東京都立国際高等学校 – 日本初公立IB認定校の完全ガイド【2025年最新】入試・学費・進学実績

基本情報・アクセス

学校概要

正式名称	東京都立国際高等学校 / Tokyo Metropolitan Kokusai High School
所在地	〒153-0041 東京都目黒区駒場2-19-59
電話番号	03-3468-6811
創立年	1989年
学校種別	都立高等学校（公立）
在籍者数	約720名（全学年合計）
海外経験者比率	約30%（40カ国以上出身）

IB認定情報

認定プログラム: ディプロマプログラム（DP）
認定年月日: 2015年5月3日（日本初の公立IB認定校）
授業言語: 英語
対象学年: 10-12年生（高校1-3年生）
年間募集定員: 40名（IBコース）

アクセス情報

最寄り駅: 京王井の頭線「駒場東大前駅」徒歩3分
その他アクセス: JR山手線「渋谷駅」徒歩15分
周辺環境: 東京大学駒場キャンパス隣接、閑静な住宅街

駒場東大前駅から徒歩3分という抜群の立地にあり、学習環境として非常に恵まれた場所に位置しています。

国際バカロレアプログラム詳細

IBディプロマプログラム（DP）の特徴

東京都立国際高等学校のIBディプロマプログラムは、全授業を英語で実施する本格的な国際教育プログラムです。生徒は高校1年生からIB準備プログラムを開始し、2-3年生で本格的なDPに取り組みます。

プログラムの主要特徴

完全英語授業: IBの全科目を英語で実施（日本の公立高校では唯一）
二重資格取得: 日本の高校卒業資格とIBディプロマの両方を取得可能
少人数制: 1クラス約20名の密度の濃い教育
国際的環境: 40カ国以上の多様な文化背景を持つ生徒が在籍

学習環境

施設・設備

充実したICT環境（全教室にプロジェクター設置）
蔵書約2万冊の図書館
理科実験室4室（物理・化学・生物・地学）
音楽室、美術室、体育館、プール
IBラーニングセンター

国際性

帰国子女と一般生が共に学ぶ環境
多様な文化的背景を持つ生徒の在籍
ネイティブスピーカー教員による指導

言語教育

IB授業は全て英語で実施
第二言語として日本語、フランス語、スペイン語を選択可能
英語力向上のための特別プログラム

教育方針・理念

「国際社会に貢献できるグローバル・リーダーの育成」を教育目標に掲げ、IBの理念である「国際的な視野を持つ人材の育成」と合致した教育を実施しています。批判的思考力、コミュニケーション能力、そして多文化理解を重視した教育により、将来国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。

入試情報・倍率・学費【2025年最新】

入試倍率の推移

年度	倍率	傾向
2025年	1.85倍	前年比-0.57ポイント低下
2024年	2.42倍	前年比-0.43ポイント低下
2023年	2.85倍	高倍率維持

傾向分析: 2024年の私立高校授業料無償化政策により、ICU高校やアメリカンスクールなどへの受験生流出が影響し、倍率は低下傾向にあります。

入試概要

募集要項

募集定員: 40名（IBコース）
出願期間: 1月中旬〜下旬
入試日程: 2月中旬
発表日: 3月初旬

選考方法

学力検査: 英語・数学・国語・理科・社会（各100点満点）
個人面接: 日本語・英語での面接（各10分程度）
調査書: 中学校3年間の成績

入学要件

都内在住または都内中学校卒業見込みの者
英検2級程度以上の英語力（推奨）
IBプログラムへの強い意欲と適性
多文化環境での学習に対する意欲

学費・諸費用

基本授業料

授業料: 実質無償（都立高校のため）

年間授業料: 118,800円
就学支援金制度により実質無償
世帯年収910万円以下は完全無償
2024年4月から所得制限撤廃

その他必要費用

項目	金額（年額）	備考
教材費	約15万円	IB教材含む
修学旅行費	約10万円	海外研修
その他学校費	約5万円	部活動費等
IB関連費用	約5万円	試験料等
年間総額	約35万円	授業料除く

