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「東大27位、京大62位に下落」という見出しを見て、ドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか。お子さまの進学先として、国内の大学と海外の大学を並べて考えているご家庭ほど、こうした順位のニュースは気になりますよね。
2026年9月30日、英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が「世界大学ランキング」の2027年版を発表しました。東京大学は前年の26位から27位へ、京都大学は61位から62位へと、それぞれ1つ順位を下げています。
この記事では、発表された数字を確認したうえで、「そもそもこのランキングは何を測っているのか」「海外大学との比較を考える家庭は、順位の上下をどう受け止めればいいのか」を、保護者目線で整理してお話ししますね。
ニュースの概要
河北新報オンラインなどが2026年9月30日(日本時間)に掲載した共同通信の配信記事によると、THEは同日、2027年版の世界大学ランキングを発表しました。THE公式サイトによると、2027年版で順位が付いたのは118の国と地域の2,297校です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表主体 | Times Higher Education(THE、英国) |
| 発表日 | 2026年9月30日 |
| ランキング名 | World University Rankings 2027(世界大学ランキング2027年版) |
| 順位が付いた大学 | 2,297校(118の国と地域) |
| 東京大学 | 27位(前年26位) |
| 京都大学 | 62位・同率(前年61位) |
| 日本からの掲載校 | 112校(前年115校)。国・地域別で4番目に多いと報じられています |
上位の顔ぶれを見ると、1位は英国のオックスフォード大学で11年連続です。2位は米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)、3位はプリンストン大学とスタンフォード大学が同順位で並びました。共同通信の記事は、トップ10を英国と米国の大学が占めたと伝えています。
アジアでは中国の清華大学が11位で最高位でした。北京大学は13位、シンガポール国立大学は15位です。欧州大陸の大学で最も高かったスイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHチューリッヒ)は12位で、共同通信の記事は「中国の大学が欧州大陸の大学を上回ったのは初めて」と報じています。
日本のほかの大学は、共同通信の記事によると東北大学が106位、大阪大学が147位、東京科学大学が185位、名古屋大学が242位でした。主な大学の順位を図1にまとめました。

ポイント:東京大学・京都大学の変化は、どちらも「1つ下がった」という小さな動きです。見出しの「下落」という言葉だけで、大学の教育や研究の力が大きく落ちたと読むのは早いといえます。
背景と解説
THEランキングは何を測っているのか
ランキングを読むうえで一番大切なのは、「何を物差しにしているか」を知ることなんです。THEの2027年版は、5つの分野に分けた17の指標で大学を点数化しています。2027年版ランキングページからリンクされているTHE公式の方法論ページ(2026年9月30日に確認した時点では「2026年版」の表題のページでした)に書かれている配分は次のとおりです。
| 評価の分野 | 配分 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 研究の質(Research Quality) | 30% | 論文がどれだけ引用されているかなど |
| 教育(Teaching) | 29.5% | 教育面の評判調査、教員1人あたりの学生数、教員数に対する博士号授与数の比率など |
| 研究環境(Research Environment) | 29% | 研究面の評判調査、研究収入、研究の生産性 |
| 国際性(International Outlook) | 7.5% | 留学生の比率、外国籍の教職員の比率、国際共著論文 |
| 産業(Industry) | 4% | 産業界からの研究収入、特許 |
研究の質と研究環境を合わせると59%、つまり全体の約6割が「研究」に関わる評価だということです。図2で配分の大きさを見比べてみてください。

