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「高校生のうちに留学させてあげたいけれど、費用を考えると踏み出せない」。そんなふうに感じているご家庭も多いのではないでしょうか。実は国が民間企業と協力して、高校生の留学を奨学金で支える仕組みがあるんです。
2026年9月20日、北海道新聞は、北海道音威子府村にある北海道おといねっぷ美術工芸高等学校の2年生(17歳)が、この官民協働の留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」の派遣留学生に選ばれ、フランスで漫画文化を学ぶと報じました。
この記事では、ニュースの中身を確認したうえで、制度のしくみと、2026年10月1日に募集が始まったばかりの次の回(第12期)の応募スケジュールを、保護者の目線で整理します。
ニュースの概要
北海道新聞の報道によると、北海道おといねっぷ美術工芸高等学校の2年生が「トビタテ!留学JAPAN」の高校生等対象の派遣留学生に選ばれ、2027年1月から2月にかけてフランスに滞在する予定です。留学のテーマは漫画文化です。ただ、留学先の都市名や具体的な日数、訪問先までは、今回確認できた範囲では分かりませんでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 報道 | 北海道新聞(2026年9月20日。47NEWSなどにも配信) |
| 学校 | 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校(音威子府村立) |
| 生徒 | 同校2年生(17歳) |
| 留学先・時期 | フランス、2027年1〜2月の予定(報道) |
| テーマ | 漫画文化 |
| 制度 | トビタテ!留学JAPAN(文部科学省と日本学生支援機構が民間の寄附をもとに実施) |
文部科学省は2026年6月4日、高校生等を対象とした2026年度(第11期)の派遣留学生の選考結果を公表しています。渡航が2027年1〜2月という時期から、今回の生徒は第11期の派遣とみられますが、個人の採用を示す公式資料は確認できていません。
おといねっぷ美術工芸高等学校は、1984年に村立の工芸科専科高校として開校した学校です。学校公式サイトでは、北海道内だけでなく全国から生徒を受け入れていると紹介されていて、Q&Aによると募集は工芸科1学級(定員40名)、ここ数年は道内8割・道外2割ほどの構成だそうです。美術や工芸を深く学ぶ環境で育った関心を、そのまま留学のテーマにしているところが印象的ですよね。
背景と解説
「官民協働」の留学支援制度とは
トビタテ!留学JAPANは、文部科学省と独立行政法人日本学生支援機構が2013年度から進めている留学促進の取り組みです。正式な制度名は「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム~」。つまり、国が仕組みを運営し、奨学金のお金は民間企業などからの寄附でまかなう、ということです。トビタテ公式サイトでは、新・日本代表プログラムの奨学金の原資はすべて民間からの寄附だと説明されています。
2023年度からは「第2ステージ」として実施されていて、文部科学省は2026年10月1日、2027年度までとしていた第2ステージを2028年度まで1年延長すると発表しました。
応募者は前年度から約4割増
第11期の高校生等対象(全国募集)では、応募者が前年度の1,886人から2,602人へと増え、採用は718人でした。このほか、地域の企業などと連携する「拠点形成支援事業」で365人が採用され、高校生等の採用は合計1,083人と、第2ステージで最も多い人数になったと文部科学省は説明しています。応募者の伸びを図1にまとめました。

ポイント:採用はおよそ3.6人に1人の計算です。人気が高まっている分、「なぜその国で、何を明らかにしたいのか」をはっきりさせた留学計画が大切になります。
語学留学だけではない「探究型留学」
この制度の特徴は、語学力そのものより「自分で立てた問いを、現地で探究する」計画を重視するところです。第12期では次の4コースが設けられ、全コースで新高校1年生も応募できます。
- STEAM探究コース(140人):科学・技術・工学・芸術・数学の領域の問いを探究
- スポーツ・芸術探究コース(120人):実技経験や実績の有無にかかわらず応募できる
- マイ好奇心探究コース(210人):自分の興味・関心から問いを立てる
- 社会課題探究コース(130人):世界・日本・地域の社会課題を自分ごととして考える
今回のような「漫画文化を学ぶ」留学も、好きなことを入り口にした探究として位置づけられる、ということです。どのコースで採用されたかは報道からは確認できませんでしたが、「好き」を留学計画に育てる道があると分かると、少し身近に感じられるのではないでしょうか。
保護者への影響と今できる対応
支援の中身
高校生等対象の支援は、月額奨学金と留学準備金の2本立てです(図2)。月額奨学金は留学先の国・地域によって12万円または16万円で、家計基準を超える場合は月額6万円になります。留学準備金はアジア地域が15万円、その他の地域が25万円で、円安や物価高を踏まえてアジア地域6万円、その他の地域10万円が上乗せされます。

