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「うちの子の幼稚園選び、本当にこれでよかったのかな」「海外の幼児教育って、日本と何がそんなに違うの?」と気になったことはありませんか。特に海外駐在中のご家庭や、帰国を控えたご家庭なら、現地の園と日本の園の違いを肌で感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな疑問に関係する調査結果が、2026年10月1日に公表されました。幼児期の子どもを日本国内で育てた保護者と、海外で育てた保護者の計1,014人に、園選びの決め手や教育への考え方を聞いたものです。結果を見ると、園選びの基準には国内外ではっきりした違いがある一方で、「のびのび育てたい」「自分で考えて決める力を育てたい」という願いは共通していました。
この記事では、調査の数字を正確に押さえたうえで、ご家庭の教育選びにどう生かせるかを一緒に考えていきますね。
ニュースの概要
調査を行ったのは、千葉県船橋市で「アトリエバレーナ幼稚園」を運営する学校法人SEiRYO学園(法人登記上の名称は学校法人正良学園)です。結果は2026年10月1日にプレスリリース配信サービスのPR TIMESで公表され、ニコニコニュースにも配信されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 「日本と海外における幼児教育の違いと保護者の意識」に関する調査 |
| 調査元 | 学校法人SEiRYO学園(千葉県船橋市) |
| 公表日 | 2026年10月1日(PR TIMES) |
| 調査期間 | 2026年5月12日〜5月13日 |
| 調査方法 | PRIZMAによるインターネット調査(モニター提供元:サクリサ) |
| 対象・人数 | 6歳以上の子どもがいて、幼児期(2〜5歳)の子どもを日本国内または海外で育てた経験がある1,014人(国内511人/海外503人) |
主な結果は次のとおりです。施設選びの決め手は、国内で育てた方では「自宅や職場から近く、通いやすかった」が52.5%で最多でした。海外で育てた方では「英語・バイリンガル教育など言語環境」が34.4%、「国際的・多文化な環境」が30.6%と、教育環境そのものを重視する回答が上位に並びました。
通っていた園で重視されていた点は、国内では「集団行動や協調性」(45.8%)、海外では「子どもの自主性」(43.3%)がそれぞれ最多です。海外では「多様性や異文化理解」(38.6%)も上位に入りました。図1にまとめましたので、ご覧ください。

一方、理想とする幼児教育では、国内(60.3%)・海外(52.7%)ともに「のびのびと自由に育てたい」が最多でした。また、幼児教育に迷いや不安を感じた経験がある保護者は69.2%(「頻繁にあった」19.4%+「たまにあった」49.8%)。「自分で考えて決める力」や「創造性」を育むことが重要だと考える保護者は89.3%にのぼりました。
背景と解説
「国内=通いやすさ」「海外=言語環境」の違いはなぜ?
リリースでは、国内で「通いやすさ」が優先される背景として共働き世帯の増加などを挙げています。毎日の送り迎えを考えると、距離は切実な問題ですよね。一方、海外では、そもそも何語で過ごす園なのかによって子どもの毎日が大きく変わります。現地の園、インターナショナルスクール、日本語の環境など、選択肢の幅が広いぶん、教育の中身で選ばざるを得ない事情もありそうです。
また、迷いの中身にも違いがありました。幼児教育について迷いや不安を感じた経験があると回答した方に、その内容を尋ねたところ、国内で育てた方の最多は「子どもの個性やペースに合っているか」(43.2%)、海外で育てた方の最多は「学習(文字・数字など)をどの程度させるべきか」(42.9%)です。海外では園ごとにカリキュラムの考え方が異なるため、どこまで学習を取り入れるかを家庭で判断する場面が増えるのかもしれません。
日本の幼児教育も「協調性だけ」ではありません
「日本は集団重視、海外は個の尊重」と単純に分けたくなりますが、少し注意が必要です。文部科学省の幼稚園教育要領(平成29年告示、平成30年4月1日施行)では、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として10項目を示しています。そこには「協同性」と並んで、「自立心」「思考力の芽生え」「豊かな感性と表現」も含まれています。つまり、日本の幼児教育の指針でも、主体性や考える力はもともと大切にされているということです。
ポイント:今回の調査は、保護者が「通っていた園で重視されていた」と感じた点を聞いたものです。園の実際の教育内容を外部から評価したデータではありません。数字は「保護者の受け止め方」として読むのがよさそうです。
IB教育とのつながり
調査で多くの保護者が重視した「自分で考えて決める力」は、国際バカロレア(IB)の考え方とも重なります。IBO(国際バカロレア機構)公式サイトによると、3〜12歳を対象とするPYP(初等教育プログラム)は探究型・教科横断型の枠組みで、子どもを「自分の学びの主体」と位置づけています。つまり、先生が教えたことを覚えるだけでなく、子ども自身が問いを立てて学びを進めていくということです。
ただし、今回のリリースにはIBの認定について触れた記述はなく、調査結果とIB教育を直接結びつけるデータもありません。「主体性を重視するならIB」と短絡的に考えず、選択肢の一つとして見ておくのがよいと思います。
保護者への影響と今できる対応
今回の調査で特に印象的なのは、幼児期を振り返って「もっと経験させておけばよかった」ことの上位が、語学や学習ではなかった点です。最多は「失敗や挑戦の経験」(35.4%)、続いて「自分で考えて決める経験」(29.4%)、「自然の中で遊ぶ経験」(28.9%)でした。図2に主な数字をまとめています。

