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「習い事を続けたいけれど、勉強との両立は大丈夫かしら」「受験が近づいたら部活や楽器はやめさせるべき?」――海外の大学も視野に入れているご家庭ほど、こうした悩みは尽きないですよね。
2026年8月30日、AERA with Kids+に、バイオリニストの廣津留すみれさんへのインタビュー記事が掲載されました。塾に通わず、大分の公立高校から米ハーバード大学に現役合格した廣津留さんが、学業とバイオリンを両立させた「タイムマネジメント術」と、それを見守った親の関わり方を語っています。
この記事では、インタビューの要点を整理したうえで、海外トップ大学が課外活動をどう見ているのか、国際バカロレア(IB)の学びとどうつながるのかを、保護者の目線で解説します。
ニュースの概要
記事はAERA with Kids+(朝日新聞出版)のウェブ版に掲載されたインタビューで、取材・文はライターの矢内裕子さんです。Yahoo!ニュースにも配信されました。廣津留さんの著書『音楽脳×勉強脳の使い方 バイオリニスト・廣津留すみれの「アタマ」の中』(朝日新聞出版、2026年6月19日発売)に関連した内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 媒体・公開日 | AERA with Kids+(2026年8月30日) |
| 話し手 | 廣津留すみれさん(バイオリニスト、国際教養大学特任准教授) |
| 経歴 | 大分市出身。2016年にハーバード大学を卒業し、2018年にジュリアード音楽院の修士課程(バイオリン演奏)を修了 |
| テーマ | 学業と楽器を両立する時間の使い方、子どもの自主性を育てる親の関わり方 |
インタビューで語られた「両立の工夫」
廣津留さんは5歳から高校生まで、バイオリンとピアノの両方に同じくらい力を入れていたそうです。友達との時間も大切にしつつ、放課後のドッジボールは30分だけ参加して練習に帰る、という毎日だったと振り返っています。塾には一度も通わず、学校の授業に集中していたといいます。
具体的な工夫として紹介されているのは、次のようなものです。テストの前は試験範囲を残りの日数で割り、1日に進める教科書のページ数を決める。小学生の頃から毎日のToDoリストを作り、終わったものを消していく。勉強道具は使い終わったらすぐ片付け、視界から不要な物をなくして集中する。そして隙間時間に「ここでバイオリン」「ここでこの課題」と予定を割り当てる。こうした工夫を図1にまとめました。

印象的なのは、親から「勉強しなさい」と言われたことはない、という点です。どうすれば宿題がうまく進むかを自分で考えていたことが土台になった、と語っています。
背景と解説
ハーバードでは「二刀流」が当たり前
インタビューで廣津留さんは、ハーバードでは勉強以外にもスポーツや芸術に真剣に打ち込む学生が多く、「二刀流」はむしろ当たり前だったと話しています。入学して驚いたこととして、6割以上の学生が何らかの楽器を演奏できたことを挙げています(本人の実感として語られたもので、大学の公式統計ではありません)。
在学中は200年以上の歴史を持つ学生オーケストラ「ハーバード・ラドクリフ管弦楽団」に所属していたそうです。リハーサル直前まで数学の教科書を読み、始まった瞬間に楽器に持ち替える学生や、朝練を終えてから9時の授業に出るボート部のルームメイトの姿も紹介されています。「ここからは課外活動」「ここからは勉強」と切り替えるのが上手な人が多かった、というのが廣津留さんの印象です。
大学側は課外活動をどう見ているのか
ハーバード大学の公式の出願ガイドは、課外活動について「数より質」を重視すると説明しています。学校のクラブ活動だけでなく、家族の世話や家計のための仕事なども書いてよく、機会が限られていたこと自体は不利にならないとしています。つまり、肩書きをたくさん並べることより、何にどれだけ本気で取り組んだかが問われるということです。
米国の多くの大学で使われる共通出願書類(Common Application)の活動欄は最大10件で、1件ごとに役職・団体名、活動の説明、参加した学年、週あたりの時間と年間の週数などを書きます(図2)。