注意:高校生等対象では授業料は月額奨学金に含まれ、大学生等対象のような別枠の授業料支給はありません。第11期の募集要項でも、奨学金は留学に必要な費用のすべてを補うものではないとされています。家計基準の具体的な判定方法も含め、必ず最新の募集要項で確かめてください。
第12期の応募スケジュール
2026年10月1日に募集要項が公開された第12期(2027年度)は、高校生等対象で600人を募集します。応募は高校などの学校を通して行い(新高校1年生は進学先の高校に確認)、学校から機構への申請期間は次のとおりです(図3)。

- 第一日程:2026年12月上旬(予定)~2027年1月21日。新高校2・3年生はこちら
- 第二日程:2027年4月1日~4月21日。新高校1年生は進学先の学校に確認のうえ、第一日程か第二日程のどちらかに応募
- 留学の開始:2027年7月10日~2028年3月31日の間
- 留学期間:留学先での活動が14日以上1年以内。125日以上の長期の計画は20人程度の採用予定で、2029年1月31日までに留学を終える必要があります
年度は4月始まりなので、「新高校1〜3年生」は2027年4月時点の学年です。今(2026年度)の学年でいうと、中学3年生から高校2年生までのお子さんが第12期の対象の目安になります。ここは誤解しやすいところなので、気をつけたいですね。
今からできる準備チェックリスト
- お子さんが「何に興味があり、海外で何を確かめたいか」を家族で話してみる
- 在籍校(中学3年生なら進学予定の高校)に、校内の締め切りや相談窓口を確認する
- トビタテ公式サイトで第12期の募集要項と説明会の日程を確認する
- 家計基準や地域区分を確認し、奨学金で足りない費用(渡航費・保険など)の見通しを立てる
- 留学先の受け入れ機関や活動内容を、早めに調べ始める
ポイント:2027年1月21日は「学校から機構へ」の申請締め切りです。校内でそれより早い締め切りを設ける学校もあるので、冬休み前には学校に相談しておくと安心です。
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まとめ
- ニュース:北海道おといねっぷ美術工芸高等学校の2年生が「トビタテ!留学JAPAN」でフランスへ。2027年1〜2月に漫画文化を学ぶ予定と報じられています
- 制度:文部科学省と日本学生支援機構が、民間からの寄附を原資に高校生・大学生の留学を支える官民協働の仕組みです
- 支援額:月額奨学金12万円または16万円(家計基準超は6万円)と留学準備金。授業料は月額奨学金に含まれます
- 第12期:高校生等対象で600人を募集。第一日程は2027年1月21日まで、第二日程は2027年4月1日~21日です
- 準備:「好き」や「問い」を留学計画に育てることが出発点。まずは学校に相談しましょう
出典・参考リンク
- 北海道新聞デジタル: おといねっぷ美術工芸高の生徒が官民協働の留学支援制度でフランスへ(2026年9月20日)
- 文部科学省: トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム【高校生等対象】【拠点形成支援事業】2026年度(第11期)派遣留学生を決定(2026年6月4日)
- 文部科学省: トビタテ!留学JAPAN 第2ステージを2028年度まで1年延長!高校生等対象(第12期)及び大学生等対象(第19期)の募集を開始します(2026年10月1日)
- トビタテ!留学JAPAN: 2026年度(第11期)【高校生等対象】募集要項(2026年10月3日確認)
- トビタテ!留学JAPAN: 寄附・ご支援(2026年10月3日確認)
- 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校: 校長挨拶(2026年4月1日)
- 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校: おと高Q&A(2026年10月3日確認)


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