大学留学の奨学金はどう探す?東大生「1年で240万円」の体験談と大学・国・自治体の制度

東大生の留学奨学金「1年で240万円」の内訳(大学120万円+自治体120万円)と月の家賃の比較 IB最新ニュース

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「大学に入ったら留学したい」とお子さんに言われて、うれしい半面、「費用はどれくらいかかるの?」「奨学金ってどこで探せばいいの?」と気になりますよね。とくに円安や物価高が続くなかで、留学の費用が心配というご家庭も多いのではないでしょうか。

そんななか、2026年10月23日、OTONA SALONE に芸人で元国税局職員のさんきゅう倉田さんの連載記事が掲載され、Infoseekニュースにも転載されました。スイスに交換留学した東大4年生が、大学と自治体の奨学金で「1年で240万円」を受け取ったと話す体験談です。

この記事では、体験談の要点と、公式ページで確認できる大学・国・自治体・民間財団の留学奨学金の仕組みを、保護者の目線で整理しますね。

ニュースの概要

項目 内容
掲載媒体・日付 OTONA SALONE(2026年10月23日)。同日にInfoseekニュースにも転載
筆者 さんきゅう倉田さん(芸人・元国税局職員)
話をした人 スイスに交換留学した東大4年生(筆者の友人。氏名は非公表)
記事の性質 一人の学生の体験談。大学や自治体の公式発表ではありません

記事によると、この学生はまずTOEFLかIELTSのスコアを用意し、大学の留学制度に申し込んで面接を受けたそうです。面接では志望動機や留学先でやりたいこと、将来のキャリア、お金の面について聞かれたと話しています。

奨学金については、東大の「奨学金一覧サイト」で条件に合うものを探し、当選人数が多いものに絞ったうえで、住んでいる自治体の奨学金にも申し込んだと語っています。どちらも120万円で、合わせて「1年で240万円」、月20万円程度になったそうです。東大の奨学金はGPA(成績を数値にした平均値)が見られ、自治体の奨学金は面接が重要だったとのこと。面接には県の職員と地元企業の人がいたと報じられています。筆者のさんきゅう倉田さんも、東大の奨学金のほか自治体や「業務スーパー」の奨学金もあるとして、次のように書いています。

「留学するのに、奨学金をもらわない東大生には会ったことがない」(OTONA SALONEの記事より)

一方で、スイスでのホームステイの家賃は1か月18万円だったとも話していて、月20万円程度の奨学金の多くが住まいの費用にあたる計算です。図1にまとめました。

東大生の留学奨学金「1年で240万円」の内訳(大学120万円+自治体120万円)と月の家賃の比較
図1:報じられた「1年で240万円」の内訳(OTONA SALONE 2026年10月23日の記事より作成。一人の学生の体験談です)

注意:記事には、学生が受け取った奨学金の制度名や、どの県の制度かは書かれていません。「240万円」は一人の学生の体験で、誰でも同じ金額を受け取れるわけではありません。

背景と解説

大学の制度:東大では交換留学の奨学金を受ける人が大部分

東京大学の「全学交換留学(USTEP)」は、東大に授業料を納めれば、留学先の協定校の授業料は払わずに授業を受けられる仕組みです。公式ページでは、月8万〜12万円の返済不要の奨学金に応募でき、「2025年秋に留学を始めた学生は、希望者の約90%以上が受給」と書かれています。つまり、奨学金を希望した人の大部分が受け取れているということです。記事の「もらわない人はいない」という実感とも重なりますが、全員への支給が約束されているわけではありません。また、USTEPは留学開始の1年以上前に応募する必要があると案内されています。

東大の公式サイトには奨学金の「カテゴリー別一覧」のページもあり、大学独自の奨学金のほか、JASSO(日本学生支援機構)、トビタテ!留学JAPAN、東京都の「東京グローバル・パスポート」、民間財団の奨学金などがまとめて案内されています。記事の学生が見たという「奨学金一覧」は、こうした大学のページだとみられます。

国の制度:JASSOとトビタテ

JASSOの「海外留学支援制度(協定派遣)」は、大学どうしの協定などにもとづく留学の費用の一部を支える奨学金です。月額は派遣先の地区によってA地区12万円、B地区11万円、C地区9万円、D地区8万円で、一定の家計基準を満たす人には渡航支援金16万円もあります。学生が自分でJASSOに申し込むことはできず、在籍する大学が募集・選考します。