ここから読み取れるのは、THEのランキングはおもに研究大学としての総合力を比べるものだ、ということです。学部生がどんな授業を受け、どれだけ手厚く指導してもらえるかといった、保護者が一番知りたい部分をそのまま測っているわけではありません。
また、国際性の配分は全体の7.5%です。順位を見るときは、この分野の比重が大きくないことも頭に入れておくとよいでしょう。
ランキングは1つではない
世界大学ランキングには、THEのほかにも英国のQS社が出している「QS World University Rankings」などがあります。QSの2027年版は2026年6月18日に公開され、公式サイトでは東京大学が39位、京都大学が64位と掲載されています。
| 大学 | THE 2027年版(2026年9月発表) | QS 2027年版(2026年6月公開) |
|---|---|---|
| 東京大学 | 27位 | 39位 |
| 京都大学 | 62位(同率) | 64位 |
同じ「2027年版」という名前でも、発表する機関によって順位はこれだけ違うんですね。評価の項目や配分、使うデータがそれぞれ違うからです。「どのランキングの話なのか」を確かめずに数字だけを比べると、判断を誤りやすくなります。
注意:THEの「27位」とQSの「39位」を並べて「東大の順位が12も違う」と比べるのは、物差しの違うものを比べることになります。順位の変化を見るときは、同じ機関の前年版と比べるのが基本です。
保護者への影響と今できる対応
では、海外大学への進学も視野に入れているご家庭は、今回のニュースをどう受け止めればよいでしょうか。IB(国際バカロレア)のディプロマ・プログラム(DP)で学んでいるお子さまや、海外駐在中で現地の学校に通うお子さまのご家庭では、国内と海外の大学を比べる機会も多いと思います。
結論からいうと、1つ程度の順位の上下で、志望校選びを大きく変える必要はないと考えられます。ランキングの順位は、ほかの大学の点数の伸び方にも左右されます。自分の大学の点数が変わらなくても、周りが伸びれば順位は下がるんです。
そのうえで、ランキングを上手に使うための視点を図3にまとめました。

- どのランキングの何年版かを確かめる:THEかQSかで順位は変わります。ニュースの見出しだけでなく、発表主体と版を確認しましょう
- 評価の中身を知る:THEは研究に関わる評価が約6割です。学部の授業の質や、学生への手厚さを直接測ったものではありません
- 学びたい分野で見る:総合順位だけでなく、お子さまが学びたい分野の評価や、その大学の学部・学科の内容を確認することが大切です
- 入学の条件と費用は大学の公式情報で:出願に必要な成績や書類、学費、奨学金は、大学ごと・年度ごとに違います。必ず各大学の公式サイトで最新の情報を確認しましょう
- お子さまの希望を中心に:順位はあくまで参考情報の1つです。どんな環境で何を学びたいのか、お子さまと話し合う材料にしてみてください
ポイント:ランキングは「大学を知る入り口」として使うのがおすすめです。気になる大学を見つけたら、公式サイトのカリキュラムや入試情報に進んで、お子さまに合うかどうかを確かめていきましょう。
海外駐在中のご家庭では、現地でよく参照されるランキングと、日本で報道されるランキングが違うこともあります。帰国後の進学と現地での進学を比べるときも、同じ物差しで比べているかを意識しておくと安心ですよ。
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まとめ
- 発表の内容: THEが2026年9月30日に世界大学ランキング2027年版を発表し、東京大学は27位(前年26位)、京都大学は同率62位(前年61位)でした
- 日本の掲載校: 日本からは112校が掲載され、前年の115校から減ったと報じられています
- 評価の中身: THEは5分野・17指標で評価し、研究に関わる分野が全体の約6割を占めます
- ランキングの違い: QSの2027年版では東京大学39位、京都大学64位と、機関によって順位は異なります
- 保護者の視点: 順位の小さな上下より、学びたい分野・入学条件・費用を各大学の公式情報で確認することが大切です
出典・参考リンク
- 大分合同新聞(共同通信配信): 東大27位、京大62位に下落 世界大学ランキング(2026年9月30日)
- Times Higher Education: World University Rankings 2027 results announced(2026年9月30日)
- Times Higher Education: World University Rankings 2027(2026年9月30日)
- Times Higher Education: World University Rankings methodology(2026年版表記、2026年9月30日確認)
- QS TopUniversities: The University of Tokyo(2026年9月30日確認)
- QS TopUniversities: Kyoto University(2026年9月30日確認)
- QS: QS World University Rankings 2027 results(2026年6月18日)


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