タイ・チョンブリーに英国ハイゲート校が開校、学費と入学条件を確認

学年別の年間授業料(2026/27年度) IB最新ニュース

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タイへの赴任が決まったとき、まず気になるのは「子どもの学校をどうするか」ではないでしょうか。バンコクの日本人学校やインターナショナルスクールはよく知られていますが、シラチャーやパタヤを含むチョンブリー県で暮らす場合の選択肢となると、情報が少なくて迷われるご家庭も多いのでは。

そんな中、タイの大手企業グループ「サイアム・モーターズ」が、460年の歴史を持つロンドンの学校と組んだインターナショナルスクールをチョンブリー県に開校したと報じられました。見出しには「年間授業料は最大106万バーツ」とあり、金額の大きさに驚いた方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、報道の内容と学校公式サイトに載っている料金表・入学手続きを突き合わせて、赴任を控えたご家庭が確認しておきたいポイントを整理しますね。

ニュースの概要

タイの日本語ニュースサイト「タイニュース・クロスボンバー」は2026年10月9日付の記事で、サイアム・モーターズを経営するポーンプラパー家が、チョンブリー県に「ハイゲート・インターナショナルスクール・タイランド(Highgate International School Thailand)」を建設し、2026年8月に正式開校したと伝えました。同記事によると、投資額は16億バーツ以上、敷地は約70ライ(約11万2,000平方メートル)で、学校は同グループが運営するゴルフ場「サイアム・カントリークラブ」の近くにあります。

英字紙The Nation Thailandも2026年10月7日付の記事で開校式の様子を報じ、ロンドンのHighgate Schoolにとって、460年の歴史で初めて英国外に名前を冠したキャンパスだと伝えています。サイアム・モーターズはこれまで「ヤマハ音楽教室」を通じて教育事業に関わってきた実績があり、それが提携の決め手の一つになったと、学校理事会会長のタンヤポーン・ポーンプラパー・タンカラワクン氏が語っています。

項目 内容
学校名 Highgate International School Thailand
運営・提携 サイアム・モーターズ・グループ(ポーンプラパー家)と英国ロンドンのHighgate Schoolの提携
所在地 タイ・チョンブリー県、サイアム・カントリークラブ近く
開校 2026年8月(開校式の様子は2026年10月7日付で報道)
現在の対象 Pre-Prep(幼児段階〜Year 2)とJunior School(Year 3〜6)。2026/27年度は2〜10歳を募集(学校公式)
今後の予定 2027年8月にSenior School(2027/28年度は11〜14歳を募集)、2028/29年度から寄宿舎
年間授業料(2026/27年度) 37万5,000〜79万5,000バーツ(学校公式の料金表)

クロスボンバーの記事は、開校時の生徒数を約100人、タイ人と外国人の割合を半数ずつと伝えています。一方、The Nation Thailandは100人を「初年度の受け入れ目標」として報じています。いずれも報道ベースの数字で、学校公式サイトでは確認できていません。

背景と解説

なぜチョンブリー県なのか

チョンブリー県は、タイ政府が力を入れる「東部経済回廊(EEC)」の一角です。つまり、外国企業の工場や拠点が集まり、駐在員の家族が多く暮らす地域ということです。タンヤポーン氏も、EECに進出する外国企業の経営幹部とその家族、タイ人の富裕層など、質の高い国際教育を求める家庭が多いことを立地の理由に挙げていると報じられています。

The Nation Thailandは、タイの私立学校全体の在籍者が減る一方で、インターナショナルスクールの市場は伸び続けていると伝えています。クロスボンバーも、カシコン・リサーチセンターの調査として、2024年の市場規模が800億バーツを超え、タイ人の在籍者が7万人から7万7,000人に増えたと紹介しています。高所得層向けの新しい学校が増えているのは、こうした流れの中の動きといえそうです。

「英国式」とIBの違い

このブログではIB(国際バカロレア)を中心に扱っていますが、ハイゲート校は英国式の学校です。学年の呼び方も「Reception」「Year 1」といった英国の方式で、日本の学年とは数え方が違います。学校公式サイトで確認できた範囲では、IBプログラムを導入するという記載は見当たらず、IB認定の有無も今回は確認できていません。帰国後にIB校への編入を考えているご家庭は、英国式のカリキュラムからどうつなぐかも含めて検討しておきたいですね。

ポイント:英国式の学校では、幼児クラスの「Reception」の次が「Year 1」という数え方です。日本の学年と同じとは限らないため、編入時には学校が公開している「年齢基準と学年の対応表(student age criteria)」で、お子さんがどの学年に入るのかを必ず確認しましょう。

保護者への影響と今できる対応

「最大106万バーツ」は授業料表と一致しません

いちばん気をつけたいのが金額です。クロスボンバーの記事は年間授業料を「59万5,000〜106万5,000バーツ」と伝えていますが、学校公式サイトの2026/27年度の料金表では、年間授業料は37万5,000バーツ(半日制の幼児クラス)から79万5,000バーツ(Year 4〜6)です。報道の上限額がどの学年・どの費用を含めた数字なのかは記事からは読み取れず、学校公式の料金表とは一致しません。学年別の金額は図1にまとめました。

