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カンボジアへの赴任が決まったとき、まず気になるのは「子どもの学校をどうするか」ではないでしょうか。日本人学校に通わせるか、英語で学ぶインターナショナルスクールにするか。帰国後の受験まで考えると、なかなか決めきれないというご家庭も多いと思います。
そんな中、共同通信が2026年10月2日に「カンボジア、インターナショナル学校が過熱」と題した記事を配信しました。首都プノンペンでは英語で授業を行うインターナショナルスクールに子どもを通わせる動きが富裕層の間で過熱していて、日本企業も日本式教育を掲げて参入したと報じられています。
この記事では、報道と公式発表で確認できた内容を整理したうえで、プノンペンに駐在するご家庭が学校を比べるときのポイントをお話ししますね。
ニュースの概要
共同通信の配信記事は、2026年10月2日に沖縄タイムス、東奥日報、愛媛新聞などのニュースサイトに掲載されました。各サイトで読めるリード部分によると、ポイントは次の3つです。
- カンボジアの富裕層の間で、英語で授業を行うインターナショナルスクールに子どもを通わせる動きが過熱している
- 外資頼みの経済構造で外国人との接点が増え、首都プノンペンにはすでに80校以上のインターナショナルスクールがある
- 日本企業も「日本式教育」を掲げて参入した
記事に添えられた写真の説明には、インターナショナルスクール「JISPP」の起工式(2026年9月、プノンペン)であいさつするカンボジアの副首相兼教育相の姿が写っていると書かれています。なお、記事の本文は有料会員向けのため、本記事ではリードと写真説明で確認できた範囲だけを取り上げています。
この起工式については、教育サービス会社のワンダーファイ株式会社が2026年9月25日に発表しています。発表の内容を表にまとめました。
| 項目 | 発表の内容 |
|---|---|
| 学校名 | Japanese International School Phnom Penh(JISPP) |
| 起工式 | 2026年9月22日、新キャンパスの建設予定地で開催 |
| 所在地 | プノンペン・ミエンチェイ区(イオンモール ミエンチェイの北約1km)、敷地は約2ヘクタール |
| 対象 | 幼稚園・小学校・中学校 |
| 開校予定 | 2027年8月(幼稚園は2024年7月に開校済み) |
| 計画の中身 | 文部科学大臣の認定を受けた日本人学校と、IB認定取得を目指す幼小中一貫のインターナショナルスクールを同じキャンパスに併設 |
起工式には、カンボジアの副首相兼教育・青年・スポーツ大臣や、在カンボジア日本国大使館の臨時代理大使らが出席したと発表されています。発表文に載っている大使館とカンボジア日本人会のコメントでは、同じキャンパスで学ぶ学校として「プノンペン日本人学校」の名前が挙がっています。ただし、日本人学校が新キャンパスへ移るのか、別の校舎として加わるのかといった具体的な形は、発表では説明されていません。
ここに注意:JISPPの小学校・中学校部分は2027年8月の開校予定で、今通えるのは幼稚園です。また、JISPPは学校の説明では2025年に「IB候補校」になった段階で、IBの認定校ではありません。発表では、日本人学校とIBを目指すインターの併設を「世界初」のモデルと説明していますが、これは学校側の調べによるものです。
背景と解説
プノンペンにある学校の3つのタイプ
海外駐在中の子どもの学び先は、大きく分けると次の3つです。図1にまとめました。

1つ目は日本人学校です。文部科学省は、日本人学校を「国内の小学校、中学校又は高等学校における教育と同等の教育を行うことを目的とする、全日制の教育施設」と説明しています。つまり、日本の学校と同じような教科書や学年の流れで学べる、ということです。
プノンペンにはプノンペン日本人学校があります。学校公式サイトによると、カンボジア日本人会のもとで2015年に開校し、文部科学省から在外教育施設として認定を受けています。小学部と中学部があり、校舎はプノンペン都センソック地区で、土曜日に開かれているプノンペン補習授業校と共用しているそうです。
2つ目はIB(国際バカロレア)の認定を受けたインターナショナルスクールです。IBO(国際バカロレア機構)の公式サイトで、カンボジアの学校として5校が掲載されています(2026年10月2日時点、図3)。
3つ目は、IB以外の各国のカリキュラムで学ぶインターナショナルスクールです。報道にある「80校以上」には、さまざまなタイプの学校が含まれているとみられます。
また、インターや現地校に通う場合でも、文部科学省が説明する補習授業校という選択肢があります。土曜日や放課後などに、日本の小・中学校の一部の教科を日本語で学ぶ施設です。
「日本式」とIBを組み合わせる動き
今回のJISPPの計画は、日本式の教育とIBの探究学習を一つのキャンパスで組み合わせようとするものです。発表では、IBの探究学習と日本式の理数の基礎教育を融合させると説明しています。図2に、プノンペン日本人学校とJISPPの主な出来事を年表にしました。

