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「子どもが大学に入ったら海外留学をさせてあげたい。でも、費用が心配で…」というご家庭は多いのではないでしょうか。円安や物価高が続くなか、留学にかかるお金は以前より重く感じられますよね。
そんななか北海道には、道が企業や個人からの寄附を集めて、若者の海外留学や海外研修を返済不要の助成金で後押しする「ほっかいどう未来チャレンジ基金(愛称:みらチャレ)」という制度があります。基金の公式ページは2026年10月2日に更新され、9月30日発行の「みらチャレ通信vol.53」が最新のお知らせとして載っています。
この記事では、北海道の公式ページと2026年度の募集要項で確認できた内容をもとに、対象年齢、支援の中身、応募の条件を保護者の目線で整理します。なお、10月2日の更新で次の募集が始まったわけではありません。2027年度の募集内容はまだ発表されていないので、その点も含めてお伝えしますね。
ニュースの概要
「ほっかいどう未来チャレンジ基金」は、北海道(総合政策部国際局国際課)が平成28年(2016年)12月に創設した基金です。公式ページによると、「チャレンジ精神にあふれ、世界に学ぼうとする若者の挑戦を官民一体となって応援」するためのもので、道内外の企業や個人の寄附に支えられ、令和7年度(2025年度)までに61名の海外留学を支援してきました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | 北海道 総合政策部国際局国際課(学生留学コースは北海道創生・海外留学支援協議会が実施) |
| 創設 | 平成28年(2016年)12月 |
| コース | 学生留学・スポーツ・文化芸術・未来の匠の4コース |
| 直近の募集 | 2026年度(第9期生):2026年4月1日〜5月11日(受付終了)。7月2日付で助成対象者の決定を公表 |
| 助成 | 渡航費・滞在費・授業料等の一部。返済不要(採用取消しなどの場合は返納を求められることがあります) |
コースごとの対象と、学生留学コースの助成額を図1にまとめました。

対象年齢は「コースによって違う」
2026年度の募集要項では、学生留学コースが2026年4月1日現在で18歳以上30歳以下、スポーツ・文化芸術・未来の匠の3コースが18歳以上39歳以下とされています。一方、基金のトップページには「北海道在住の18歳〜38歳の方」という表記もあり、要項の年齢と食い違っています。応募を考えるときは、その年度の募集要項の数字を確認するのが確実です。
学生留学コースの助成額
学生留学コースでは、2026年度の要項で次の金額が示されています。
- 海外での滞在費(月額):北米・シンガポール・欧州(指定の除外国・地域を除く)・中近東は16万円、それ以外の地域は12万円
- 往復渡航費:アジア地域は16万円、それ以外は30万円(円安や物価高を踏まえた増額分を含む)
- 授業料相当額:2026年度は上限30万円(交換留学の協定などで授業料が免除される場合は支給なし)
3コースの助成内容は「北海道未来人財応援事業費助成金交付要綱」で定められていて、基金トップページでは「渡航費 最大30万円、生活費 最大16万円/月、留学・研修費等 最大30万円」と案内されています。
背景と解説
「北海道の未来を担う人」を育てるための基金
この制度は、単なる留学費用の援助ではありません。学生留学コースの募集要項には、人口減少が全国より速く進む一方でグローバル化も進む北海道で、地域の課題解決に取り組む若者を育てたいという趣旨が書かれています。つまり、「留学で得たものを北海道に還元してほしい」という期待とセットになった支援ということです。
そのため学生留学コースでは、「一次産業や観光など北海道の優位性を活かす分野」「人口減少・高齢化など北海道の課題解決に資する分野」「その他北海道の活性化に資する分野」の3分野から1つを選び、自分でテーマを立てて留学計画を作ります。海外での学びに加えて、インターンシップやフィールドワーク、ボランティアなどの実践活動を組み込むことが求められ、帰国後には道内企業などでのインターンシップも予定されています。
ポイント:語学学習が過半を占める計画は対象外です。また、留学計画は「生成AIを使用せずに、自ら考えて作成」するよう要項に明記されています。「何を学び、北海道にどう生かすか」を自分の言葉で語れるかが問われる制度なんです。
募集人数は少なめ、応募は増加傾向
2026年度の募集人数は、学生留学コースが4〜6名(うち短期派遣1〜2名)で、4コース全体で10名程度の予定でした。北海道の募集ページに載っている過去の実績では、2026年度(令和8年度)は応募29名に対して助成9名。初年度の2017年度(平成29年度)から2026年度までの累計は、応募163名・助成70名です(2020年度は新型コロナの影響で募集中止)。推移を図2にまとめました。

国のトビタテ!留学JAPANとの関係
留学の給付型支援といえば、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。学生留学コースの要項では、トビタテ!留学JAPANや日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度(協定派遣)とは併給できないとされています。一方、JASSOの第一種・第二種奨学金(貸与)とは併用できます。どの支援を使うかは、在籍する大学の留学担当窓口と早めに相談しておきたいところです。
保護者への影響と今できる対応
対象になるのはどんなご家庭?
学生留学コースの対象は、道内の産学官でつくる「北海道創生・海外留学支援協議会」に加盟している北海道の大学等で、正規の課程に在籍している学生です。北海道大学や小樽商科大学、北海学園大学など30の大学のほか、短期大学、専修学校(専門課程)、高等専門学校が加盟大学等の一覧に載っています(令和8年3月1日現在)。応募書類は、本人が直接道に出すのではなく在籍大学を通して提出する仕組みです。
そのため、高校生のうちは学生留学コースに応募できません。IB(国際バカロレア)のディプロマ・プログラムなどで海外大学への関心が高まっているお子さんの場合、注意したいのは進学先です。道外の大学や海外の大学に進むと、学生留学コースの対象にはなりません。選考では「道内高等学校卒業者には若干の加点」があるとも書かれていて、北海道で育ったお子さんにとっては心強い仕組みといえそうです。
また、日本国籍があるか日本への永住が許可されていること、JASSOの第二種奨学金の家計基準を満たすことも要件です。家計基準を超える場合でも応募はでき、支援予定人数全体の1〜2名程度を上限に支援するとされています。
注意:スポーツ・文化芸術・未来の匠の3コースは、2026年4月1日時点で道内の市町村に住民登録があること(学生は道内の学校に在籍していることの証明でも可)と、活動終了後、原則3年間は道内に住むことが要件です(特別な事情がある場合などの例外あり)。進学や就職で道外に出る予定がある場合は、条件をよく確認してください。
次の募集に向けて、今できる準備
2026年度の流れは、4月1日に募集が始まり、5月11日17時が北海道への提出期限でした。書面審査、個別面接、プレゼンテーションを含む集団面接を経て、6月下旬に結果を通知する予定とされていました(図3)。2027年度の日程はまだ発表されていませんが、募集期間が約6週間と短いので、計画づくりは早めに始めるのが安心です。

- 在籍大学が協議会に加盟しているか確認する:加盟していない場合は、在籍大学等に相談するよう案内されています
- 学内の締め切りを確認する:学生留学コースは大学ごとに提出期限が決まります
- 語学力を準備する:現地での生活に支障がないレベル(留学先の基準を満たす等)が必要です
- 受け入れ先を探し始める:留学開始前に受け入れ機関の許可を得られることが条件です
- 家計基準を確かめる:JASSO第二種奨学金の基準を満たすか、大学の窓口で確認できます
- 公式ページを定期的にチェックする:2026年度は4月1日に募集が始まりました
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まとめ
- 返済不要の道の基金:北海道が2016年12月に創設し、2025年度までに61名の海外留学を支援してきました
- 対象年齢はコースで違う:2026年度は学生留学コースが18〜30歳、ほかの3コースが18〜39歳(4月1日現在)
- 学生は道内の加盟大学等が窓口:高校生は応募できず、道内の協議会加盟大学等に進学後、大学を通して応募します
- 少数精鋭の選考:2026年度は応募29名に対して助成9名。北海道への貢献の意欲と具体的な計画が問われます
- 次回は未発表:2027年度の募集要項は公式発表待ち。2026年度は4月1日〜5月11日の短い期間でした


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