「日本に留学したいけど情報がない」インドの声から考える、日本の大学進学の調べ方

日本で学ぶ外国人留学生の出身国上位5か国とインドの人数(2025年5月1日現在) IB最新ニュース

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海外で暮らしていると、「子どもを日本の大学に進ませたいけれど、どこで何を調べればいいの?」と迷うこと、ありますよね。日本にいても、インターナショナルスクールやIB校に通うお子さんの進路となると、一般的な受験情報だけでは足りないことも多いと思います。

そんななか、インドの教育関係者から「日本で学びたい学生は多いのに、情報が足りていない」という声が届きました。2026年10月3日、英語ニュースサイトのAsian Community News(ACN)が伝えたものです。

この記事では、まずニュースの中身を整理し、そのうえで日本の公式機関が出している情報源を、海外在住・インター校在籍のご家庭向けに順番にご紹介しますね。

ニュースの概要

ACNの記事によると、2026年9月12日、インド西部のプネーにあるRoyal Connaught Boat Clubで、留学エージェントのStudy Smartが主催する教育フェアが開かれました。日本留学の相談ブースを出したのが、MOSAI(Mombusho Scholars Association of India)です。日本の公式サイトでは「インド文部省留学生協会」と紹介されている、日本に留学した経験を持つ人たちの団体です。

項目 内容(ACNの報道より)
報道 Asian Community News、2026年10月3日
フェアの日時・場所 2026年9月12日、インド・プネー(Royal Connaught Boat Club)
主催 Study Smart(留学エージェント)
日本留学の相談担当 MOSAIの教育カウンセラー、Sneh Lata Madan氏
相談の傾向 修士課程への問い合わせが最も多く、次いで学士課程

記事では、Madan氏が約120人の学生と話したと紹介されています。学生や保護者からは、英語で学べる課程があるか、日本語はどのくらい必要か、出願の方法、学費や奨学金といった質問が寄せられ、MOSAIは日本留学試験(EJU)についても案内したとのことです。見出しにある「日本で学びたいのに情報が足りない」は、こうした相談の現場から出てきた声なんです。

数字の読み方に注意:ACNはフェアの規模を「約50の大学・機関、来場者(学生と保護者)約250人」と伝えていますが、主催者のStudy Smart側の発表では「60を超える大学、学生850人超」となっていて、数字が一致していません。また「約120人と話した」「修士の相談が最多」は、相談担当者の話をACNが伝えたもので、アンケート調査の結果ではありません。

背景と解説

MOSAIとはどんな団体?

日本の公式留学情報サイト「Study in Japan」によると、MOSAIは1986年に非営利の団体として登録されました。名前の「Mombusho」は日本の旧文部省のことで、Study in Japanでは日本への留学経験者の会(帰国留学生会)のひとつとして掲載されています。MOSAI自身の公式サイトでは、日本学生支援機構(JASSO)に認められた教育相談窓口(Education Counselling Cell)を運営していると説明しています。つまり、インドで日本留学を考える人にとっての、身近な相談先のひとつということです。

日本で学ぶ留学生は増えている

JASSOの調査によると、2025年5月1日現在、日本で学ぶ外国人留学生は408,069人でした。このうち、大学・大学院・専門学校などの高等教育機関で学ぶ人は267,895人です。出身国・地域では中国、ネパール、ベトナムが上位で、インドは2,095人(日本語教育機関を含む総数)でした。図1にまとめました。

日本で学ぶ外国人留学生の出身国上位5か国とインドの人数(2025年5月1日現在)
図1:出身国・地域別の外国人留学生数(2025年5月1日現在)。JASSO「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査結果」より作成

インドは人口の多い国ですが、日本で学ぶ人数はまだ多くありません。文部科学省は、2033年までに外国人留学生の受入れを40万人にする目標を掲げています。先ほどの2025年5月1日現在の総数(408,069人)は、数字の上ではすでにこの水準を約8,000人上回っています。ただし目標の集計範囲が同じかどうかは本記事では確認できていないため、達成済みと言い切るのは控えます。一方で今回のニュースからは、関心はあっても情報にたどり着けない学生がいる様子がうかがえますね。