ポイント:ハーバードは標準テストについて、原則としてSATまたはACTの提出を求めています。受験が難しい例外的な事情がある場合は、IBの成績(予想スコアを含む)などで代えられる場合があると案内しています。課外活動だけで合否が決まるわけではなく、学業の力と両方を見られる点は押さえておきたいですね。
IBのCASともつながる考え方
IBのディプロマプログラム(DP)には、CAS(創造性・活動・奉仕)という必修の要素があります。芸術などの創造的な経験、体を動かす活動、地域への奉仕に、少なくとも18か月にわたってバランスよく取り組み、その経験を振り返るものです。つまり、DPを履修するお子さまは、学業と課外活動を並行させる経験を制度として積むことになります。
廣津留さんがIBで学んだわけではありませんが、「勉強も課外活動も言い訳にしない」という姿勢は、CASで求められる継続と振り返りの考え方と重なる部分があるのではないでしょうか。
保護者への影響と今できる対応
日本では「受験のために部活や習い事をやめる」という選択もよくあります。インタビューの聞き手もこの点に触れていますが、海外大学を目指す場合、長く続けてきた活動は出願書類で自分を伝える大事な材料になります。やめるかどうかは、時間の使い方を工夫したうえで判断しても遅くないかもしれません。
親の関わり方で意識したいこと
廣津留さんは、母親が「いいんじゃない、やってみれば」と軽く背中を押してくれたことに助けられたと話しています。一方で、親が張り切って先回りの準備をすると、子どもは重荷に感じるかもしれない、とも語っています。できたことを「当たり前」と流さずにその1回をきちんと褒めること、英語をゲーム感覚で覚えたりバイオリンの練習をポイントカード制にしたりと、楽しく続く仕掛けを作ることも挙げられていました。
注意:インタビューで紹介されているのは、廣津留さんご自身の経験です。同じ方法がどの子にも合うとは限りません。お子さまの性格や学校の課題量に合わせて、取り入れやすいところから試すのがおすすめです。
今日からできるチェックリスト
- お子さまと一緒に、1週間の予定を書き出して「隙間時間」を見つける
- テスト前は、範囲を日数で割って1日の目標を決める練習をしてみる
- ToDoリストは本人に作らせ、親は口を出しすぎない
- 海外大学を考えるなら、続けている活動の時間数や役割、成果を中学生のうちから記録しておく
- お子さまがDPを履修している場合は、CASの計画を自分で立てられているか、ときどき話を聞く
活動の記録は、いざ出願書類を書くときに「週に何時間、何年間続けたか」を正確に書く助けになります。ここは意外と見落としやすいところなんです。
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まとめ
- 両立の土台は時間の使い方: 試験範囲を日数で割る、毎日のToDoリスト、隙間時間の割り当てなど、廣津留さんは小学生の頃から自分で工夫していました。
- 親は背中を押し、先回りしすぎない: 「やってみれば」の一言と、できた1回を褒める姿勢が自主性を育てたと語られています。
- 海外トップ大は活動の「質」を見る: ハーバードは数より中身を重視し、出願書類の活動欄は最大10件です。学業の力も同時に問われます。
- IBのCASとも重なる: 学業と課外活動を並行させ、振り返る経験は、DPの必修要素であるCASの学びそのものにもつながります。
出典・参考リンク
- AERA with Kids+: 学業とバイオリンの“二刀流”でハーバード大へ 廣津留すみれに聞く、両立させる「タイムマネジメント術」とは(2026年8月30日)
- 廣津留すみれ公式サイト: プロフィール(2026年10月1日確認)
- 国際教養大学: 研究者詳細 廣津留すみれ(2026年10月1日確認)
- 朝日新聞出版: 音楽脳×勉強脳の使い方(2026年6月19日発売)
- Harvard College: Application Tips(2026年10月1日確認)
- Harvard College: Which standardized tests does Harvard require?(2026年10月1日確認)
- 国際バカロレア機構(IBO): Creativity, activity, service(2026年10月1日確認)
- 国際バカロレア機構(IBO): 「創造性・活動・奉仕」(CAS)指導の手引き 日本語版(2026年10月1日確認)


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