中学受験の英語入試は選択肢が拡大 保護者が押さえたい最新事情と注意点

英語入試の実施校数と実受験者数の推移を示した図 IB最新ニュース

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「幼いころから英語を習ってきたけれど、中学受験の塾通いで続けられなくなりそう」「英検を持っているなら、受験で生かせないのかしら」。そんなふうに迷っているご家庭も多いのではないでしょうか。国語・算数の勉強に追われるなかで、せっかく積み上げた英語をどう扱うかは悩ましいところですよね。

朝日新聞の教育サイト「朝日新聞EduA」が、2026年9月24日と25日の2回にわたって「広がる英語入試の最新事情」という記事を掲載しました。中学受験の動向にくわしいONETES(旧・首都圏模試センター)の北一成教育研究所長へのインタビューで、英語入試の実施校数と受験者数、学校が導入するねらい、そして注意点が語られています。

この記事では、報道の内容と公開されている入試資料をもとに、英語入試を検討するご家庭が押さえておきたいポイントを整理します。

ニュースの概要

朝日新聞EduAの記事によると、ONETESの集計で、何らかの形で英語を入試科目として選べる学校は2026年度入試で140校でした。これはONETESが公開している「英語(選択)入試導入校」一覧の校数で、全国のすべての中学校を網羅した数かどうかは示されていません。北氏は、実施校数のピークは2022年の146校で、その後は減ったり少し増えたりしていることから、学校数だけを見れば「踊り場状態」だと説明しています。

一方で、受験する子どもは増えているようです。朝日新聞EduAが紹介した北氏の説明によると、英語入試の実受験者数は2023年度の2560人から2026年度は4331人とされています(集計の対象範囲や数え方は記事上で詳しく示されておらず、一次集計は未確認です)。

項目 記事で示された内容
掲載 朝日新聞EduA(上)2026年9月24日、(下)2026年9月25日
取材先 ONETES(旧・首都圏模試センター)北一成 教育研究所長
英語入試の実施校数 ONETESの集計で2026年度入試は140校(ピークは2022年の146校)
実受験者数 北氏の説明として、2023年度 2560人 → 2026年度 4331人(集計対象・定義は未確認)

数字の動きを図1にまとめました。学校数はほぼ横ばいですが、受験者数は大きく伸びたと報じられています。

英語入試の実施校数と実受験者数の推移を示した図
図1:英語入試の実施校数と実受験者数(朝日新聞EduA・ONETESより作成。受験者数は一次集計未確認)

記事では、英語を入試科目にしていなくても、4教科などの従来型入試に英検の取得級に応じた加点を設ける学校が「数え切れないほど増えてきている」とも語られています。英語力を生かせる受験の機会は、実施校数の数字以上に広がっているということです。

ポイント:学校数は横ばいでも、受験者は増加傾向にあると報じられています(一次集計と各年度の集計条件は未確認)。英語入試は「一部の子のための特別な入試」から、併願先の一つとして知られる方式になりつつあります。

背景と解説

どんな学校が英語入試を実施しているの?

北氏によると、これまでは中堅の女子校や、英語・国際教育に力を入れて海外大学への進学実績を伸ばしている国際系の学校が中心でした。最近は変化が出てきていて、記事では聖学院(東京都北区)や佼成学園(東京都杉並区)など、男子校で採用する例が挙げられています。

2025年度には、女子難関校の豊島岡女子学園(東京都豊島区)が、算数1科目と英検の取得級を組み合わせる入試を新設して話題になりました。同校が公開している2027年度の募集要項では、この「算数・英語資格入試」は英検3級以上が出願の条件です。算数(50分)の得点を2倍し、英検の級に応じた「みなし得点」(準1級以上100点、2級90点、準2級プラス80点、準2級70点、3級50点)を加えた300点満点で判定すると書かれています(図2)。

豊島岡女子学園の算数・英語資格入試の配点を示した図
図2:豊島岡女子学園「算数・英語資格入試」の配点(2027年度 生徒募集要項より作成)

ただし(下)の記事で北氏は、英語入試を取り入れているのは今のところ中堅校が多く、難関校では豊島岡女子学園の算数・英語資格入試や、広尾学園(東京都港区)の国際生入試など一部に限られると話しています。男子・女子とも、いわゆる御三家では英語入試の導入はないそうです。