日本留学試験(EJU)のしくみ

EJUは、JASSOが実施する、日本の大学で学ぶための日本語力と基礎学力をはかる試験です。2026年度は6月21日と11月8日の年2回で、科目は日本語・理科・総合科目・数学。日本語以外の科目は日本語か英語で出題されます。どの科目が必要かは志望先によって違い、理科と総合科目は同時に選べません。インドでもニューデリーが試験会場になっています。日程は図2にまとめました。

日本留学試験(EJU)2026年度の出願期間と試験日
図2:EJU 2026年度の出願期間(国内)と試験日。JASSO「2026年度 日本留学試験 実施要項」より作成

保護者への影響と今できる対応

このニュースはインドの学生の話ですが、「情報があちこちに散らばっていて見つけにくい」という悩みは、海外にお住まいのご家庭や、インター校・IB校に通うお子さんをお持ちのご家庭にも通じるものではないでしょうか。日本の大学の入試は、大学ごと・学部ごとに条件が違うので、まとまった情報が見つけにくい状況です。

そこで役に立つのが、日本の公式機関が出している情報源です。知りたいことと調べる先の組み合わせを図3にまとめました。

日本留学・日本の大学進学で使える公式の情報源
図3:知りたいことと公式の情報源の組み合わせ。JASSO・文部科学省・IB教育推進コンソーシアムの公式ページより作成
  • Study in Japan(JASSO):日本の学校や奨学金、留学準備の情報がまとまっています。英語だけで学位が取れるプログラムの情報もありますが、掲載内容が古い場合もあるので、最終的には大学の公式ページで確認しましょう。
  • EJUの実施要項とFAQ:JASSOのFAQには「受験資格はありません」とあり、日本国籍の方も受験できます。ただし、EJUの成績を使えるか、どの入試区分で出願できるかは大学ごとに異なります。
  • 国費外国人留学生の募集案内(文部科学省):日本政府の奨学金には、日本大使館が推薦する方式と大学が推薦する方式があります。外国籍のお子さんの場合は、現地の日本大使館の案内も確認しておくと安心です。
  • IB教育推進コンソーシアム(文部科学省):IBのスコアを使える国内大学の入試を一覧で調べられます。

IBで学ぶお子さんのご家庭へ:文部科学省IB教育推進コンソーシアムの2024年度調査では、IBを活用した入試を行う大学として82大学の回答がまとめられています。ただし、IBのスコアに加えて小論文や面接を求める大学もあり、条件はさまざまです。志望校の最新の募集要項で確かめてくださいね。

日本国籍のお子さんが海外の高校から日本の大学を受ける場合、「帰国生徒選抜」などの区分を設けている大学もあります。ただ、名前も条件も大学によって違い、海外での在籍年数や卒業資格などが問われることもあります。気になる大学が見つかったら、早めに募集要項を取り寄せておきたいですね。

日程についての注意:2026年度のEJUは、第1回(2026年2月16日〜3月12日)・第2回(2026年7月6日〜7月30日)とも国内の出願期間が終わっています。2027年度の日程はこの記事では確認できていないので、JASSOの公式ページで最新の実施要項をご確認ください。

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まとめ

  • ニュースの要点:2026年9月12日のインド・プネーの教育フェアで、日本留学への関心は高いのに情報が足りないという声があったと、ACNが10月3日に報じました。
  • 数字は報道ベース:フェアの規模はACNと主催者の発表で食い違っており、相談の傾向も相談担当者の話として伝えられたものです。
  • 公式の情報源を使い分ける:Study in Japan、EJUの実施要項、文部科学省の奨学金案内、IB教育推進コンソーシアムが入り口になります。
  • 最終確認は大学の募集要項:EJUの使い方、帰国生徒選抜、IB入試の条件は大学ごとに異なります。

出典・参考リンク

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