また、海外で育てた経験がある方の78.7%が、海外の教育事情を知って幼児教育への考え方が「大きく変わった」(31.8%)または「やや変わった」(46.9%)と答えています。駐在中のご家庭なら、帰国後の園や学校選びで「日本の園は合うかな」と悩む場面もあるかもしれません。
園・学校選びで確認したいこと
- 通いやすさと教育方針のバランス:距離だけで決めず、見学で「子どもが自分で選ぶ場面」がどのくらいあるかを見てみる
- 言語環境:英語の時間がどれくらいか、日本語の力をどう支えるか。帰国予定や将来の進路とあわせて考える
- 学習の取り入れ方:文字・数字をどの程度扱うかは園によって違うため、説明会で具体的に質問する
- 失敗や挑戦を見守る姿勢:先生がすぐに手を出すのか、子どもが試行錯誤する時間を確保しているのか
- 家庭でできること:外遊びや自然体験、お手伝いなど「自分で決めて、やってみる」機会は家庭でも作れます
注意:インターナショナルスクールなどに通う場合、幼児教育・保育の無償化の扱いは施設の設置形態によって異なります。こども家庭庁によると、認可外保育施設等を利用する3〜5歳児は、保育の必要性の認定を受けたうえで月額3.7万円までが対象とされています。また、各種学校として認可された幼児教育・保育施設は、国の無償化制度の対象外とされています(2020年11月27日の政府答弁書)。個別の施設が対象かどうかは、お住まいの自治体で確認してください。
調査結果を読むときの注意点
この調査は、幼稚園を運営する学校法人が実施したものです。リリースの後半では、自園の教育プログラムの紹介もしています。また、「海外」がどの国・地域を指すのか、滞在期間はどのくらいかといった内訳は公表されていません。インターネット調査の結果でもあり、「海外の幼児教育はこう」と一般化するのは避けたほうが安心です。数字はあくまで「同じような立場の保護者がどう感じているか」を知る手がかりとして活用するのがおすすめです。
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まとめ
- 園選びの基準: 国内は「通いやすさ」(52.5%)、海外は「言語環境」(34.4%)が最多で、国内外ではっきり違いが出ました
- 園で重視されていた点: 国内は「集団行動や協調性」(45.8%)、海外は「子どもの自主性」(43.3%)が最多です
- 共通する願い: 国内外とも「のびのびと自由に育てたい」が最多で、89.3%が「自分で考えて決める力」や「創造性」を重要と回答しました
- 振り返って思うこと: 「もっと経験させておけばよかった」の最多は「失敗や挑戦の経験」(35.4%)でした
- 読み方の注意: 幼稚園を運営する法人の調査で、海外の国・地域の内訳は非公表です。家庭の方針を考える参考材料として使いましょう


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