英国のISC加盟私立校で学ぶ日本出身の生徒は690人に:最新統計で見る年齢層と準備

英国の私立校で学ぶ日本出身の生徒数の推移(2017年336人から2026年690人) IB最新ニュース

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「イギリスの寄宿学校に通う日本人の子どもが増えているらしい」「最近は小学生のうちから行く子もいると聞くけれど、本当?」。英国のボーディングスクールを選択肢に入れ始めたご家庭なら、こうした話は気になりますよね。

AERA with Kids+(朝日新聞出版)が掲載した、英国の寄宿学校で学ぶ日本人留学生が増えていることを伝えるインタビュー記事について、今回のニュース配信(RSS)にはその写真ページが2026年11月3日付(UTC)で掲載されています。記事ページ上の掲載日の表示は2025年12月24日です。この記事では、記事の要点とあわせて、その後の2026年6月に公表された英国の私立学校団体の最新統計をもとに、「何人くらいが」「どの年齢層で」学んでいるのかを整理していきますね。

ニュースの概要

記事は、英国で留学生のサポートを行う「ピッパズ・ガーディアンズ(Pippa’s Guardians)」代表のベン・ヒューズさんへのインタビューです。ヒューズさんは、コロナ禍以降、英国のボーディングスクール留学生全体の数は減少傾向にある一方で、日本人留学生は2017年から9年連続で増えていると説明しています。

項目 内容
掲載 AERA with Kids+(記事ページの掲載日表示は2025年12月24日。RSSには写真ページが2026年11月3日付〈UTC〉で掲載)
話し手 ベン・ヒューズさん(ピッパズ・ガーディアンズ代表)
記事の数字 2025年1月の調査で、日本からの単身留学生は675人(2017年の約2倍)
記事の傾向 最近は特に小学生のボーディングスクール留学が増えている

ヒューズさんは、小学生の留学が増えている理由として、2022年にハロウ校、2023年にラグビー校という英国の有名校が日本校を開校して英国の教育が日本の保護者に知られるようになったこと、海外大学を目指す生徒が増えたこと、そして「中学受験は避けつつ質の高い教育環境を望む」という日本特有のニーズを挙げています。また、少なくともこの先10年は留学生の数がさらに増えると予想している、とも話しています。いずれも同社代表としての見方として受け止めておきたいところです。

背景と解説

数字の出どころは英国の私立学校団体の年次調査

記事の675人という数字は、英国の私立学校の団体であるISC(Independent Schools Council)が毎年1月に行う調査「ISC Census」の数字と一致します。ISCの報告書では、加盟校に在籍し、保護者が英国外に住む英国籍以外の生徒を出身国・地域別に集計しています。つまり、親元を離れて英国の私立校で学ぶ子どもの数を示す統計、ということです。

2026年1月の調査をまとめた2026年版(2026年6月24日公表)では、日本出身の生徒は690人で、2025年版の675人から15人増えました。各年の報告書に載った数字を並べると、2017年336人、2023年477人、2024年659人、2025年675人、2026年690人です。図1にまとめました。

英国の私立校で学ぶ日本出身の生徒数の推移(2017年336人から2026年690人)
図1:ISC加盟校に在籍し、保護者が英国外に住む日本出身の生徒数。Independent Schools Council「ISC Census」各年版より作成

読み方の注意:この人数はISC加盟校に限った集計で、寮で暮らす生徒だけを数えたものではありません。また、回答する学校は年ごとに少しずつ違います。記事の「9年連続で増加」は同社がISCの年次報告をもとに作成した推移による説明で、本記事では2018〜2022年の各年の数字までは確認できていません。

留学生全体は減少、日本は増加

2026年版で、保護者が英国外に住む英国籍以外の生徒の全体は22,941人と、2025年の25,526人から約10%減りました。その中で日本は増えているので、記事の「全体は減っているのに日本人は増えている」という説明と同じ傾向が、最新の調査でも続いていることになります。

国・地域別に見ると、2026年は中国本土5,576人、香港3,620人、ドイツ1,959人、スペイン1,008人に次いで日本の690人が続き、ロシアの603人を上回りました(複数国をまとめた区分は除いて比べています)。人数としてはまだ中国本土の8分の1ほどですが、存在感は少しずつ増しているといえそうです。

2026年の国・地域別人数と日本出身690人の学校区分別内訳
図2:2026年1月調査の国・地域別人数と、日本出身の生徒の学校区分別の内訳。ISC Census and Annual Report 2026より作成

「小学生も増えている」はどう読む?

