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「今年はエルニーニョが強くなるらしい」というニュース、海外で子どもを学校に通わせているご家庭ほど気になりますよね。大雨で学校が急に休みになったら、煙で外遊びができなくなったら、と考え出すと落ち着かないという方も多いのではないでしょうか。
英国の教育専門誌Tesは2026年10月1日、「El Niño is coming – are international schools ready?(エルニーニョがやってくる。インターナショナルスクールの準備はできているか)」という記事を掲載しました。台風や洪水、煙害にすでに向き合っている各国のインターナショナルスクールの対応を紹介した内容です。
この記事では、Tesの報道と、世界気象機関(WMO)・米国海洋大気庁(NOAA)・気象庁の公式発表をもとに、海外駐在中や帰国予定のご家庭が「学校の休校・安全対応」について今のうちに確認しておきたいことを整理しますね。
ニュースの概要
Tesの記事は、国際教育を担当する記者のEmma Seith氏によるもので、各地のインターナショナルスクールの校長や学校グループの責任者に、異常気象への備えを取材しています。基本情報をまとめると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 媒体・掲載日 | Tes(Tes Magazine)、2026年10月1日 |
| 取り上げた地域 | ペルー、日本(東京)、フィリピン、ケニア、インド、マレーシア、シンガポールなど |
| 主なリスク | 大雨・洪水、台風、暑さ、干ばつ、森林火災の煙(煙害)、交通や電力の停止 |
| 学校の対応例 | 休校と早めの家庭連絡、オンライン授業への切り替え、屋外活動の制限、空調や排水設備の点検 |
記事で紹介された主な事例は次のとおりです。いずれもTesが報じた内容で、各校の公式発表で個別に確認したものではありません。
- 東京:The British School in Tokyoは、9月7日に豪雨で、9月21日に台風(英語名Dujuan)で休校し、家庭へは早めに連絡したと報じられています。
- フィリピン・バギオ:Brent International Schoolは大雨で新年度の開始を延期し、その後、対面授業を止めてオンライン授業に切り替えたとされています。
- マレーシア領ボルネオ:Kinabalu International Schoolは、インドネシア側の火災による煙害で、屋外活動の制限や休み時間の屋内化などの調整を行ったと紹介されています。
- ペルー・リマ:St George’s Collegeでは平屋根の校舎で雨漏りがあり、南半球の日程で11月に行うIB試験の時期の暑さも気にかけていると報じられています。
また、25か国で100校以上を運営する学校グループISP(International Schools Partnership)の調査として、2050年までに大雨で大きな影響を受ける施設が91%、熱波が86%、山火事が40%にのぼるという見通しも紹介されています。これは「災害が起きる確率」ではなく、影響を受けると見込まれる施設の割合という意味です。
図1に、Tesが紹介した海外校のリスクと対応をまとめました。

背景と解説
エルニーニョとは
エルニーニョ現象は、太平洋の赤道付近の東側で海面水温が平年より高い状態が続く現象です。つまり、海の温まり方がいつもと変わることで、世界各地の雨の降り方や気温に連鎖的な影響が出やすくなる、ということです。
公式機関の見通し(2026年9月時点)
今年のエルニーニョについて、公式機関は次のような見通しを出しています。図2にまとめました。
- 世界気象機関(WMO):2026年9月3日の発表で、エルニーニョが2027年2月ごろまで続く可能性は「ほぼ100%」で、年末ごろに非常に強い状態でピークを迎える見込みとしています。
- 米国NOAA気候予測センター:2026年9月10日の診断で「エルニーニョ注意報(El Niño Advisory)」を出し、北半球の秋から冬に「非常に強い」規模となる確率を90%超としています。
- 気象庁:2026年9月9日のエルニーニョ監視速報(No.408)で、「今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く見込み(100%)」としています。

