駐在家族向け無料オンラインセミナーが10月10日開催:子どもの変化と相談先を整理

セミナー「駐在は、家族全員の転機」の日時・形式・登壇者の概要 IB最新ニュース

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海外駐在が決まったとき、あるいは帰国の時期が見えてきたとき、「子どもは新しい環境になじめるかな」「帰国したら日本の学校でやっていけるかな」と気になりますよね。駐在の準備というと、どうしても仕事や住まい、ビザの手続きが先に立ち、子どもの心の変化は後回しになりがちというご家庭も多いのではないでしょうか。

そんな中、駐在に同行する家族を対象にした無料のオンラインセミナー「駐在は、家族全員の転機」が、2026年10月10日(土)に開かれることになりました。家族駐在向けのコーチングを手がける合同会社Board & Beyondが、2026年9月30日にプレスリリースで発表したものです。

この記事では、セミナーの概要を整理したうえで、駐在前後の子どもの変化を支えたいご家庭が知っておきたい相談先や、帰国時の学校の手続きの基本をまとめます。

ニュースの概要

発表したのは、東京都渋谷区に本社を置く合同会社Board & Beyondです。2026年9月30日にPR TIMESで配信されたプレスリリースによると、同社は米国カリフォルニア州のOne Mind、米国ニューヨーク州のUpTCKとともに、海外駐在に同行する家族に向けた無料オンラインセミナーを共同で主催します。同じ内容は時事ドットコムにも掲載されています。

項目 内容(プレスリリースより)
イベント名 駐在は、家族全員の転機(駐在員パートナーのキャリア、子供の心、企業ができること、3つの視点で考える駐在同行のリアル)
日時 2026年10月10日(土)21:00〜22:00(日本時間)/米国東海岸時間では同日8:00〜9:00
形式 Zoomによるオンライン開催(期間限定のアーカイブ配信を予定)
参加費 無料(事前登録制)
共同主催 One Mind/UpTCK/合同会社Board & Beyond
位置づけ ゆいグローバルネットの「ゆいグローバルのつながりの祭典2026 ゆいフェス」の参加企画

登壇者(モデレーター)は3人です。One Mindのチーフ・オブ・スタッフで日本メンタルヘルス戦略の上級責任者を務める小風華香さん、UpTCKを2025年に設立し、TCK Training認定のサードカルチャーキッズと家族の伴走コーチとして活動するベル寛子さん、そしてBoard & Beyond代表の本城康恵さんです。リリースでは、小風さんは父親の仕事の関係で東京、ニューヨーク、ヒューストン、ロンドンで育ち、ベルさんは幼少期からアメリカと日本を行き来して育ったと紹介されています。本城さんは駐在同行10年目でカナダ在住とのことです。

セミナーで扱うテーマとして、リリースは次の5つを挙げています。

  • 駐在に同行することで、駐在員のパートナーと子どもたちに起こる変化
  • サードカルチャーキッズ(TCK)について
  • パートナー・子どもそれぞれが渡航前に取り組んでおきたいこと
  • 駐在員と家族(子どもを含む)の心の健康
  • 企業ができるメンタルヘルス支援

日時や登壇者、3つの視点の関係を図1にまとめました。

セミナー「駐在は、家族全員の転機」の日時・形式・登壇者の概要
図1:セミナーの概要と3つの視点(合同会社Board & Beyond プレスリリース〔PR TIMES、2026年9月30日〕より作成)

ポイント:開催は日本時間の土曜21時です。欧米やアジアなど、お住まいの地域によって現地時間が大きく変わります。参加を考えている方は、申込ページで現地時間を確かめておくと安心です。アーカイブ配信は「期間限定」「予定」とされているので、視聴できる期間は申込時に確認しておきましょう。

背景と解説

駐在前の準備は「本人中心」になりがち

プレスリリースは、駐在前研修などの機会は多くの場合、駐在員本人に集中しがちだと指摘しています。そのうえで、同行するパートナーや子どもも大きな環境の変化の中で「自分は何者か」というアイデンティティの揺らぎに直面し、その影響は駐在中の暮らしだけでなく、本帰国後のキャリアや人生にも及ぶと説明しています。

子どもにとっては、言葉も友だちも学校の仕組みも一度に変わります。そして帰国のときに、もう一度同じ大きな変化を経験することになるんです。「行くとき」と「帰るとき」の2回、環境が大きく変わる。ここが駐在家族の子育てならではの難しさといえます。

サードカルチャーキッズ(TCK)とは

今回のセミナーのキーワードの一つが「サードカルチャーキッズ(TCK)」です。この用語は社会学者のルース・ヒル・ユーシーム(Ruth Hill Useem)が使い始め、デビッド・C・ポロック(David C. Pollock)とルース・E・ヴァン・リーケン(Ruth E. Van Reken)が考え方を広めたとされています。ポロックの定義では、TCKは発達期のかなりの部分を親の文化圏の外で過ごした人のことです。