外務省の海外在留邦人数調査統計によると、カンボジアに住む日本人は2025年10月1日時点で2,915人です。日本人の子どもが通える学校の選択肢がどう広がるのかは、現地で暮らすご家庭にとって身近な話題ですよね。
保護者への影響と今できる対応
まず「帰国後の進路」から考える
学校選びでいちばん大切なのは、帰国後にどんな進路を考えているかです。日本の中学・高校受験を考えるなら、日本の教育課程で学べる日本人学校は安心材料になります。一方で、英語で学ぶ力を伸ばしたい、将来は海外の大学も視野に入れたいというご家庭なら、IB認定校を含むインターナショナルスクールが候補になるでしょう。
IB認定校を比べるときは、図3のように、学校ごとに認定されているプログラムが違う点も見ておきたいところです。PYP・MYP・DPなどは、対象とする年齢がそれぞれ異なるプログラムです。

ポイント:「IB認定校」と「IB候補校」は違います。候補校は認定に向けて準備している段階です。学校のパンフレットだけでなく、IBO公式サイトの「Find an IB World School」で学校名を検索し、どのプログラムが認定されているかを確かめておくと安心です。
学校見学・問い合わせで確認したいこと
- 帰国後の進路:日本の中学・高校受験、帰国生入試、海外大学のどれを想定するか。インターに通う場合、補習授業校との併用ができるか
- 授業言語:日本語か英語か。英語の場合、入学時に英語力の目安や面談があるか
- 認定の種類:文部科学省の認定を受けた日本人学校か、IBOの認定校か、候補校か
- 対象学年:わが子の学年を今の時点で受け入れているか(開校予定の学校は時期に注意)
- 滞在期間:任期の見通しと、途中で帰国・転校するときの移りやすさ
任期の長さによっても選び方は変わります。途中で帰国したり別の国へ移ったりする可能性があるなら、転校しやすいかどうかも考えておきたいですね。新しい学校については、開校の時期や受け入れ学年が変わることもあるので、学校の公式な案内が出るのを待って判断するのがおすすめです。
大切なこと:インターナショナルスクールの数が増えると選択肢は広がりますが、そのぶん比べる手間も増えます。「人気だから」ではなく、お子さまの性格や英語力、帰国後の進路に合うかどうかで選ぶことが何より大切なんです。
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まとめ
- 報道の要点: 共同通信によると、プノンペンにはすでに80校以上のインターナショナルスクールがあり、富裕層の間で通わせる動きが過熱していると報じられています
- 日本式教育の参入: JISPPの新キャンパスが2026年9月22日に起工し、2027年8月の開校予定と発表されています
- 認定と候補の違い: JISPPは学校の説明で「IB候補校」。IBO公式サイトでは、カンボジアの認定校として5校が掲載されています
- 日本人学校という選択肢: プノンペン日本人学校は2015年開校で、文部科学省の認定を受けた在外教育施設です
- 比べ方: 帰国後の進路、授業言語、認定の種類、対象学年、滞在期間の5つを軸に比べると整理しやすくなります
出典・参考リンク
- 沖縄タイムス(共同通信配信): カンボジア、インターナショナル学校が過熱 富裕層が子弟、日本教育の学校も参入(2026年10月2日)
- 東奥日報(共同通信配信): カンボジア、インターナショナル学校が過熱 富裕層が子弟、日本教育の学校も参入(2026年10月2日)
- ワンダーファイ株式会社(PR TIMES): ワンダーファイ、カンボジアに世界初となる幼小中一貫モデルの学校設立に参画(2026年9月25日)
- JISPP公式サイト(2026年10月2日確認)
- プノンペン日本人学校: 学校紹介(2026年10月2日確認)
- 文部科学省: 在外教育施設の概要(2026年10月2日確認)
- 外務省: 海外在留邦人数調査統計(2025年10月1日現在)
- IBO: Find an IB World School(2026年10月2日確認)


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