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「IBの学校って、実際どれくらいの成績を出しているの?」と気になったことはありませんか。学校説明会で「平均点」や「合格率」を聞いても、その数字が高いのか低いのか、なかなか判断しにくいですよね。
そんな中、米国メリーランド州の公立高校 Edgewood High School(エッジウッド高校)のIBディプロマ・プログラム(DP)が、2026年5月のIB試験で州平均・米国平均を上回ったと学区が発表しました。米紙 Baltimore Sun も2026年9月22日に「Edgewood High’s IB Program tops state, national averages」という見出しで報じています。
この記事では、海外の学校のニュースを入り口に、IBの成績の数字をどう読めばよいのか、そして日本国内や駐在先で学校を選ぶときにどう生かせるのかを、保護者目線で整理してみますね。
ニュースの概要
発表したのは、エッジウッド高校を運営する Harford County Public Schools(ハーフォード郡公立学校区、以下HCPS)です。HCPSは2026年9月11日、「Edgewood High School’s International Baccalaureate Program Outperforms State and National Averages」と題した発表を出し、2026年5月のIB試験の結果を州・米国の平均と並べて紹介しました。
| 対象(2026年5月試験) | 平均科目スコア | 平均ディプロマ点 | ディプロマ合格率 |
|---|---|---|---|
| Edgewood High School | 4.82 | 30 | 77.1% |
| メリーランド州 | 3.9 | 26.3 | 61.5% |
| 米国 | 4.1 | 26.4 | 66.5% |
3つの指標すべてで、州平均・米国平均を上回っていることがわかります。図1にまとめました。

なお、この発表には受験者数やディプロマ取得者数は書かれていません。また、HCPSの別の発表では、2026年の卒業学年(Class of 2026)のディプロマ合格率を79.4%、IBが報告した世界全体のDP合格率を82.61%と紹介しています。77.1%と79.4%は対象や集計の仕方が違うとみられますが、その理由は公式には説明されていません。
ポイント:この成績は学区(HCPS)自身が公表した数字です。Baltimore Sun の報道もこの発表を受けたものとみられます。第三者が同じ条件で比べたランキングではない点は、頭に入れておきたいところです。
背景と解説
エッジウッド高校のIBは「選考制」のプログラム
HCPSの案内によると、エッジウッド高校のIBは郡のマグネットプログラムとして運営されています。マグネットプログラムとは、つまり「特色ある専門コースに、学区内から希望者を選んで集める仕組み」ということです。
出願できるのは郡の8年生(日本の中学2年生におおむね相当)で、中学校の成績(GPA)、標準テスト、入学前のAlgebra I(代数)修了、教員の推薦、その場で書く作文、学校・地域での活動、面接などで選考されます。9・10年生は Global Studies という準備課程で学び、11・12年生(日本の高校2・3年生におおむね相当)でIB DPに取り組む形です。9月11日の発表では、1学年の受け入れは50〜60人程度とされています。
つまり、もともと学習意欲や基礎学力の高い生徒が集まりやすい環境だということです。州や米国の平均には、さまざまな学校・生徒が含まれていますから、平均を上回る結果になりやすい面もあると考えられます。
IBの点数の仕組みをおさらい
ここで、数字の意味を整理しておきましょう。IBO(国際バカロレア機構)の公式説明では、DPは6科目をそれぞれ1〜7点で評価し、TOK(知の理論)とEE(課題論文)の組み合わせで最大3点が加わります。満点は45点です。

ディプロマを取るには合計24点以上が必要ですが、それだけでは足りません。CAS(創造性・活動・奉仕)の修了や、科目ごとの最低点などの条件も満たす必要があるんです。図2のように、「平均科目スコア」は1科目あたりの平均(7点満点)、「平均ディプロマ点」は45点満点での平均、「合格率」はディプロマを取れた人の割合、と分けて読むとわかりやすいですよ。
参考までに、IBOは2026年5月の試験について、DPとCP(キャリア関連プログラム)を合わせて209,607人が結果を受け取り、DPの世界平均は30.88点だったと発表しています。
保護者への影響と今できる対応
「海外の学校の話でしょう?」と思われるかもしれませんが、このニュースは学校選びのヒントにもなります。日本国内でも、IB教育推進コンソーシアム(文部科学省)の集計では、2026年6月30日時点でIBの認定・候補プログラムは計273件です(学校数ではなくプログラム単位で数えた数で、うちDPは認定80件・候補6件)。選択肢が増えている今だからこそ、成績の数字を正しく読む力が役に立ちます。
駐在先で現地校やインターナショナルスクールを探しているご家庭、帰国後に国内のIB校を検討しているご家庭、どちらにも使える確認ポイントを図3にまとめました。

- 受験者数:何人の平均なのかを聞く。少人数の学校では、年ごとの上下が大きくなりがちです
- 対象の範囲:フルディプロマを目指す生徒だけの数字か、科目単位で受ける生徒も含むか
- 入口の条件:選考を経たコースか、希望者全員が進めるか
- 複数年の推移:1年分だけでなく、数年分の平均点・合格率を見せてもらえるか
- 比較の基準:世界平均や国の平均と、同じ条件で比べているか
注意:平均点が高いことは魅力ですが、それだけで「わが子に合う学校」とは限りません。選考の厳しさ、授業の言語、サポート体制、通学のしやすさなども合わせて考えたいですね。また、エッジウッド高校のプログラムも、HCPSの案内では郡の8年生が出願する仕組みとされています。駐在先で公立校のプログラムを検討する場合は、居住地域と出願資格を学区に直接確認しましょう。
説明会では「平均点はいくつですか?」だけでなく、「何人が受けて、そのうち何人がディプロマを取りましたか?」と聞いてみるのがおすすめです。数字の背景まで丁寧に答えてくれる学校は、情報公開に前向きな学校だといえるのではないでしょうか。
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まとめ
- ニュースの中身: 米国メリーランド州のエッジウッド高校が、2026年5月のIB試験で平均科目スコア4.82、平均ディプロマ点30、合格率77.1%と、州・米国平均を上回ったと学区が発表しました
- 選考制の環境: 同校のIBは郡の8年生から選考で生徒を集めるマグネットプログラムで、成績はその前提で読む必要があります
- 数字の読み方: 科目スコアは7点満点、ディプロマ点は45点満点、合格率は取得者の割合。3つを分けて見ると比較しやすくなります
- 学校選びへの生かし方: 受験者数・対象範囲・入口の条件・複数年の推移・比較の基準の5点を、説明会で確認しましょう
出典・参考リンク
- Harford County Public Schools: Edgewood High School’s International Baccalaureate Program Outperforms State and National Averages(2026年9月11日)
- Harford County Public Schools: Class of 2026 のIB結果に関する発表(2026年10月3日確認)
- Harford County Public Schools: Global Studies Program / International Baccalaureate Diploma Programme(2026年10月3日確認)
- 国際バカロレア機構(IBO): More than 209,000 IB students worldwide receive their DP and CP results(2026年7月6日)
- 国際バカロレア機構(IBO): DP passing criteria(2026年10月3日確認)
- 文部科学省 IB教育推進コンソーシアム: IB認定校・候補校(2026年6月30日時点)


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