内向きな子の留学準備は「退路を断たない」で:小さな一歩から始める視点

令和5年度の高校生の留学・研修人数と2033年の目標12万人を比べた棒グラフ IB最新ニュース

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「うちの子は人見知りだし、海外なんて無理かも」「親としては視野を広げてほしいけれど、本人が乗り気じゃない」――留学や海外進学の話題が出るたびに、そんなもどかしさを感じているご家庭も多いのではないでしょうか。

2026年9月28日、日経ウーマンが「内向きな子ほど、海外で学ぶ経験で人生が変わる 鍵は『退路を断たない』」という記事を公開しました。海外留学コンサルタントへの取材をもとに、内向きな子どもでも小さな一歩を重ねることで選択肢が広がる、という視点を紹介しています。

この記事では、公開されている部分から読み取れる要点を整理したうえで、文部科学省の統計や高校生の留学制度と照らし合わせながら、「海外に出ることに不安がある子」のご家庭が留学準備をどう考えればよいかをお話ししますね。

ニュースの概要

今回の記事は、日経ウーマンの連載「逆張りの進路戦略で『海外大進学』も視野に入れる」の第5回として掲載されました。記事の後半は有料会員限定のため、ここでは誰でも読める見出し・リード・冒頭部分の内容だけを取り上げます。

項目 内容
媒体・公開日 日経ウーマン(日経BP)、2026年9月28日
連載 逆張りの進路戦略で「海外大進学」も視野に入れる(第5回)
取材先 亀井奈津子さん(YOHAKU代表、海外留学コンサルタント、国家資格キャリアコンサルタント)
リードの要旨 スモールステップが内向きな子の選択肢を広げる。就職時期のずれも、経験次第で意味のあるものになる

記事の冒頭では、親が「海外で視野を広げてほしい」と考えても、子ども本人が尻込みするケースは少なくない、という状況が描かれています。そのうえで亀井さんは、留学の成否を分けるのは本人の意志の有無だと指摘しています。

記事によると、亀井さんは「スタートは親主導でもいい」としつつ、本人が「行きたい」と思えるような準備やサポートが欠かせないと話しています。さらに、内向きな子ほど海外に出ることで大きな自信を身に付けているケースも少なくない、と紹介されています。

公開部分で確認できるページ見出しは「スモールステップは中高生から始める」「日本で大学に進学した場合も選択肢はある」「『学年がずれること』を必要以上に心配しなくても…」の3つです。見出しの先にある具体的な方法や事例は有料部分のため、この記事では触れません。

背景と解説

高校生の長期留学は、まだ少数派

まず、日本の高校生がどのくらい海外に出ているのかを見てみましょう。文部科学省の「令和5年度 高等学校等における国際交流等の状況について」によると、3か月以上の留学をした高校生は3,174人、語学研修や国際交流などを目的とした3か月未満の研修旅行は31,711人でした(いずれも延べ数)。

つまり、この調査の留学・研修旅行の合計では、3か月未満の研修旅行が約91%を占めるということです。長期留学に不安がある場合は、短期研修から検討する方法もあります。

令和5年度の高校生の留学・研修人数と2033年の目標12万人を比べた棒グラフ
図1:高校生の留学(3か月以上)と研修旅行(3か月未満)の人数、2033年の目標。文部科学省の調査と第4期教育振興基本計画より作成

一方で国は、2023年6月に閣議決定した第4期教育振興基本計画で、2033年までに日本人高校生の海外留学を12万人にする目標を掲げています。この12万人は短期の研修も含めた数で、令和5年度の合計34,885人と比べると、まだ大きな開きがあります。図1にまとめました。

「退路を断たない」を制度から考える

記事の見出しにある「退路を断たない」という言葉は、内向きな子の留学を考えるうえで大切な視点ではないでしょうか。「失敗したら戻る場所がない」と感じると、慎重な子ほど一歩を踏み出しにくくなるからです。

