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「英語の成績は悪くないけれど、それが将来どう役に立つのか、子ども自身がピンと来ていないみたい」。そんなもどかしさを感じているご家庭も多いのではないでしょうか。単語や文法の勉強が、社会の出来事や自分の暮らしとつながったとき、学びの見え方はぐっと変わりますよね。
朝日新聞の教育メディア「EduA」で、東京都練馬区の富士見中学校高等学校で英語科教諭とファイナンシャルセンター長を務める藤本亜紀子先生の金融教育が、前編・後編の2回にわたって紹介されました。後編のタイトルは「英語も金融も、世の中を見るための道具として学ぶ」です。
この記事では、記事の公開部分と学校の公式発表で確認できた内容をもとに、ニュースの概要と背景、そして「英語を実社会の課題と結び付けて学ばせたい」と考えるご家庭が、学校選びや家庭で何を確かめればよいかを整理しますね。
ニュースの概要
朝日新聞EduAの連載「この授業が生まれるまで」で、2026年8月27日に前編、8月28日に後編が掲載されました。取材を受けたのは、富士見中学校高等学校(学校法人山崎学園)の藤本亜紀子先生です。学校も2026年8月31日に公式サイトで掲載を案内しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 掲載媒体 | 朝日新聞EduA 連載「この授業が生まれるまで」 |
| 掲載日 | 前編 2026年8月27日/後編 2026年8月28日 |
| 学校 | 富士見中学校高等学校(東京都練馬区、中高一貫の女子校) |
| 取材対象 | 藤本亜紀子先生(英語科教諭・ファイナンシャルセンター長) |
| 前編のテーマ | お金を使う「気持ち」まで考える「おこづかいプロジェクト」 |
| 後編のテーマ | 英語も金融も、世の中を見るための道具として学ぶ |
記事のプロフィール欄によると、藤本先生は中央大学文学部を卒業後、大和証券に勤め、イギリス留学で経営学修士を取得し、外資系金融情報会社を経て教員に転身した経歴の持ち主です。2025年に同校に新設された「ファイナンシャルセンター」で企業と連携した金融教育を進め、金融を「世の中を見るための学び」と捉えて、英語教育と金融教育を横断して実践していると紹介されています。
後編の公開部分では、藤本先生がもともと英語を大の苦手としていたことや、就職活動で「お金にまつわる情報」への関心に気づいて証券会社に入社したこと、その後イギリス郊外のカンタベリーへの留学を決めた経緯が語られています。なお、後編の続きのページは本記事の執筆時点では閲覧できず、英語の授業の具体的な進め方などは確認できていません。
学校の掲載案内では、後編の内容について「お金」や「英語」を単なる知識として学ぶのではなく、社会や世界を見るための道具として捉える教育が紹介されている、と説明しています。
背景と解説
「株でもうける授業」ではない金融教育
前編の公開部分で藤本先生は、金融教育について教員から「株を学校で教えるの?」と聞かれることも多かったと振り返り、次のように語っています。
「株でもうけるための授業ではなく、お金や株を通して世の中を見る授業なんです」(朝日新聞EduA、2026年8月27日)
つまり、投資のテクニックを教えるのではなく、企業がどんな社会課題に向き合っているか、経済と暮らしがどうつながっているかを考える入り口として、お金や株式を使うということです。記事では、SNSにあふれるお金の情報や、推し活の課金、闇バイトといった身近な問題にも触れ、「知らないことが一番怖い」という先生の言葉が紹介されています。
学校の金融教育の全体像
富士見中学校高等学校の公式サイトによると、同校は2025年度と2026年度のJ-FLEC金融経済教育研究校に指定されています。J-FLEC(金融経済教育推進機構)は2024年4月5日に設立され、同年8月に本格稼働した組織で、研究校はその支援を受けて金融経済教育の研究・実践に取り組む学校のことです。
公式サイトに掲載されている主な取り組みは次のとおりです。
- おこづかいプロジェクト: 日々の支出を記録・分析し、使い方を振り返る。使うアプリは三井住友フィナンシャルグループ、Finatextグループと生徒が協働で開発する
- 日経STOCKリーグ: 2025年度は高1・高2の12チームが参加し、1,152チームが出場した高校部門でルーキー賞に1チーム、入選に2チームが選ばれた
- ストックマーケットゲーム: 中1〜高2の生徒が1,000万円の仮想資金で約4か月間、株式投資に取り組む
- Financial Times: 生徒が2週間に一度発行する、金融・経済・時事問題をテーマにした校内経済新聞
- 金融Week: 約1か月にわたり、すべての教科で金融経済の視点を取り入れた授業を行う
ポイント:「金融Week」のように、ひとつのテーマをすべての教科で扱う形を「教科横断」と呼びます。英語の時間に経済のニュースを読む、といった学び方が想定されるもので、「英語を実社会と結び付けたい」というご家庭にとって注目したい仕組みです。
おこづかいプロジェクトについては、学校が2026年4月7日に開始を告知し、Finatextホールディングスも4月14日に始動を発表しています。学校の案内では、中学3年生から高校2年生までの54名が2チームに分かれ、SMBCグループ、Finatextグループと協働しながらおこづかい管理アプリの企画・開発に取り組んでいるとされています。図1にこれまでの流れをまとめました。

国の流れ:高校の授業でも金融を学ぶ時代に
学校で金融を学ぶ動きは、富士見中高だけの話ではありません。文部科学省によると、高校の新しい学習指導要領は2022年度入学生から年次進行で実施されています。家庭科(家庭基礎・家庭総合)では、預貯金や保険、株式、債券、投資信託といった金融商品の特徴と資産形成の視点に触れることが示されています。
こうした流れの中で、金融を「お金の知識」として切り出すのではなく、社会を読み解く視点として英語や他教科とつなげようとしているのが、今回の記事で紹介された実践の特徴だといえそうです。
なお、当ブログは国際バカロレア(IB)を中心に扱っていますが、富士見中学校高等学校については、IBO(国際バカロレア機構)公式の認定校検索で掲載を確認できませんでした。今回の話題はIBのプログラムではなく、同校独自の金融教育の取り組みとして読んでいただければと思います。
保護者への影響と今できる対応
「英語は受験科目」という見方だけでなく、「英語で世の中の情報に触れる」学び方を大切にしたい。そう考えるご家庭にとって、今回の記事は学校選びのヒントになるのではないでしょうか。
学校選びで確かめたいこと
学校説明会やオープンスクールでは、取り組みの名前だけでなく「生徒が実際に何をするのか」を聞いてみるのがおすすめです。図2に確認ポイントを5つまとめました。

- 教科の横断: 英語・社会・家庭科などで同じテーマを扱う仕組みがあるか
- 外部との連携: 企業や大学、金融機関などとつながる機会があるか
- 生徒の役割: 講演を聞くだけでなく、企画・発表・制作まで生徒が担うか
- 参加の形: 全員が参加するのか、希望者だけなのか。対象学年や人数は
- 英語で触れる素材: 英語の授業で時事や社会の話題をどう扱っているか
注意:学校の取り組みは年度ごとに内容や対象が変わることがあります。たとえば、おこづかいプロジェクトのアプリ開発は、学校が参加する生徒を募集する形で始まったものです。受験を考える場合は、入学後に参加できるかどうか、最新の情報を学校に直接確認してくださいね。
家庭でできること
学校の取り組みを待たなくても、家庭でできる小さな一歩もあります。藤本先生自身が、子どもの頃に新聞のチラシを読み比べるのが好きだったと記事で語っているように、身近なお金の情報は社会への入り口になります。
- おこづかいの使い道を記録し、「必要だったか」「使ってどんな気持ちになったか」を親子で話してみる
- ニュースで見た企業や出来事について、英語の記事やウェブサイトではどう書かれているかを一緒に見てみる
- SNSで見かけた「もうかる話」について、どこが怪しいかを話し合う
ポイント:英語も金融も、「点数を取るため」から「知りたいことを調べるため」に目的が変わると、子どもの取り組み方が変わることがあります。苦手意識があっても、関心のあるテーマから入れば道は開ける。藤本先生の歩みは、そんなことを感じさせてくれます。
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まとめ
- 何が報じられたか: 朝日新聞EduAが2026年8月27日・28日に、富士見中学校高等学校の藤本亜紀子先生の金融教育を前後編で紹介
- 後編のテーマ: 英語も金融も、知識としてではなく世の中を見るための道具として学ぶ
- 学校の取り組み: 2025・2026年度のJ-FLEC研究校。中3〜高2の54名が企業と協働しておこづかい管理アプリを企画・開発
- 国の流れ: 高校では2022年度入学生から新学習指導要領が実施され、家庭科で金融商品や資産形成を学ぶ
- 保護者ができること: 学校選びでは教科横断や生徒の役割を確認し、家庭ではおこづかいやニュースを入り口に話してみる
出典・参考リンク
- 朝日新聞EduA: 富士見・藤本亜紀子先生の金融教育(後編)――英語も金融も、世の中を見るための道具として学ぶ(2026年8月28日)
- 朝日新聞EduA: 富士見・藤本亜紀子先生の金融教育(前編)――お金を使う「気持ち」まで考えたおこづかいプロジェクト(2026年8月27日)
- 富士見中学校高等学校: 本校の金融教育の取組が「EduA」に掲載されました(2026年8月31日)
- 富士見中学校高等学校: 金融教育(2026年10月1日確認)
- 富士見中学校高等学校: おこづかいプロジェクトがはじまります!(2026年4月7日)
- Finatextホールディングス: SMBCグループおよび富士見中学校高等学校との金融教育「おこづかいプロジェクト」を始動(2026年4月14日)
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC): 組織・事業の概要(2026年10月1日確認)
- 文部科学省: 高等学校等の新学習指導要領のスタートを契機とするこれからの高等学校教育について(2026年10月1日確認)
- 文部科学省: 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 家庭編(2026年10月1日確認)


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