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「大学で1年くらい留学させてあげたいけれど、費用を考えると踏み切れない」というご家庭も多いのではないでしょうか。半年や1年の留学となると、渡航費や現地での生活費など、まとまったお金が必要になりますよね。
そんななか、神戸市東灘区の甲南大学が2026年10月26日、卒業生からの寄付をもとにした中長期留学向けの給付制奨学金「KONANグローバル幸せ奨学金」の誕生を発表しました。支援額は留学先の地域と期間によって半期60万円から1年150万円で、支援人数は「原則として」対象の留学に参加する学生全員とされています。
この記事では、大学の発表と国際交流センターの公式資料で確認できた内容をもとに、対象になる留学、適用が始まる時期、今のうちに確認しておきたいことを整理しますね。まだ発表されていない点もあるので、その部分ははっきり分けてお伝えします。
ニュースの概要
甲南大学は2026年10月26日、大学公式サイトのニュースで、新しい奨学金の誕生を発表しました。発表によると、「本学卒業生からのご寄付を原資として」、中長期留学(アカデミック留学)に挑戦する学生を支援する給付制奨学金です。寄付をした卒業生の氏名や寄付額は、発表には書かれていません。
| 項目 | 発表の内容(2026年10月26日) |
|---|---|
| 名称 | KONANグローバル幸せ奨学金(給付制) |
| 対象 | 半期または1年間、アカデミック留学をする学生 |
| 対象となる留学 | 交換留学、語学プラス交換留学、認定校留学(語学留学を除く)、学部等協定校留学 |
| 欧米・オセアニア等(アジア以外) | 半期100万円、1年150万円 |
| アジア | 半期60万円、1年90万円 |
| 支援人数 | 原則として、対象となる中長期留学に参加する学生全員 |
| 適用開始 | 2027年度後期以降に開始する中長期留学から |
| 詳細の案内 | MyKONANや各種説明会等で案内予定 |
支援額を地域と期間ごとに図1にまとめました。

発表では、目的を「海外留学に伴う経済的負担を軽減し、1人でも多くの学生が中長期留学(アカデミック留学)に挑戦できるよう支援すること」と説明しています。また、大学の発表には、11万人を超える卒業生の中に2,000人を超える企業経営者がいること、活躍する卒業生にさまざまな形で学生を支援してもらっていることも書かれています。
ポイント:「給付制」とは、つまり返済の必要がない奨学金ということです。一方で、応募の手続き、選考の有無、ほかの奨学金と一緒に受け取れるか(併給)、支給の時期や方法は、今回の発表には書かれていません。
背景と解説
甲南大学の中長期留学には複数の種類がある
甲南大学の国際交流センターのページでは、中長期留学を、大学が直接協定を結ぶ海外の大学などへ行く「協定校留学」と、大学が提携する機関のプログラムに参加するか個人で留学する「認定校留学」に大きく分けて紹介しています。留学中の授業料の扱いも、制度によって違います。
- 交換留学:期間は半期または1年。甲南大学の授業料は通常どおり納付し、留学先大学の授業料は免除
- 語学プラス交換留学:期間は1年。前半は語学を集中的に学び、後半は専門教育科目を受講。前半は甲南大学の授業料が7.5万円(2026年度の案内)に減免され、留学先の授業料を納付。後半は甲南大学の授業料を通常どおり納付し、留学先大学の授業料は免除
- 認定校留学(JSAFプログラム):期間は3か月から1年。甲南大学の授業料は半期7.5万円または1年15万円(2026年度の案内)に減免され、留学先の授業料を納付
同じページには、高等教育の修学支援新制度の対象者は減免額が異なる場合があること、施設設備費など授業料以外の学費は通常どおり納付することも書かれています。つまり、どの制度で留学するかによって、家庭が負担する費用の組み立てが変わるということです。
今回の奨学金は、このうち「アカデミック留学」、つまり語学だけでなく専門の授業を学ぶ留学を対象にしています。認定校留学でも語学留学は除かれ、語学中心の「奨励留学」は対象の一覧に入っていません。対象の範囲を図2に整理しました。