学校が英語入試を取り入れるねらい

北氏は、英語の知識だけでなく、英語でのコミュニケーション、異文化理解、海外の人と協働する力を育てたいというねらいがあるとみています。異なる経験や強みを持つ生徒を受け入れて、互いに刺激し合う環境をつくりたい、ということですね。高校卒業後に海外大学へ進む生徒が増えていることも背景に挙げています。

反対に、導入しない学校には「4教科に英語まで加えると子どもの負担が大きい」という考えが根強いそうです。受験者が多い今は、新しい方式を入れなくても受験生が集まると考える学校もあり、英語入試をやめて4科目入試の定員を増やす学校も出てきていると語られています。

受験者が増えている理由

記事では、プリスクールや英会話を経験してから塾通いで英語をいったん休んだ子が、2科目・4科目の勉強を軸にしつつ、併願校の一つとして英語入試を組み込むケースが増えていると説明されています。国内のインターナショナルスクールに通う子が、国際系の私立中学(一条校、つまり学校教育法で認められた日本の学校)を志望するケースが増えていることも理由の一つとして挙げられています。

保護者への影響と今できる対応

2027年2月の入試を受けるのは今の小学6年生、2028年2月の入試なら今の小学5年生です。6年生のご家庭は、秋の学校説明会や募集要項の公開に合わせて、英語入試を併願の選択肢に入れるかどうか判断する時期に入っています。

注意:「英語入試」とひとくくりにされますが、英語の筆記試験、英検の級を得点に換算する方式、英語面接など、中身は学校ごとにまったく違います。同じ学校でも年度によって条件が変わることがあるので、必ずその年度の募集要項で確認してください。

検討するときは、次の点を一つずつ確認しておくと安心です。

  • 方式:英語の筆記か、英検換算か、面接中心か。英語以外に国語・算数などが課されるか
  • 出願条件:英検などの取得級が必要か。豊島岡女子学園の2027年度要項では、2024年第1回以降に取得した英検の合格証明書が対象と定められているように、取得時期の条件にも注意
  • 募集人数:「若干名」など少人数の枠も多く、倍率が読みにくいことがある
  • 入学後の学び:英語入試で入った生徒向けのクラスや取り出し授業があるか、一般入試の生徒と同じクラスか
  • 日程:本命校の試験日と重ならないか、併願パターン全体の中でどこに置くか

方式の違いと確認ポイントを図3に整理しました。

英語入試の主な方式と確認したい5つのポイントの図
図3:英語入試の主な方式と、確認したい5つのポイント(本記事で整理)

英検を出願条件や得点換算に使う学校を考えているなら、受験学年の秋までにどの級を取っておくかを逆算して計画することが大切です。塾の勉強と並行するなら、英語は「維持する」くらいの量に抑えるなど、お子さんの負担とのバランスも考えたいところですよね。

IB校を視野に入れているご家庭へ:国際系の学校では、英語入試や帰国生入試の枠と、入学後のコース(英語で学ぶクラスなど)が結びついている場合があります。英語入試を検討するときは「どの入試で入ると、どの学びにつながるのか」まで、説明会で具体的に質問してみてください。

なお、(下)の記事の後半は有料会員向けで、そこで語られている注意点のすべては確認できていません。詳しくは元記事をご覧ください。

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まとめ

  • 実施校数は横ばい: ONETESの集計では、英語を入試科目に選べる学校は2026年度入試で140校。ピークは2022年の146校と報じられています
  • 受験者は増加傾向と報道: 朝日新聞EduAが紹介した北氏の説明によると、実受験者数は2023年度の2560人から2026年度は4331人とされています(一次集計は未確認)
  • 中身は学校ごとに違う: 英語の筆記、英検換算、面接など方式はさまざまで、年度ごとの募集要項の確認が欠かせません
  • 難関校ではまだ一部: 豊島岡女子学園や広尾学園など一部に限られ、御三家での導入はないと語られています
  • 併願戦略の一つとして: 英検の取得時期や入学後の学びまで含めて、無理のない計画を立てることが大切です

出典・参考リンク

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