文部科学省とJASSOの「トビタテ!留学JAPAN」は、2026年10月1日に大学生等対象の第19期(2027年度に留学を始める人)の募集要項を公開しました。募集は250名で、月額奨学金は留学先によって12万円か16万円(家計基準を超える場合は6万円)です。留学準備金はアジア15万円、その他の地域25万円に、円安や物価高を踏まえてそれぞれ6万円・10万円が上乗せされます。授業料の支援は30万円ですが、交換留学などで留学先の授業料が不徴収・全額免除になる場合は対象外です。大学から申請する期間は2026年12月上旬(予定)〜2027年2月25日で、留学開始は2027年8月1日〜2028年3月31日です。2027年4月に大学に入る新1年生も、2027年4月1日〜22日に大学から申請できます。いま高校3年生のお子さんも、入学後すぐに検討できるということですね。

自治体と民間財団の制度

自治体の例として、愛知県小牧市の大学生等海外留学奨学金は、月5万円か6万円を留学期間(最長1年)支給します。3か月以上の留学が対象で、2026年4月1日時点で15〜25歳、市内に住んでいること、家計がJASSOの第二種奨学金(予約)の基準にあてはまることなどが条件です。ただし、進学で本人が市外に住んでいても、保護者の1人以上が市内に住んでいれば対象になります。選考は書類と面接で、面接では日本語の自己PRや留学先の言語での質疑応答が予定されています。2026年度第2回の受付は2026年11月30日までです。東京都の「東京グローバル・パスポート」も、生計維持者(保護者など)が引き続き1年以上都内に住んでいることを要件の一つにしています(2026年度の短期コース・春留学は募集終了)。

一方で、長野県の「信州留学応援プロジェクト」は、協定留学(交換留学・派遣留学)ではない私費留学の計画が対象で、他団体の補助を受けていないことも条件です。同じ「自治体の留学支援」でも、中身は大きく違うんです。

記事で触れられている「業務スーパーの奨学金」は、公益財団法人業務スーパージャパンドリーム財団の留学支援事業を指すとみられます。この財団は、月15万円か20万円の奨学金と、15万円か25万円の留学一時金(どちらも留学先の地域による)を支給しています。応募は大学の留学担当を通して行います。

東大USTEP付属・JASSO協定派遣・トビタテ第19期・業務スーパージャパンドリーム財団・小牧市の留学奨学金の月額比較
図2:大学生向け留学奨学金の月額の目安(東京大学・JASSO・文部科学省・各団体の公式ページより作成)

月額を並べると図2のようになります。金額だけでなく、対象になる留学の種類や応募の窓口がそれぞれ違う点も押さえておきたいところです。

保護者への影響と今できる対応

大学生のお子さんがいるご家庭はもちろん、高校生のうちから「大学で留学したい」と考えているご家庭にも関係のある話です。IBのDPなどで英語で学んできたお子さんも、交換留学の応募ではTOEFLやIELTSのスコアを求められることがあります。今からできることを整理しておきましょう。

  • 大学の奨学金ページを見る:交換留学の制度と奨学金の一覧は、大学選びの段階から確認しておくと安心です
  • 住んでいる自治体を調べる:市区町村と都道府県の両方を確認。小牧市や東京都のように、保護者の住所が条件になる例もあります
  • 成績と語学スコアを準備:記事の学生も、交換留学の応募にTOEFLかIELTSのスコアを用意し、大学の奨学金ではGPAが見られたと話しています
  • 面接の練習:小牧市の審査の観点には「留学の成果をどう活かすのか、ビジョンが明確であること」が含まれます。記事の学生も、面接で地元とのつながりを話したそうです
  • 締切を早めに確認:トビタテなどの学内締切は大学ごとに決まります。東大のUSTEPは留学開始の1年以上前に応募が必要です

併用のルールに注意:JASSOの協定派遣は、他の留学奨学金等の月額(複数なら合計の月額換算)がJASSOの月額を超えないことが条件です。ただし、渡航に係る費用、返済が必要な貸与型奨学金、学資ローンは比較対象に含まれません。また、トビタテとは併用できません。業務スーパージャパンドリーム財団の2026年度の募集要項も、同じ留学で他団体や在籍大学の奨学金を受けていないことを条件にしています(併願は可)。一方、小牧市は併給可能としています。必ず各募集要項で確認してくださいね。

ポイント:奨学金の多くは「大学を通して申し込む」形です。お子さんの大学の国際交流・留学の窓口が、最初の相談先になります。

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まとめ

  • 報道の内容:東大4年生が大学と自治体の奨学金で「1年で240万円」を受け取ったと話す体験談(OTONA SALONE、2026年10月23日)。制度名は書かれていません
  • 大学の制度:東大のUSTEPでは、2025年秋に留学を始めた希望者の約90%以上が月8万〜12万円の奨学金を受給
  • 国の制度:JASSOの協定派遣は月8万〜12万円。トビタテ第19期は2026年12月上旬(予定)から大学経由で申請
  • 自治体・財団:保護者の住所で応募できる自治体もあり、条件は制度ごとに大きく違います
  • 併用のルール:組み合わせられるかは制度ごとに違うので、募集要項で確認を

出典・参考リンク

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