留学生向け予備校が難関大合格を後押し 東大の留学生選考と日本の受験の違い

日本で学ぶ外国人留学生の総数と中国出身者数 IB最新ニュース

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「中国から来た留学生が、予備校に通って東京大学に合格している」というニュースを目にして、「日本の子どもの受験にも関係があるの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。大学受験を控えたお子さんがいるご家庭なら、なおさらですよね。

英字経済メディアのNikkei Asiaは2026年11月7日、日本の難関大学を目指す中国人学生を、留学生向けの予備校が支えているという記事を配信しました。日本経済新聞も10月に、留学生予備校の「行知学園」を取り上げています。

この記事では、報道の中身を整理したうえで、留学生の入試が日本の高校生の受験とどう違うのか、ご家庭として知っておきたいポイントをお話ししますね。

ニュースの概要

Nikkei Asiaの記事「Prep schools help Chinese students get into Japan’s top universities」は、2026年11月7日に配信されました。本記事の執筆時点では有料記事の本文を確認できていないため、内容は同じテーマを扱った日本経済新聞の記事と、取り上げられた予備校の公式情報をもとに整理します。

日本経済新聞の記事「留学生予備校、難関大受験に強み 行知学園は中国人の東大合格50人超」は、行知学園の告知によると2026年10月14日の朝刊に掲載されました。日本の難関大学を目指す中国人留学生が増えるなかで、留学生向けの予備校が受験を支えていること、行知学園が受験から就職まで支援していることが紹介されています。また、行知学園の告知では、今後はベトナムなど東南アジアへの事業展開も視野に入れているとしています。

項目 内容
報道 Nikkei Asia(2026年11月7日)、日本経済新聞(2026年10月14日朝刊、行知学園の告知による)
取り上げられた予備校 行知学園(英語名 Coach Academy)。代表者は楊舸氏
教室 東京の新大久保校・高田馬場校など(行知学園の公式サイトより)
2026年度の東大合格者 55名(行知学園公式の合格実績。「学部・大学院 共通」の区分)

行知学園の公式サイトでは、2026年度の東京大学の合格者を55名と掲載しています。ただし、この数字は学部と大学院をあわせた区分で、学部だけの人数ではありません。また日本経済新聞は、学部に限ると、中国人留学生の東大合格者のうち約7割を行知学園の生徒が占めると報じています。この割合の計算の根拠は公表資料では確認できませんでした。

ポイント:合格者数は予備校が公表している実績です。大学が公表した数字ではないので、「予備校の発表による数字」として受け止めておくと安心です。

背景と解説

日本で学ぶ留学生は40万人台に

日本学生支援機構(JASSO)が2026年5月29日に公表した調査によると、2025年5月1日現在の外国人留学生は408,069人で、前年度より71,361人増えて過去最多になりました。このうち中国出身者は131,097人で、総数の約3割にあたります(割合は総数と中国出身者数から本記事で計算)。図1にまとめました。

日本で学ぶ外国人留学生の総数と中国出身者数
図1:日本で学ぶ外国人留学生の数(2025年5月1日現在。JASSO「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査」より作成)

なお、この総数には大学や大学院だけでなく、日本語学校(日本語教育機関)や専門学校などで学ぶ人も含まれます。「40万人の留学生が大学に入っている」という意味ではないので、注意してくださいね。

国の方針としては、教育未来創造会議が2023年4月27日の第二次提言で、2033年までに外国人留学生の受け入れ40万人、日本人の海外留学50万人という目標を掲げています。提言の40万人は大学・専門学校・日本語学校などと高校を合わせた内訳で示されていて、JASSOの調査とは数え方が同じではありません。

留学生は「別の入試」を受けている

ここが保護者の方にいちばん知っていただきたいところなんです。東京大学をはじめ、外国の学校を卒業した私費留学生を、一般の入試とは別の枠で選ぶ大学があります。

東京大学の場合、日本の高校生などが受けるのは「一般選抜」や「学校推薦型選抜」です。これとは別に「外国学校卒業学生特別選考」があり、その第1種が私費留学生向けの選考です。2027年度入試(2027年4月入学)の募集要項では、第1種は主に日本語で行われ、出願前に日本留学試験(EJU)と、TOEFL iBTまたはIELTS Academicを受けておく必要があります。そのうえで書類審査、小論文、面接などを経て選考されます。流れを図2にまとめました。

東京大学の私費留学生向け選考(第1種)の流れ
図2:東京大学の私費留学生向け選考(第1種)の流れ(東京大学の2027年度募集要項、JASSOの2026年度EJU実施要項より作成)

EJUは、日本の大学で学ぶための日本語力と基礎学力を測る試験で、JASSOが文部科学省・外務省などの協力を得て実施しています。2026年度は第1回が6月21日、第2回が11月8日です。科目は日本語・理科・総合科目・数学で、受験生は志望大学が指定する科目を選んで受けます。つまり、留学生にとってのEJUは、日本の受験生にとっての大学入学共通テストに近い役割を持つ試験といえます。

出題の形式も選考の手順も違うため、留学生向けの予備校は、EJUの科目対策や日本語の小論文・面接の指導など、この別ルートに合わせた準備を提供していると考えられます。

保護者への影響と今できる対応

「留学生が増えると、うちの子の枠が減るのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。ただ、少なくとも東京大学では、私費留学生の第1種は一般選抜とは別の選考として募集要項が定められています。今回の報道だけで、日本の高校生の合格枠が変わると読み取ることはできません。

注意:留学生向けの選考は、出願資格(外国の学校を卒業していることなど)が決まっています。日本の高校に通うお子さんが、この枠で受けられるわけではありません。各大学の入試区分と出願資格は、必ず該当年度の募集要項で確認してください。

一方で、このニュースから見えてくることもあります。日本の大学のキャンパスは、これからますます多様になっていくということです。いろいろな国から来た学生と一緒に学ぶ環境は、お子さんにとって大きな刺激になるはずです。

難関大を目指すご家庭が、今のうちに整理しておきたいことをまとめました。

  • 入試区分を知る:一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜など、志望大学にどんな区分があるかを調べる
  • 出願資格を確認する:帰国生や海外の学校で学んだ経験があるお子さんは、帰国生向けなど別の区分の対象になるかを募集要項で確かめる
  • 英語の外部試験を把握する:TOEFLやIELTSなど、志望大学が求める試験と有効期限を確認する
  • 年度を確かめる:入試の条件は年度ごとに変わるため、古い情報や口コミだけで判断しない
  • 予備校選びの数字を読み解く:合格実績の数字が学部か大学院か、どの年度かなど、集計の区分を確認する

ポイント:予備校の合格実績は、どこまでを含めた数字なのかで印象が大きく変わります。今回の55名も「学部・大学院 共通」の区分でした。塾や予備校を比べるときにも、同じ視点を持っておくと役立ちますよ。

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まとめ

  • 報道の内容: Nikkei Asia(2026年11月7日)と日本経済新聞が、中国人留学生の難関大受験を支える留学生向け予備校を取り上げました
  • 合格実績: 行知学園は2026年度の東大合格者を55名と公表しています。学部・大学院をあわせた区分の数字です
  • 留学生の数: 2025年5月1日現在の外国人留学生は408,069人で、中国出身者は131,097人(JASSO)
  • 入試の仕組み: 東大の私費留学生向け選考(第1種)は一般選抜とは別の枠で、EJUと英語試験を使います
  • 家庭でできること: 志望大学の入試区分と出願資格を、該当年度の募集要項で確認しておきましょう

出典・参考リンク

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