豊田理研の海外大学院進学支援、2026年度は13名採択:年最大1,000万円・IBのDPスコア36以上も応募資格に

豊田理研の海外大学院進学コースと準備コースの支援内容と、2026年度の応募者数・採択者数を比べた図 IB最新ニュース

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

「子どもがいずれ海外の大学院で研究したいと言い出したら、学費や生活費はどうすればいいんだろう」――理系に興味のあるお子さんを育てていると、そんな先の心配がふと頭をよぎることはありませんか。アメリカやヨーロッパの大学院は授業料も生活費も高く、家計だけで支えるのは簡単ではありませんよね。

そんななか、公益財団法人豊田理化学研究所(豊田理研)が2026年10月30日、海外大学院で博士号の取得を目指す学生を支援する制度の2026年度の採択者を発表しました。返済不要で年間最大1,000万円という手厚い支援で、応募資格の一つに「国際バカロレア(IB)のディプロマ・プログラム(DP)でスコア36以上」が含まれているのが、IB家庭にとって見逃せないポイントなんです。

この記事では、財団の発表と公式の募集ページをもとに、制度の中身と今回の採択結果、そして今のうちからご家庭で意識しておきたいことを整理します。

ニュースの概要

豊田理研は2026年10月30日、PR TIMESでプレスリリースを配信し、2026年度の「海外大学院進学支援制度」で、海外大学院進学コースの奨学生11名、海外大学院進学準備コースの奨学生2名、計13名を採択したと発表しました。

項目 内容
発表主体・発表日 公益財団法人豊田理化学研究所(理事長:豊田章男)、2026年10月30日
制度名 海外大学院進学支援制度(2019年度開始)。採択者は OverSeas PreDoctoral Fellow(OSPDF)と呼ばれる
2026年度の募集期間 2026年2月2日〜5月6日(インターネットで公募)
応募者数と採択者数 進学コース:応募29名→採択11名/準備コース:応募4名→採択2名
選考方法 若手人材育成選考委員会による書類選考と面接選考(準備コースは書類選考のみ)
次回の募集 2027年度の公募は2027年2月頃に開始予定

応募者数と採択者数から計算すると、進学コースはおよそ2.6倍、準備コースは2倍の競争だったことになります(倍率そのものは発表に書かれておらず、人数からの計算値です)。

財団が公開している採択者一覧によると、進学コースの11名は東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、一橋大学、お茶の水女子大学、東京科学大学、山口大学に在籍する学部生・大学院生です。留学先がすでに決まっているのは3名で、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、ライス大学、パリ工科大学エコール・ポリテクニークへ2026年に進学。残る8名は「選定中(2027年予定)」と記載されています。つまり、合格前の段階で採択され、これから出願先を決める学生も多いということです。

豊田理研の海外大学院進学コースと準備コースの支援内容と、2026年度の応募者数・採択者数を比べた図
図1:2つのコースの支援内容と2026年度の応募・採択人数(豊田理化学研究所のPR TIMES配信・募集ページより作成)

背景と解説

2つのコースで何が支援されるのか

制度には2つのコースがあり、支援内容を図1にまとめました。中心となる「海外大学院進学コース」は、国内の大学・大学院から海外の大学院へ進み、博士号(Ph.D.)を目指す人が対象です。2026年度の募集案内では、支援は入学後最長2年間で、合計で原則として年1,000万円以内。入学金・授業料は実費で、さらに支度金50万円、渡航費や入学前プログラム費用・保険料など、住居費・生活費・教材費の補助として月最大3,000米ドルが含まれます。対象となる国や大学は「海外であれば問わない」とされています。

もう一つの「海外大学院進学準備コース」は、将来の進学に向けて先に下調べや準備をしたい人向けです。2026年度の募集案内では支給開始から1年間、原則年100万円以内で、現地大学の事前調査(短期留学の授業料・滞在費・渡航費など)や、語学教室・エッセイ作成指導といった大学院入学対策の費用を実費で支援します。いずれのコースも返済は不要です。

ポイント:2026年度の年1,000万円は「上限」です。授業料などは実費で支払われる仕組みなので、全員が毎年1,000万円を受け取るわけではありません。また進学コースの支援期間は入学後最長2年間で、博士課程の全期間をカバーする制度ではない点も押さえておきたいところです。

応募資格に「IBのDPスコア36以上」が入っている意味

応募の共通条件は、応募時点で国内の大学・大学院に在籍している日本人学生であることです。海外の大学・大学院にすでに在籍している人、博士号を持っている人、大学や企業などに雇用されている人は対象外とされています。そのうえで、次の4つの要件のうち1つ以上を満たす必要があります(図2)。