カリキュラム・科目選択

ディプロマプログラム（DP）の詳細

IBDPでは、6つの科目群から各1科目を選択し、バランスの取れた学習を行います。

6つの科目群

科目群	選択可能科目	レベル
グループ1: 言語と文学	English A: Language and Literature Japanese A: Language and Literature	HL/SL
グループ2: 言語習得	Japanese B, French B, Spanish B	HL/SL
グループ3: 個人と社会	History, Psychology, Economics	HL/SL
グループ4: 科学	Biology, Chemistry, Physics	HL/SL
グループ5: 数学	Mathematics: Analysis and Approaches Mathematics: Applications and Interpretation	HL/SL
グループ6: 芸術	Visual Arts または追加科学・社会科目	HL/SL

コア要件

Theory of Knowledge (TOK)

知識の本質について探究する哲学的科目。週2時間、2年間履修し、エッセイとプレゼンテーションで評価されます。

Extended Essay (EE)

自主研究論文（4,000語）。生徒が選択したテーマについて深く研究し、大学レベルの学術論文を作成します。

Creativity, Activity, Service (CAS)

創造性、身体活動、奉仕活動を通じた全人教育。150時間の活動が必要です。

進学実績・IBスコア【2024年最新データ】

国内大学進学実績（2024年度）

最難関国立大学

東京大学: 2名（現役1名）
京都大学: 1名
一橋大学: 1名
東京工業大学: 2名
医学部医学科: 3名

関東圏主要国立大学

筑波大学、お茶の水女子大学、横浜国立大学等: 12名

私立大学実績

大学群	合格者数	主要大学
早慶上理	71名	早稲田、慶應義塾、上智、東京理科
GMARCH	190名	学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政
国際系大学	50名以上	国際基督教大学、立命館アジア太平洋大学等

海外大学進学実績

海外大学進学率: 約15%（卒業生の100名以上が海外大学に進学）

主要進学先大学

アメリカ

ハーバード大学、イェール大学、スタンフォード大学
カリフォルニア大学バークレー校、UCLA
ニューヨーク大学、ボストン大学

イギリス

オックスフォード大学、ケンブリッジ大学
ロンドン大学、エディンバラ大学

その他の国・地域

カナダ: トロント大学、ブリティッシュコロンビア大学
オーストラリア: メルボルン大学、オーストラリア国立大学
アジア: シンガポール国立大学、香港大学

IBスコア実績

指標	本校実績	世界平均
平均IBスコア	35-38点	30.24点
最高スコア	45点（満点）	–
ディプロマ取得率	95%以上	約80%
35点以上取得率	約60%	約20%

※IBスコアは45点満点。24点以上でディプロマ取得、35点以上で世界トップ大学への道が開かれます。

学校生活・行事・部活動

年間主要行事

時期	行事名	内容
4月	入学式・新入生オリエンテーション	IBプログラム説明会含む
6月	体育祭・IBオープンキャンパス	プログラム体験・説明会
9月	国際祭（文化祭）	多文化交流の象徴的行事
11月	マラソン大会・海外大学説明会	進路支援イベント
2月	卒業式・IBディプロマ授与式	IBディプロマ取得者への授与

部活動・課外活動

文化系部活動

模擬国連同好会: 世界大会出場の実績
ディベート部: 英語・日本語両方での活動
国際交流部: 姉妹校との交流企画
軽音楽部、美術部、演劇部

体育系部活動

サッカー部、バスケットボール部、テニス部
水泳部、陸上競技部、バドミントン部
卓球部、バレーボール部

CAS活動例

Creativity: 文化祭での多言語劇、国際的な芸術プロジェクト
Activity: スポーツ部活動、マラソン大会参加
Service: 地域ボランティア、途上国支援活動