これまでの留学奨学金との違い
甲南大学の国際交流センターが公開している奨学金情報(2026年3月時点)を見ると、これまでも学内の給付制奨学金はありました。たとえば「学習奨励金」は、協定校などに派遣される学生のうち、JASSO(日本学生支援機構)の協定派遣などの奨学金を受けない人に、2年で16万円、1年で8万円、半期で3万円の一時金を支給するものです。また「甲南100周年記念栄誉特待生 留学部門奨励金」は、欧米圏・オセアニア圏の交換留学が4名・50万円、アジア圏の交換留学が2名・30万円などと人数枠があり、推薦や成績の条件、選考がある制度です。
こうした制度と比べると、今回の奨学金は「原則として全員」を支援する点と、金額の大きさが目を引きますよね。ただし、これまでの奨学金が今後どうなるのか、新しい奨学金とどう組み合わせるのかは、発表からはわかりません。
国の制度(JASSO協定派遣)との関係は要確認
JASSOの「海外留学支援制度(協定派遣)」は、大学間の協定に基づく留学に参加する学生に奨学金を支給する国の制度で、月額はA地区12万円、B地区11万円、C地区9万円、D地区8万円です。JASSOのページには、本制度以外の派遣プログラム参加のための奨学金を受ける場合、その月額がJASSOの奨学金月額を超えないことなどの要件が書かれています。新しい奨学金とJASSOの制度を一緒に受け取れるかどうかは、大学からの詳しい案内を待って確認する必要があります。
保護者への影響と今できる対応
どの学年の学生が対象になる?
適用は「2027年度後期以降に開始する」中長期留学からです。2026年度の中長期留学ガイドブックでは、後期の出発を「8-10月」と表記しています。2027年度前期に出発する留学は、今回の奨学金の適用対象には入りません。
一方、今(2026年度)高校3年生のお子さまが2027年4月に甲南大学へ入学した場合も、2027年度後期以降に開始する対象の留学であれば、時期の条件を満たします。今の高校1・2年生も同じです。もちろん、対象の留学制度であることや、大学が今後示す条件を満たすことが前提です。

応募時期はまだ発表されていない
新しい奨学金の応募時期や方法は、発表時点ではわかっていません。ただ、留学そのものの出願は早めに始まります。2026年度のガイドブックでは、交換留学と語学プラス交換留学の出願時期を「希望出発時期の約1年前」としています。図3にまとめたように、目安どおりなら、2027年度後期の出発をめざす学生は2026年度のうちに動く必要がある計算です。具体的な日程は、国際交流センターの案内で確認してくださいね。
在学生のご家庭や、甲南大学への進学を考えているご家庭は、次の点を確認しておくと安心です。
- 希望する留学が、対象の4つの制度(交換留学、語学プラス交換留学、語学留学を除く認定校留学、学部等協定校留学)に当てはまるか
- 出願者対象ガイダンスの日程(2026年度のガイドブックでは、出席していないと出願できないとされています)
- TOEFLやIELTSなどの語学基準(留学開始からさかのぼって2年以内に取得した公式スコアのみ有効とされています)
- GPAや修得単位数などの出願資格(学部によって基準が異なります)
- 新しい奨学金の応募方法、ほかの奨学金やJASSOの制度との併給、支給の時期
注意:発表は「原則として」全員としており、例外や支給の条件はまだ示されていません。また、大学の奨学金情報(2026年3月時点)には「奨学金を前提とした資金計画は行わないでください」という注意書きもあります。授業料の納付、渡航費、現地の生活費をどうまかなうか、奨学金がない場合も含めて家庭で話し合っておくと安心です。
お子さまが高校生のうちは、まず留学の種類と必要な語学力を一緒に調べておくのがおすすめです。大学に入ってから語学スコアを準備すると、出願に間に合わないこともあるので、早めに話題にしてみてはいかがでしょうか。
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まとめ
- 新しい給付制奨学金:甲南大学が2026年10月26日、卒業生の寄付をもとにした「KONANグローバル幸せ奨学金」の誕生を発表しました。
- 支援額:アジア以外は半期100万円・1年150万円、アジアは半期60万円・1年90万円です。
- 対象と人数:交換留学など4つの制度でのアカデミック留学が対象で、支援人数は原則として参加する学生全員です。
- 適用時期:2027年度後期以降に始まる中長期留学からで、2027年度前期出発の留学には適用されません。
- 未発表の点:応募方法、選考、併給、支給時期はMyKONANや説明会での案内を待って確認しましょう。


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