ポイント:WMOの「ほぼ100%」や気象庁の「100%」はエルニーニョが続く可能性、NOAAの「90%超」は強さの確率で、意味が違います。「どの国でどんな災害が起きるか」を示した数字ではない点に気をつけたいところです。
学校にとって何が問題なのか
WMOは、エルニーニョにともなって洪水や干ばつ、極端な暑さのリスクが高まる一方、影響の出方は国・地域・季節によって違うとし、各国の気象機関の地域別の情報が大切だとしています。Tesの記事でも、英国の大学の気候研究者が「地域の気象当局の予報を追い、いくつかのシナリオを想定して点検すること」を学校に勧めています。
インターナショナルスクールは、校舎の造りや空調が現地の「いつもの気候」を前提にしていることが多いんです。リマの事例のように、大雨を想定していない屋根や、空調が十分でない教室では、異常気象の影響がそのまま授業に出てしまいます。IB校の場合は、試験期間の暑さや休校が学習計画に響くこともあるため、学校側も対応を急いでいるという流れです。
なお、Tesの記事には「千年で最大級の天候の変動になりうる」という専門家の見方も紹介されていますが、これは個人の見解として引用されたもので、公式機関の予測ではありません。
保護者への影響と今できる対応
影響を受けやすいのは、東南アジア・南米・アフリカなど、台風・豪雨・煙害が起きやすい地域の学校に通うご家庭です。とはいえ、Tesの記事には東京の学校の休校も出てきますから、日本国内のインターナショナルスクールに通うご家庭にとっても他人事ではないですよね。
家庭でできるのは、「学校がどう動くか」を前もって知っておくことです。図3に、確認しておきたい5つの項目をまとめました。

- 連絡手段:休校や下校時刻の変更が、メール・アプリなどどの経路で届くか。登録している連絡先が最新か
- 休校の判断:台風・豪雨・大気汚染のとき、休校や屋内対応にする基準や流れを学校が示しているか
- オンライン授業:休校中の授業の続け方と、家庭で用意する端末や通信環境
- お迎え・通学:道路が冠水したときの下校方法や、スクールバスの運行判断
- 在留届・たびレジ:日本大使館・総領事館からの安全情報を受け取れる状態か
注意:外国に3か月以上滞在する日本人は、住所を管轄する日本の大使館・総領事館へ「在留届」を出すことが旅券法で義務づけられています。3か月未満の渡航では外務省の「たびレジ」に登録すると、現地の安全情報をメールで受け取れます。災害時の連絡にも関わるので、出し忘れがないか一度確認しておくと安心です。
帰国・転校を控えているご家庭へ
帰国予定のご家庭は、移動の時期が台風や豪雨の時期と重なると、休校や交通の乱れで手続きや引っ越しの予定がずれる可能性もあります。学校の休校情報と、現地の気象機関の予報をあわせて見ておくと、予定の立て直しがしやすくなります。日本でのインターナショナルスクールやIB校への編入を考えている場合も、志望校の休校時の対応やオンライン授業の有無を、説明会などで質問してみるとよいのではないでしょうか。
Tesの記事では、気候リスクを「たまに起きる運営上の問題」ではなく、学びを続けるための課題として計画的に考える学校グループの声も紹介されています。学校のリスク対応を知ることは、学校選びの一つの手がかりにもなりそうです。
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まとめ
- Tesの記事: 2026年10月1日、台風・洪水・煙害などに向き合う各国のインターナショナルスクールの備えを紹介しました。
- 公式の見通し: WMO・NOAA・気象庁はいずれも、エルニーニョが冬にかけて続く、または非常に強くなる見通しを2026年9月に示しています。
- 影響は地域ごとに違う: 住んでいる国の気象機関の予報で、自分の地域のリスクを確認することが大切です。
- 学校の対応を事前に確認: 連絡手段、休校の判断、オンライン授業、下校方法を前もって知っておくと慌てずに済みます。
- 在留届・たびレジ: 大使館・総領事館からの安全情報を受け取れる状態にしておきましょう。


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