日本の高校には、在籍校に籍を置いたまま海外の高校で学べる仕組みがあります。学校教育法施行規則第93条では、校長が留学を許可した生徒について、外国の高校での履修を36単位を超えない範囲で日本の高校の単位として認定できると定めています。

注意:この規定は校長に単位を「認定できる」権限を与えるもので、帰国後に元の学年へ戻れることを一律に保証するものではありません。学年の扱いや単位の認め方は学校ごとに違うため、留学前に在籍校へ必ず確認してください。

費用面の支えになる公的な制度も

文部科学省が進める「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム(高校生等対象)」は、高校生などが自分で留学計画を立て、返済不要の奨学金や事前・事後の研修を受けられる官民協働の制度です。STEAM探究コース、スポーツ・芸術探究コース、マイ好奇心探究コース、社会課題探究コースといったコースが設けられています。

「自分の興味から計画を立てる」という形は、人前で目立つのが苦手な子にとっても、好きなことを軸に一歩を踏み出すきっかけになりそうです。ただし応募資格や支援内容は募集期ごとに変わるため、最新の募集要項を公式サイトで確認しましょう。

保護者への影響と今できる対応

今回の記事が特に参考になるのは、「親は海外経験をさせたいけれど、子ども本人はまだ乗り気でない」というご家庭です。海外駐在中で、帰国後の進路と現地での学びのどちらを優先するか迷っているご家庭にも、考え方のヒントになると思います。

ここからは、記事の公開部分と公的な制度をもとに、本記事で整理した準備の進め方の一例をご紹介します。図2にまとめました。

国内での体験から短期研修、在籍校に籍を置いた長期留学、進路選択へと進むスモールステップの例
図2:退路を残しながら進む留学準備のステップ(例)。日経ウーマンの公開部分と学校教育法施行規則第93条をもとに本記事で整理

大切なのは、どの段階でも「ここで止まってもいい」と子どもが思えることです。短期研修で「楽しかった」と感じれば次に進めばいいですし、「今はまだいいかな」と思えば、国内で英語や探究を深める道もあります。

ポイント:「行くか、行かないか」の二択にしないことが、慎重な子の背中を押すコツです。国内の大学に進んでから在学中に留学する道もある、と伝えておくだけでも、子どもの気持ちは軽くなるかもしれません。

今からできる準備チェックリスト

  • 子どもが興味を持っていること(スポーツ、音楽、科学など)と海外での学びを結びつけて話してみる
  • 在籍校(または進学予定の学校)に、留学中の単位認定と帰国後の学年の扱いを確認する
  • 短期研修やサマープログラムなど、期間の短い選択肢から情報を集める
  • トビタテ!留学JAPANなど公的な支援制度の募集時期と応募資格を調べておく
  • 「途中で帰ってきてもいい」「合わなければ別の道がある」と、あらかじめ言葉にして伝える

学年が1年ずれることを心配されるご家庭も多いと思います。記事でもこの点に1ページが割かれていますが、ずれを生むかどうかは在籍校の運用次第です。早めに学校と相談しておくと安心ですよ。

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まとめ

  • 記事の要点: 日経ウーマン(2026年9月28日)は、内向きな子ほど海外経験で自信を得るケースがあり、鍵は本人の意志とスモールステップだと紹介しています
  • 高校生の現状: 令和5年度は3か月以上の留学が3,174人、3か月未満の研修旅行が31,711人で、短期が中心です
  • 戻れる道の確保: 高校では留学先の履修を校長が最大36単位まで認定できますが、学年の扱いは学校ごとに確認が必要です
  • 公的な支援: トビタテ!留学JAPANの高校生等対象プログラムは返済不要の奨学金を支給する制度です
  • 親の関わり方: スタートは親主導でも、本人が「行きたい」と思えるまで小さな一歩を一緒に重ねることが大切です

出典・参考リンク

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