年齢層について、ISCの2026年版では日本出身の690人のうち106人が「ジュニア校」の区分に在籍しています。2025年版は99人でした。ジュニア校は低年齢の子ども向けの学校の区分です。図2の右側にまとめたように、日本出身の生徒の約15%がこの区分に在籍していることになります。

ポイント:ジュニア校の106人は「学校の区分ごとの人数」で、日本の小学生の人数とぴったり一致するわけではありません。英国は9月始まり、日本は4月始まりなので、同じ年齢でも学年の数え方がずれる点にも気をつけたいですね。

費用の目安とVAT

英国では2025年1月1日から、私立学校の授業料と寮費に標準税率20%の付加価値税(VAT)がかかるようになりました(GOV.UK)。ISCの2026年版によると、寄宿生の平均費用は1学期あたり14,980ポンド、ジュニア段階で10,583ポンドです(いずれもVAT別)。AERAの記事では、学校と寮の費用の合計は小学校で年間700万円から900万円とされています。為替や学校ごとの差が大きいので、あくまで目安として受け止めておきましょう。

保護者への影響と今できる対応

日本人の留学生が増えているということは、情報や体験談を得やすくなっている一方で、人気校では日本人の同級生がいる環境になりやすいということでもあります。記事でヒューズさんは、留学生の家庭に人気のある学校には5人から20人の日本人生徒がいると思う、と話しています。「英語漬けの環境」を重視するなら、学校ごとの留学生の割合も聞いてみたいところではないでしょうか。

  • 入学の年齢を決める:小学生のうちか、中学生・高校生の時期かで、英語力の準備や親子の離れ方が変わります。英国の私立校の受け入れ学年は各校で違うので、志望校に直接確認しましょう
  • 英語力の目安を確認する:記事では、小学生がスムーズに寮生活を始めるにはCEFRでB1以上が目安とされています。記事はこれを「英検準2級相当」と書いていますが、英検協会の対応表ではB1は2級の範囲にあたります。志望校の求める基準は学校ごとに確認を
  • ビザの条件を調べる:英国の子ども向け留学ビザ(Child Student visa)は4歳から17歳が対象で、ビザのスポンサーとして認められた私立学校で学ぶことなどが条件です(GOV.UK)
  • 費用は税込みで比べる:2025年1月以降はVATがかかるため、学費表が税込みか税別かを必ず確かめましょう
  • 帰国後の進路も考える:日本の中学・高校に戻る場合の編入や、海外大学を目指す場合の道筋を、出発前から家族で話し合っておくと安心です

注意:「増えている」というニュースは、わが子に合うかどうかとは別の話です。お子さんの性格や、親元を離れて暮らすことへの気持ちを一番に考えて、無理のない時期を選んでくださいね。

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まとめ

  • 最新は690人: ISCの2026年版では、加盟校に在籍し保護者が英国外に住む日本出身の生徒は690人(2025年は675人)です
  • 全体は減少、日本は増加: 英国籍以外の同じ区分の生徒全体は25,526人から22,941人に減りました
  • 国・地域別では: 中国本土・香港・ドイツ・スペインに次ぎ、ロシアを上回りました
  • 低年齢の層: 日本出身のうち106人がジュニア校の区分に在籍(2025年は99人)。ただし日本の小学生の数とは一致しません
  • 費用と準備: 2025年1月から授業料と寮費に20%のVAT。入学年齢・英語力・ビザ・帰国後の進路を早めに整理しましょう

出典・参考リンク

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