テンプル大学ジャパンが川崎市と包括連携協定、溝の口の新拠点と米国大学進学の選択肢

テンプル大学ジャパンと川崎市の包括連携協定の主な内容 IB最新ニュース

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「アメリカの大学の学位を、日本にいながら目指せる大学がある」と聞いて、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。そのTUJが2026年10月7日、神奈川県川崎市と包括的な連携・協力に関する協定を結んだと発表しました。

TUJは2026年8月、川崎市高津区に首都圏で2つ目の主要拠点となる「ヒルサイドセンター」を開設したばかりです。今回の協定は、その開設に続く取り組みと位置づけられています。「川崎市に住んでいるけれど、子どもに関係があるの?」「海外大学と迷っている高校生の進路にどう関わるの?」と気になっているご家庭も多いのではないでしょうか。

この記事では、TUJの発表と、文部科学省・TUJ公式サイトで確認できた内容をもとに、協定のポイントと、首都圏で米国大学への進学を考えるご家庭が押さえておきたい点を整理しますね。

ニュースの概要

TUJの発表によると、協定は2026年10月7日に川崎市役所で締結され、マシュー・ウィルソン学長と福田紀彦市長が協定書に署名しました。目的は、国際教育の推進と、国際文化・地域交流の促進です。

項目 内容
発表主体 テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)
締結日・場所 2026年10月7日・川崎市役所
署名者 マシュー・ウィルソン学長、福田紀彦 川崎市長
主な内容 市内の小学生〜高校生向け語学学習プログラムの支援、市内の学生向け国内留学プログラム(実施予定)、TUJ学生のインターンシップ受け入れ

協定の取り組みは大きく3つです。1つ目は、TUJが川崎市内の小学生から高校生までを対象にした語学学習プログラムを支援し、異文化理解を深める学習活動を進めること。2つ目は、市内の学生を対象にした国内留学プログラムの実施予定。3つ目は、川崎市が市役所や関連施設、研究機関、市内に本社または事業所を置く企業で、TUJの学生のインターンシップを受け入れることです。図1にまとめました。

テンプル大学ジャパンと川崎市の包括連携協定の主な内容
図1:TUJと川崎市の包括連携協定の3つの柱(TUJニュース 2026年10月7日より作成)

TUJは今回の協定を「自治体との9件目の連携協定」と説明しています。京都府・愛媛県・長崎県・山梨県や大阪府教育委員会との協定も含めた数え方で、市区町村に限ると、港区(2006年5月)、世田谷区(2022年12月)、京都市(2025年2月)に続く4件目です。

注意:今回確認できたのはTUJ側の発表です。2026年10月7日時点で、川崎市側の協定の発表ページや協定書の本文は確認できませんでした。また、今回確認したTUJの協定発表には、語学学習プログラムや国内留学プログラムの開始時期・対象校・参加方法・費用の記載はありません。

背景と解説

ヒルサイドセンターはどんな場所?

見出しにある「首都圏での拠点拡大」は、ヒルサイドセンターの開設を指しています。TUJは2026年2月27日、川崎市高津区久地にある8階建て・延べ床面積約7,000平方メートルの教育・研究施設の取得を完了したと発表しました。最寄り駅は東急田園都市線の溝の口駅で、三軒茶屋にあるシティキャンパスから急行で2駅の場所にあります。2026年8月に開設され、9月4日の開設記念式典には福田市長も出席しました。

TUJの案内によると、ヒルサイドセンターには23の教室や300席の大講堂、図書館などがあり、1年次向けの科目、一般教養(ジェネラル・エデュケーション)科目、英語力が正規入学の基準に届かない学生のための「Bridge Program(条件付き入学)」の授業を担います。つまり、大学生活の最初の1〜2学期を過ごす場所として位置づけられているということです。東京圏で学び始める新入生とBridge Programの学生は、最初の学期をヒルサイドセンターで始め、専門科目は主に三軒茶屋のシティキャンパスかTUJ京都で学ぶ形です(図2)。

TUJのヒルサイドセンター・シティキャンパス・TUJ京都の役割
図2:ヒルサイドセンターとほかの拠点の役割(TUJ公式サイト・TUJニュースより作成)

「外国大学日本校」とは

TUJは、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるテンプル大学の日本校で、1982年に東京で設立されました。2005年2月14日には、文部科学省から「外国大学日本校」の指定を受けています。文部科学省のページによると、この指定は外国の学校教育制度の中に位置づけられた国内の教育施設が対象で、指定を受けると、課程を修了した人に日本の大学院などへの入学資格が認められ、日本の大学などとの単位互換も認められます。

つまり、日本の大学として設置認可を受けた大学とは制度上の位置づけが異なりますが、卒業すると米国のテンプル大学の学位を得られる、ということです。文部科学省の指定一覧(2026年7月29日時点)には、世田谷区・京都市に加えて、川崎市高津区久地の所在地も載っています。TUJによると、2026年秋学期には大学院を含む学位取得目的の学生数が初めて4,200名を超え、学生は100以上の国・地域から集まっています。これまでの歩みを図3にまとめました。

テンプル大学ジャパンの設立から川崎市との協定までの歩み
図3:1982年の設立から2026年10月の協定まで(TUJニュース・文部科学省のページより作成)

保護者への影響と今できる対応

川崎市にお住まいのご家庭

協定には小学生から高校生向けの語学学習プログラムの支援が含まれているので、身近な場所で英語や異文化にふれる機会が増えるかもしれません。ただ、今回確認したTUJの協定発表には、開始時期・対象校・参加方法・費用の記載はありません。今後の川崎市やTUJの案内をチェックしておくと安心ですよね。

日本で米国大学の学位を考えるご家庭

TUJの学部の出願資格(2026年9月更新)では、高校の卒業(見込み)に加えて、IBディプロマの取得(見込み)でも出願できると明記されています。高校在学中の出願では、高校の成績証明書とIBの予測スコア(predicted grades)を使えます。IBの成績に応じてテンプル大学の単位が認められる仕組みもあり、IBで学んできたお子さまには気になるポイントではないでしょうか。

英語を母語としない出願者には英語力の最低基準があり、たとえばIELTS(Academic)6.0、Duolingo English Test 110、TOEFL iBT 4(新しいスコア表記。従来の表記では79)などです。英語だけで授業を行うカリキュラムで3年以上学んだ場合などは、スコア提出が免除される場合があります(それでも提出を求められることがあります)。基準に届かない場合は、Bridge Programでの条件付き入学という道もあります。

正直にお話しすると、費用も大切な検討ポイントです。TUJの授業料は1学期に履修する単位数で決まり、2026年10月時点の料金表では、12〜18単位(フルタイム)で1学期91万円です。入学時には入学金434,100円とオリエンテーション費36,600円もかかります。TUJが示す目安(2026年6月更新)では、日本国籍などで学生ビザが不要な学生が秋・春の2学期をフルタイムで学ぶ場合、授業料と諸費用は1年目が2,301,200円、2年目以降が1,820,000円です。2年目以降は授業料91万円×2学期と一致しますが、1年目は上の3項目の合計(91万円×2+434,100円+36,600円=2,290,700円)より10,500円多く、この差の内訳はTUJの目安ページに示されていません。Bridge Programは別の料金で、金額は予告なく変わることがあります。

ポイント:東京圏でTUJに入学すると、最初の学期は溝の口のヒルサイドセンターで学ぶことになります。オープンキャンパスや説明会では、ヒルサイドセンターとシティキャンパスの両方への通学時間を確かめておくと安心です。

検討を始めるときは、次の点を確認しておきましょう。

  • 川崎市・TUJからの協定プログラムの案内(対象・時期・参加方法)
  • お子さまの英語スコア(IELTS・Duolingo・TOEFLなど)と、免除の条件に当たるかどうか
  • IBを学んでいる場合は、予測スコアでの出願方法と単位認定の扱い
  • 授業料・入学金と、自宅からヒルサイドセンター・シティキャンパスへの通学時間
  • 「外国大学日本校」という位置づけと、日本の大学との違い

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まとめ

  • 協定の締結: TUJと川崎市が2026年10月7日に包括連携協定を結んだと、TUJが発表しました。
  • 協定の中身: 市内の小中高生向け語学学習の支援、市内の学生向け国内留学(予定)、TUJ学生のインターンシップ受け入れが柱です。具体的な内容は今後の発表待ちです。
  • 新しい拠点: 2026年8月に開設したヒルサイドセンター(川崎市高津区、最寄りは溝の口駅)は、東京圏で学び始める新入生が最初の学期を過ごす場所です。
  • 出願と費用: IBディプロマ(見込み)で出願でき、授業料は12〜18単位で1学期91万円(2026年10月時点)。最新の情報は公式サイトで確認しましょう。

出典・参考リンク

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