  • 国際科学オリンピック:数学・化学・生物学・物理・情報・地学・地理などの国内大会で一次選考(予選)を通過
  • 国際バカロレア:IB認定校のDPを修了し、スコア36以上
  • 選抜型の海外経験:大学・大学院在学中に、大学や財団などに選抜されて2カ月以上の海外留学や海外インターンを経験(単なる語学留学は除く)
  • Good Life on Earth:One Earth Guardians育成機構とトヨタ・モビリティ基金が共同で行うプログラムのプレイヤー(過去の在籍者を含む)

DPのスコアは45点満点です。36点以上という基準は決して低くありませんが、高校時代のIBでの学びが、大学卒業前後の大きなチャンスの「入り口」として明記されているのは心強いですよね。つまり、高校でDPに取り組んだ経験が、国内大学に進学した後にも生きる可能性があるということです。

豊田理研の海外大学院進学支援の共通条件、4つの応募要件、募集から採択発表までの流れを示した図
図2:応募資格の4要件と募集・選考・発表の流れ(豊田理化学研究所の募集ページ・PR TIMES配信、IBOより作成)

豊田理研とはどんな財団か

豊田理化学研究所は、トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎が1940年9月に設立した財団です。2011年に公益財団法人へ移行し、現在は愛知県長久手市に所在。所長は天野浩氏が務めています。科学技術の学術研究の推進と、人材育成のための助成事業を行っており、海外大学院進学支援はその若手人材育成事業の一つとして位置づけられています。

保護者への影響と今できる対応

この制度に応募するのは大学生・大学院生ですから、中高生のお子さんがいるご家庭にとってはまだ先の話です。それでも「海外の大学院は費用面で無理」と早い段階で選択肢から外してしまう前に、こうした返済不要の支援があることを知っておく価値は大きいのではないでしょうか。

とくに対象になりやすいのは、次のようなご家庭です。

  • IBのDPに在籍中、またはこれから進む予定のご家庭:国内大学への進学後に海外大学院を目指すルートで、DPスコアが応募要件の一つになり得ます
  • 科学オリンピックに挑戦しているお子さんのご家庭:国内大会の一次選考通過も要件の一つです
  • 国内大学に進学後、留学を視野に入れているご家庭:選抜型の2カ月以上の留学・インターン経験も要件になります

注意:応募の時点で「国内の大学・大学院に在籍していること」が条件です。高校卒業後すぐに海外の大学へ進んだ場合、その後この制度に応募できるかは共通条件を満たさない可能性があります。また、応募資格・支援額・日程は年度ごとに変わることがあるため、2027年度に応募を考える場合は、公開される最新の募集要項で必ず確認してください。

今からできる準備としては、次のようなことが考えられます。

  • DPの成績記録を保管しておく:スコアを証明する書類が後で必要になる可能性があります
  • 海外大学院の仕組みを家族で知る:Ph.D.の出願時期や、大学院から受けられる支援なども合わせて調べておくと見通しが立ちます
  • 募集の時期を把握する:2026年度は2月〜5月の募集で、採択発表は10月末でした。2027年度は2月頃に募集開始予定とされています
  • ほかの給付型奨学金と比べる:一つの財団の制度だけに頼らず、複数の選択肢を並べて検討するのが安心です

【PR】お子さまの学びをサポートするサービス

留学情報館
留学の相談・手配を行う留学エージェントです。無料カウンセリングを申し込めます。

留学情報館の無料カウンセリングを見る

Speak(スピーク)
AIを相手に英語を話して練習できる、スピーキング特化の英会話アプリです。お子さまの英語学習を支える保護者の方が、学校とのやりとりや面談に向けてすき間時間に話す練習をするのに使えます。

保護者の英語練習に、AI英会話アプリ「Speak」の7日間無料体験を見る

当サイトはアフィリエイトプログラム(A8.net・もしもアフィリエイト・バリューコマース・楽天アフィリエイト等)に参加しています。リンク経由でお申し込み・ご購入いただくと当サイトに報酬が支払われる場合がありますが、掲載内容・順位に影響はありません。

まとめ

  • 2026年度は13名を採択:豊田理研が2026年10月30日に発表。進学コース11名(応募29名)、準備コース2名(応募4名)
  • 返済不要で手厚い支援:進学コースは入学後最長2年間、原則年1,000万円以内。準備コースは1年間、原則年100万円以内
  • IBのDPスコア36以上が要件の一つ:国内の大学・大学院に在籍する日本人学生であることが共通条件で、4要件のうち1つ以上を満たせば応募できる
  • 次回は2027年2月頃に募集開始予定:条件は年度で変わり得るため、最新の募集要項の確認が欠かせない

出典・参考リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました