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「海外の大学ランキング」や「おすすめ大学○校」といった記事を見かけると、つい上から順に名前を確かめたくなりますよね。IBのディプロマ・プログラム(DP)で学んでいるお子さんがいるご家庭や、海外駐在中で進学先を国内外から考えているご家庭なら、なおさら気になるところではないでしょうか。
2026年8月29日、米経済誌Forbesが、米国の高校生に向けて「海外で学位を取れる大学15校」を紹介する記事を公開しました。日本からは早稲田大学が選ばれています。ただ、この記事は点数で順位を付けた「ランキング」ではなく、編集部が選んだ紹介リストなんです。
この記事では、Forbesの記事の中身を整理したうえで、QSやTHEといった世界大学ランキングとの違い、そして日本の家庭がランキングや紹介記事を進学先選びに使うときに気をつけたい点をお話ししますね。
ニュースの概要
Forbesの高等教育担当記者リサ・チェンバース(Lisa Chambers)氏が、2026年8月29日に「15 Top International Colleges For U.S. Students」という記事を公開しました。英語で学べる評価の高い3年制または4年制の学位課程を持ち、米国からの志願者を集めている海外の大学・カレッジ15校を、国ごとに紹介する内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 媒体・著者 | Forbes(リサ・チェンバース氏) |
| 公開日 | 2026年8月29日 |
| 対象 | 海外で学部の学位取得を考える米国の学生 |
| 選定の説明 | 英語で学べる3年制・4年制の学位課程があり、米国からの志願者を集める大学 |
| 順位・点数 | なし(国別に掲載) |
| 日本の大学 | 早稲田大学 |
選ばれた大学は、英国のケンブリッジ大学・オックスフォード大学・セント・アンドリューズ大学、カナダのマギル大学、フランスのパリ政治学院(Sciences Po)、イタリアのボッコーニ大学など、12の国・地域にわたります。図1にまとめました。

記事では各大学について、学生数、学位の年数、授業料、出願料、出願の締切などが紹介されています。また背景として、米国の国際教育研究所(IIE)の部分的な集計で、2025年に海外の学位課程に在籍した米国人が9万人を超えたことや、UCAS(英国の大学出願機関)の数字で、2026年6月30日時点の英国の大学への米国からの出願者が8,270人と前年同期より12%増えたことが紹介されていると報じられています。これらはForbesが引用した数字で、本記事では元の統計資料までは確認できていません。
早稲田大学も2026年9月14日に、この記事に選ばれたことを英語の公式ニュースで紹介しています。
背景と解説
「紹介リスト」と「ランキング」は別物
まず押さえておきたいのは、Forbesの記事には順位も点数も、比べた項目の説明もないということです。つまり「15校が世界の上位15位」という意味ではなく、「英語で学べる3年制・4年制の学位課程を持ち、米国からの志願者を集めている大学の例」として選ばれた、ということです。英語で学べる学位課程があることが前提なので、ドイツやイタリアなどの大学も、英語の課程に絞って紹介されています。
ポイント:この記事は「米国の学生向け」です。授業料の説明や米国の学生ローンが使えるかといった情報は、米国から出願する人を前提に書かれています。日本から出願する場合は、出願の区分や費用、必要書類が変わることがあるため、そのまま当てはめないようにしましょう。
世界大学ランキングは「研究と評判」の比重が大きい
一方、順位を付けている代表的な世界大学ランキングが、QSとTHE(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)です。QSは2026年6月18日に2027年版を、THEは2026年9月30日に2027年版を発表しました。
公式に公開されている2026年版の評価方法を見ると、QSは「学術評判」が30%、「教員あたりの論文被引用数」が20%、「雇用者評判」が15%を占め、残りの35%には「就職成果」5%などが含まれます。THEは「研究の質」30%、「教育」29.5%、「研究環境」29%、「国際性」7.5%、「産業」4%という配分です。図2にまとめました。