国際交流プログラム

姉妹校・提携校

アメリカ: ワシントン州の高校との交換留学
カナダ: ブリティッシュコロンビア州での研修プログラム
オーストラリア: 現地高校での短期留学

年間交流実績

海外留学参加者: 年間10-15名
海外からの訪問団受入: 年間5-8回
模擬国連世界大会参加: 複数名

サポート体制

学習支援体制

IB専門指導

IBアドバイザー: 各生徒に専任のアドバイザーが配置
科目別指導: ネイティブスピーカー教員による専門指導
TOK指導: 哲学的思考力育成のための特別プログラム
EE支援: 研究テーマ選定から論文完成まで手厚いサポート

英語力向上プログラム

入学前準備講座（3月実施）
放課後英語補習（週3回）
ネイティブスピーカーとの個別相談
IELTS・TOEFL対策講座

進路指導体制

海外大学進学支援

専門カウンセラー: 海外大学進学専門のカウンセラーが常駐
出願支援: エッセイ作成から面接対策まで完全サポート
奨学金情報: 海外大学奨学金の詳細情報提供
VISA支援: 学生ビザ取得のサポート

国内大学進学支援

AO・推薦入試対策
IBスコアを活用した国内大学受験指導
面接・小論文指導
進路説明会（年4回実施）

生活支援

多文化環境サポート

日本語指導（外国籍生徒向け）
文化適応プログラム
保護者向け説明会（多言語対応）
カウンセリング体制（日英対応）

保護者連携

三者面談（年3回）
保護者会（月1回）
IBプログラム説明会（保護者向け）
進路説明会（海外・国内大学別）

よくある質問（FAQ）

入学・選考について

Q: 帰国子女でなくても入学できますか？

A: はい、可能です。在校生の約70%は国内で中学校生活を送った一般生徒です。入学後の英語力向上プログラムも充実しており、意欲があれば確実に英語力を伸ばすことができます。

Q: どの程度の英語力が必要ですか？

A: 英検2級程度以上が望ましいですが、英検準2級レベルでも合格の可能性はあります。重要なのは英語学習への意欲と、国際的な環境での学習に対する強い意志です。

Q: 入試倍率が下がっている理由は？

A: 2024年の私立高校授業料無償化により、ICU高校やアメリカンスクールなどの選択肢が増えたためです。ただし、依然として高い人気を誇る難関校です。

IBプログラムについて

Q: IBディプロマを取得しないと卒業できませんか？

A: 日本の高校卒業資格は取得できますが、IBディプロマの取得を強く推奨しています。本校の95%以上の生徒がIBディプロマを取得しています。

Q: 科目選択はいつ決めますか？

A: 2年生進級時に最終決定します。1年生の間に各科目の体験授業や個別相談を通じて、十分に検討する時間があります。

Q: TOKやEEは難しくないですか？

A: 確かに高度な内容ですが、専門教員による手厚い指導があります。段階的に指導するため、多くの生徒が優秀な成果を上げています。

学校生活について

Q: 部活動はどの程度参加できますか？

A: IBプログラムは確かに学習量が多いですが、約80%の生徒が部活動に参加しています。時間管理能力を身につけることで、両立は十分可能です。

Q: 海外大学への進学サポートはありますか？

A: 海外大学進学専門のカウンセラーが常駐し、出願から入学まで手厚くサポートします。エッセイ指導、面接対策、奨学金情報提供など、包括的な支援を行っています。

進路・将来について

Q: 理系志望でもIBは有効ですか？

A: 非常に有効です。IBの理系科目は実験・探究重視で、国内外の理系大学で高く評価されています。本校からも多くの理系大学合格者を輩出しています。

Q: IBスコアが低い場合の進路は？

A: IBスコアが24点未満でディプロマを取得できなくても、日本の高校卒業資格で国内大学受験は可能です。また、IBの学習過程で身につけた能力は、どの進路でも活かされます。