つまり、親の国の文化と暮らしている国の文化など、複数の文化の影響を受けながら育ち、似た異文化経験を持つ人との関係に帰属感を見いだすことがある子どもたち、ということです。この共通経験や関係性が「第3の文化」を理解する鍵とされています。複数の言語や価値観に触れられる強みがある一方で、リリースが触れているように「どこにも根を張れていない感覚」を抱えることもあるとされます。わが子の様子を見て「これって普通のことなのかな」と迷ったとき、TCKという言葉を知っているだけでも、気持ちが少し楽になるかもしれません。

帰国したときの学校の手続き(公立小・中学校)

帰国後の学校について、文部科学省の「就学事務Q&A」は基本的な考え方を示しています。日本国籍の学齢の子どもが帰国すると、その時点から保護者には就学義務がかかり、住所地の教育委員会が就学する学校と編入学の期日を知らせます。小・中学校へは原則として年齢に応じた学年に編入します。

ただし、日本語の力などの事情ですぐに年齢相当の学年で学ぶのが適切でない場合は、学校生活に慣れるまで一時的に下の学年で学ぶ措置をとることも可能とされています。この場合も、書類上(指導要録上)は年齢相当の学年に編入した扱いになります。高校については、帰国生向けの入試や編入学の扱いが学校・自治体ごとに異なるため、志望先に直接確認するのが確実です。

保護者への影響と今できる対応

どんなご家庭に向いているセミナーか

リリースの内容からすると、これから駐在に同行するご家族、現在駐在中のご家族、帰国を控えたご家族がおもな対象とみられます。プレスリリースには詳しい参加条件の記載がないため、申込ページで確認してください。内容には企業の支援も含まれるので、海外人事に関わる方にも関係がありそうです。

なお、本セミナーはIB(国際バカロレア)や受験の説明会ではなく、家族の心の変化やキャリアをテーマにした対話型のイベントです。学校選びや入試の具体的な情報を求めている場合は、次に紹介する教育相談などと組み合わせて使うのがよいでしょう。

子どもの教育については専門の相談窓口も

公益財団法人 海外子女教育振興財団(JOES)は、出国前から帰国後まで、専門の教育アドバイザーが子どもの教育について相談に応じる「教育相談」を設けています。相談方法は面談、オンライン(Zoom)、メールの3つで、面談とオンラインの相談は平日を中心に1回60分の枠で予約制です。相談料は、JOESの企業・団体会員とその家族は無料(回数制限なし)、それ以外の家族は10,000円(税別、初回相談から1年間有効・2回まで)と案内されています。

JOESが挙げる相談例を、出国前・滞在中・帰国後に分けて図2にまとめました。

出国前・滞在中・帰国後に子どもの教育について相談できる内容
図2:駐在の前・中・後の相談テーマと帰国時の編入の原則(JOES「教育相談」、文部科学省「外国から帰国した学齢児童生徒の就学手続について」より作成)

注意:JOESの相談料が無料になるかどうかは、勤務先がJOESの会員かどうかで変わります。まずは勤務先の人事担当や、JOESの会員一覧で確認しておきましょう。料金や受付時間は変わることがあるため、申し込む前に公式ページの最新情報を確かめてください。

今からできる準備チェックリスト

  • 子どもの気持ちを聞く時間をつくる:引っ越しや転校について、不安や楽しみを言葉にできる場を意識してもつ
  • 母語(日本語)の保持を考える:現地校やインターナショナルスクールに通う場合、日本語の読み書きをどう続けるかを家族で話し合う
  • 帰国の時期と学年を逆算する:日本の学年は4月始まり。帰国時に何年生に編入するのか、受験の時期と重なるのかを早めに確認する
  • 相談先をメモしておく:勤務先の人事、JOESの教育相談、帰国先の教育委員会など、困ったときの連絡先を一覧にする
  • 親自身の心の健康も大切に:セミナーのテーマにもあるように、家族全員のウェルビーイングが子どもの安心にもつながる

ポイント:今回のセミナーは「心とアイデンティティ」、JOESの教育相談は「学校選びや編入・受験」というように、扱う範囲が違います。悩みの種類に合わせて相談先を使い分けると、遠回りせずにすみますよ。

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まとめ

  • 無料オンラインセミナー: One Mind・UpTCK・合同会社Board & Beyondが、2026年10月10日(土)21:00〜22:00(日本時間)にZoomで「駐在は、家族全員の転機」を共同主催します(事前登録制)。
  • 3つの視点: コーチング、メンタルヘルス、TCK(サードカルチャーキッズ)の視点から、駐在に同行するパートナーと子どもの変化を扱います。
  • TCKという考え方: 発達期のかなりの部分を親の文化圏の外で過ごす子どもを指す言葉で、子どもの揺らぎを理解する手がかりになります。
  • 帰国時の編入: 公立小・中学校は原則として年齢相当の学年に編入し、事情によっては一時的に下の学年で学ぶ措置も可能です。
  • 教育の相談先: 学校選びや受験の相談は、JOESの教育相談(会員企業の家族は無料)も選択肢になります。

出典・参考リンク

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