どちらも、研究者や企業への評判調査、論文の引用といった研究面の比重が大きいのが特徴です。THEの「教育」にも評判調査や教員の数が含まれます。QSには「就職成果」(5%)や「雇用者評判」の指標もありますが、志望学部の具体的な進路や授業の雰囲気、学生支援、費用は、総合順位だけでは判断できない、ということなんです。
日本人の海外留学の現状
文部科学省が2026年5月29日に公表した調査では、日本の大学などが把握した2024年度の日本人学生の海外留学者数は91,054人でした。ただし、このうち60,301人は1か月未満の短期留学です。海外の機関の統計をもとにした、主に長期留学の人数は2023年で50,139人とされています。調べ方が違うため、この2つの数字は単純に比べられない点に注意してください。
保護者への影響と今できる対応
ランキングや紹介記事は、「こんな大学があるんだ」と選択肢を広げるきっかけとしてはとても便利です。ただ、進学先を決めるときには、わが子に合うかどうかを別の物差しで確かめる必要があります。確認したいポイントを図3にまとめました。

IBで学ぶお子さんの場合
IBディプロマを大学がどう扱うかは、大学やコースごとに違います。IBO(国際バカロレア機構)の公式サイトには、国や大学ごとにIBの認め方を調べられるページがありますが、IBOは「大学がIBを認めていることが、入学を保証するものではない」とも説明しています。英国の出願機関UCASも、IBを大学進学に適した資格として紹介していますが、必要な科目や得点はコースの入学要件で確かめることになります。
注意:記事に載っている授業料や締切は、記事が書かれた時点の情報で、米ドルへの換算も一時点の為替によるものです。Forbes自身も、出願前に各大学の公式サイトで最新の情報を確かめるよう呼びかけています。日本円で考える場合は、為替の変動も見込んでおきたいですね。
今できる準備チェックリスト
- 「何のための順位か」を確認:研究の評判なのか、学部教育なのか。記事の選び方の説明があるかを見る
- 学位の年数と出願の窓口:3年制か4年制か、UCAS・Common App・大学独自の出願のどれを使うか
- IBの入学要件:IBOの検索ページから各大学の公式ページへ進み、科目と得点の条件を確認
- 費用の総額:授業料だけでなく寮費・生活費・保険・渡航費まで含めて見積もる
- 卒業後の進路:現地での就職、大学院進学、帰国後の就職活動まで話し合う
国内でIBディプロマを取って海外の大学を目指す学校については、UWC ISAK Japanのガイド記事や福岡インターナショナルスクールのガイド記事でも紹介しています。
ランキングで名前を知った大学があれば、まずは公式サイトで学部の授業や学生生活の様子をお子さんと一緒に見てみるのがおすすめです。「この大学で何を学びたいか」を親子で話すことが、遠回りのようでいちばん確かな一歩かもしれません。
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まとめ
- Forbesの15校は紹介リスト: 2026年8月29日公開。順位や点数はなく、英語で学べる3年制・4年制の学位課程を持ち、米国からの志願者を集める海外大学を国別に紹介したもの
- 日本からは早稲田大学: 12の国・地域から選ばれた15校の一つとして掲載
- 世界ランキングは研究・評判の比重が大きい: QSもTHEも、学部生の学びやすさや費用を直接は測っていない
- IBの扱いは大学・コースごとに違う: IBO公式の検索ページと各大学の入学要件で確認を
- 費用と締切は必ず公式で最新確認: 記事の金額は掲載時点の情報で、為替でも変わる
出典・参考リンク
- Forbes: 15 Top International Colleges For U.S. Students(2026年8月29日)
- 早稲田大学: Forbes掲載に関する英語ニュース(2026年9月14日)
- QS: QS World University Rankings 評価方法(2026年10月1日確認)
- QS: QS World University Rankings 2027(2026年6月18日)
- Times Higher Education: World University Rankings 2026 methodology(2026年10月1日確認)
- Times Higher Education: World University Rankings 2027 results announced(2026年9月30日)
- 文部科学省: 「日本人学生の海外留学状況」及び「外国人留学生の在籍状況調査」について(2026年5月29日)
- IBO: Find countries and universities that recognize the IB(2026年10月1日確認)
- IBO: University admissions(2026年10月1日確認)
- UCAS: International Baccalaureate (IB)(2026年10月1日確認)


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