学年別の年間授業料(2026/27年度)
図1:2026/27年度の学年別年間授業料。Highgate International School Thailand「Fees and Payments」(2026年10月9日確認)より作成

授業料のほかに、初年度には次の費用がかかると学校公式サイトに書かれています。

  • 申請料 5,500バーツ:出願時に支払い。返金なし
  • 入学金 20万バーツ:入学のオファーを受けてから14日以内に支払い。原則として返金なし
  • 保証金 10万バーツ:第1学期の授業料と一緒に支払い。卒業時や、書面で1学期分前に退学を届け出た場合に返金されるのが通例

たとえばYear 1〜2で入学すると、授業料75万5,000バーツにこれらを足して、2026/27年度の初年度は合計106万500バーツになります(図2)。報道の「106万バーツ」とたまたま近い数字ですが、記事がこの計算をしたかどうかは確認できていません。

Year 1〜2で入学した場合の初年度費用の内訳
図2:Year 1〜2で入学した場合の初年度費用の例。学校公式「Fees and Payments」(2026年10月9日確認)とタイニュース・クロスボンバー(2026年10月9日)より作成

授業料には昼食(半日制のPre-Nursery/Nurseryを除く)・おやつ・一般的な教材と放課後活動の多くが含まれますが、制服、外部試験、校外学習、スクールバス、一部の課外活動は別料金です。2人目のきょうだいは授業料5%、3人目以降は10%の割引があり、年度開始前に1年分を一括で払うと3%の割引も受けられます。また、Year 7〜9が始まる2027/28年度の授業料は、OPEC(学校公式サイトの表記。タイの私立学校を所管する当局とみられます)の承認を経て2027年4月に公表される予定とされています。

注意:金額はタイバーツ建てで、日本円での負担額は為替によって変わります。会社の教育費補助がある場合は、授業料だけが対象なのか、入学金や保証金も含まれるのかを人事担当に早めに確認しておくと安心です。また、学校公式サイトの下部には「ライセンス取得の手続き中」という一文が載っています。手続きの状況も、見学や問い合わせの際に確認しておきましょう。

入学までの流れ

学校公式サイトによると、出願は通年で受け付けていて、多くの学年で年度の途中からも入学できるとされています。赴任の時期が年度の始まりと合わないご家庭にはありがたい点ですよね。流れは「問い合わせ → オンライン出願(書類と申請料)→ アセスメント → 入学オファーと手続き」の4段階で、基準を満たしていれば評価から48時間以内にオファーが届くと案内されています。ただし出願案内のページでは「評価日から7日以内」とも書かれているので、余裕を見ておくと安心です(図3)。オファーを受けたら、14日以内に入学金を払い、規約への同意などの手続きを済ませる流れです。

入学までの流れとアセスメントの内容
図3:問い合わせから入学手続きまでの流れ。学校公式「Admissions Process」「Applications」「Assessment」(2026年10月9日確認)より作成

アセスメントは年齢によって内容が変わります。Pre-Prepのうち2〜4歳の幼児クラスでは、年齢に応じた言葉や発達の段階を確認し、保護者との面談を行います。Year 1〜6では、発達・社会性・読み書き・計算・推論を1対1で評価し、前の学校の成績資料なども参考にするそうです。対面が基本ですが、オンラインでの実施も相談できるので、日本にいるうちに受けられる可能性があります。

赴任前に確認しておきたいことを、チェックリストにまとめました。

  • お子さんの年齢がどの学年(Year)に当たるか、学校の年齢基準表で確認したか
  • 初年度に必要な金額(授業料+入学金+保証金+申請料)を学年ごとに計算したか
  • 会社の教育費補助の対象範囲と上限を確認したか
  • スクールバスの有無や、住まい候補からの通学手段を確かめたか
  • 英語での授業に慣れるまでのサポートや、日本語の学習をどう続けるかを考えたか
  • 帰国後の進路(日本の学校、IB校、英国式の学校など)をおおまかに想定したか

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まとめ

  • 新しい選択肢: サイアム・モーターズとロンドンのHighgate Schoolが組んだ英国式の学校が、2026年8月にチョンブリー県で開校しました
  • 授業料の確認: 学校公式の2026/27年度の年間授業料は37万5,000〜79万5,000バーツ。報道の「最大106万バーツ」とは一致しないため、公式の料金表で確認を
  • 初年度の追加費用: 申請料5,500バーツ、入学金20万バーツ、保証金10万バーツが別にかかります
  • 入学手続き: 出願は通年で、年齢別のアセスメントはオンラインでも相談可能。現在の対象は2026/27年度で2〜10歳です
  • 今後の予定: Senior Schoolは2027年8月開設予定で、その授業料は2027年4月に公表予定とされています

出典・参考リンク

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