抜は実施しません。5教科の学力検査に加えて、個人面接と英語運用能力検査(英語の面接)があり、調査書と点数化したスピーキングテストの結果も合わせて選考します。英語の面接は、英語による授業に必要な力の有無を「適・不適」で判定するために使われます
  • 併願:学力検査では両コースの併願で出願でき、先に国際バカロレアコースで選考され、不合格だった場合はグローバル・ファイナンスコースの選考対象になります
2028年度入試(予定)のグローバル・ファイナンスコースと国際バカロレアコースの選抜方法の違いと併願の流れ
図2:2コースの選抜方法の違いと併願の流れ(東京都教育委員会〈2026年7月30日〉より作成)

詳しい内容は2027年9月に実施要綱・細目として公表され、募集人員は2027年10月に発表される予定です。IBコースを考えるなら、推薦の機会がないことと、英語で話す力が問われることを早めに知っておくと安心ですよね。

進路のサポートはどうなる?

いまのビジネス科では、指定校推薦や総合型選抜に向けた個別指導、小論文・志望理由書の指導、資格取得の補習などを行っていると学校は案内しています。2026年3月の卒業生の進路先一覧では、大学70人、短期大学3人、就職25人、公務員2人などとなっています。ただ、これは現行のビジネス科の取り組みと実績です。新しいコースでの進路指導の具体的な形は、まだ発表されていません。

基本計画では、新しい学校の教育活動の例として、大学連携講座や進路講演会、探究成果の発表会などが挙げられています。また、本格実施に先がけて、いまのビジネス科でもインターンシップや企業講演会などの取り組みを取り入れていくとしています。

改編までのスケジュール(2026年5月の計画案から2028年4月の改編まで)と、いまの中学2年生・3年生の入学時期
図3:改編までのスケジュールと対象の学年(東京都教育委員会の基本計画・入学者選抜方法より作成)

いまの中学2年生のご家庭が確認したいこと
・2027年9月の実施要綱・細目と、10月の募集人員の発表
・新しい学校名と、学校説明会の日程
・IBコースの認定の見通しと、英語で学ぶ2科目の内容
・授業料以外にかかる費用(DPに関わる費用を含む)
・大学進学や海外大学への進学をどう支えるか

いまの中学3年生で現行のビジネス科を考えている場合は、新しいコースが始まったあと、在校生の授業や行事がどうなるのかを、説明会で聞いてみるのもよいと思います。

【PR】お子さまの学びをサポートするサービス

Speak(スピーク)
AIを相手に英語を話して練習できる、スピーキング特化の英会話アプリです。お子さまの英語学習を支える保護者の方が、学校とのやりとりや面談に向けてすき間時間に話す練習をするのに使えます。

保護者の英語練習に、AI英会話アプリ「Speak」の7日間無料体験を見る

U-GAKU(国内・海外留学)
国内留学・海外留学の相談ができる留学サービスです。無料のオンライン個別相談を申し込めます。

国内・海外留学を無料相談で確認する

eFFISAGE(エフィサージュ)
海外子女向けのオンライン家庭教師サービスです。新規の無料体験を申し込めます。

eFFISAGEの無料体験(新規)を公式サイトで見る

当サイトはアフィリエイトプログラム(A8.net・もしもアフィリエイト・バリューコマース・楽天アフィリエイト等)に参加しています。リンク経由でお申し込み・ご購入いただくと当サイトに報酬が支払われる場合がありますが、掲載内容・順位に影響はありません。

まとめ

  • 2028年度に普通科へ改編: 東京都教育委員会が2026年7月9日に基本計画を策定。現在のビジネス科は2028年度から募集停止です
  • 2つのコース: 国際金融を学ぶグローバル・ファイナンスコース(1学年135人程度)と、日本語DPの国際バカロレアコース(1学年25人程度)。名称はどちらも仮称です
  • 入試の違い: IBコースは推薦がなく、英語の面接で「適」と判定されることが前提。両コースの併願もできます
  • 対象の学年: 通常の進級なら、いまの中学2年生が最初の入学生の学年です
  • 今後の発表待ち: 学校名、募集人員(2027年10月予定)、IBの認定の見通し、新コースの進路指導の形はこれからです

出典・参考リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました